人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

高関健+青木尚佳+N響でプロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第2番」,チャイコフスキー「交響曲第4番」他を聴く~都民芸術フェスティバル

2017年02月02日 08時02分22秒 | 日記

2日(木).わが家に来てから今日で856日目を迎え,トランプ米大統領が米企業幹部との会合で「中国と日本は何年も通貨安誘導策を繰り広げている」と,日本の為替政策を強く批判した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

          

  トランプ大統領は日本が2011年以降62か月間  為替介入ゼロという事実を知っているんだろうか? 

 

  閑話休題  

 

ポータブルCDプレーヤーとヘッドホンを買いました  これは喫茶店騒音対策用です.私はほとんど毎日喫茶店に行って新聞や本を読んで過ごすことが多いのですが,時々気になるのはお客さん同士の会話です すぐ近くの席で少し大きな声で会話されると,聞こうという意思がなくても耳に入ってきてしまい 気が散って新聞や本が読めなくなってしまうのです そこで考え付いたのがヘッドホンでCDを聴くという方法です ただし,歩きスマホではないですが,ヘッドホンでのCDの歩き聴きは危険なのでやりません.あくまでも喫茶店の中に限定します

S-PROTECTのポータブルCDプレーヤーが3,153円,パイオニアのヘッドホンが2,980円です ヘッドホンの選択基準はコードが片側のみから出るタイプの商品ということです 両方からコードが出るタイプは聴く時に何かとコードがジャマになるからです

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

昨夕,池袋の東京芸術劇場コンサートホールでNHK交響楽団のコンサートを聴きました.これは「2017 都民芸術フェスティバル」参加公演です プログラムは①ショスタコーヴィチ「バレエ組曲第1番」,②プロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調」,③チャイコフスキー「交響曲第4番ヘ短調」です  ②のヴァイオリン独奏は青木尚佳,指揮は高関健です

 

          

 

自席は3階B列52番,センター右ブロック右通路側です.1階席を取りたかったのですが,一般発売開始日には すでにセット券優先発売で売り切れ状態で,仕方なく3階席を取ったものです 会場は文字通り満席です.コンマスはマロこと篠崎史紀です.N響,力が入ってますね

1曲目のショスタコーヴィチ「バレエ組曲第1番」は,彼自身が作曲したバレエ音楽「ボルト」「明るい小川」と「ジャズ・バンドのための組曲」を素材として,6つの曲から成る組曲として作曲したものです 第1曲「叙情的なワルツ」はサーカスで聴いたような気がするメロディーが独特なジャズ風の音楽です 第2曲「舞曲」は弦のピチカートに乗って軽快な音楽が展開します 第3曲「ロマンス」はオーボエ独奏がロマンティックな音楽を奏でます 第4曲「ポルカ」は実に楽しい踊りの音楽です 第5曲「ワルツ・スケルツォ」はワルツのリズムに乗って軽快な音楽が奏でられます 第6曲「ギャロップ」は軽快で華やかな音楽が展開します

プログラムの解説に,この組曲の元となったバレエ音楽「明るい小川」は『共産党の厳しい批判を受けた作品の一つである』と書かれていましたが,この曲で聴く限り,大衆が理解し易い『社会主義レアリズム』に沿った音楽のように思いました ただ,実際にはオリジナル曲がどうなのかを聴いてみないと分かりません

青木尚佳が淡い紫色の衣装で登場,さっそくプロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調」の演奏に入ります

この曲は1935年8月16日に完成されましたが,第1番から18年の年月が経っていました 第1楽章「アレグロ・モデラート」,第2楽章「アンダンテ・アッサイ ー アレグレット」,第3楽章「アレグロ・ベン・マルカート」から成ります

青木尚佳の演奏は,とくに高音部が美しく,音が光り輝いていました とくに第2楽章における抒情性に満ちた演奏は 穏やかで美しさに満ちていました

会場溢れんばかりの拍手とブラボーにアンコールで応えました バッハでも演奏するのだろう,と思って耳を傾けていたら,まさかの山田耕筰作曲「この道」(今井正編曲)でした 最初は,ああ綺麗な音だなぁと感心して聴いていたのですが,そのうち超絶技巧になって 並みのヴァイオリニストでは演奏困難なのでは,と思い直しました アンコールの選曲に,青木尚佳というヴァイオリニストのセンスの良さを感じました

 

          

 

休憩後はチャイコフスキー「交響曲第4番ヘ短調」です この曲は,よく知られているように,結婚の破たんなど絶望のどん底にあった頃にチャイコフスキーが作曲したもので,出版された楽譜に,一度も会ったことのないパトロン,フォン・メック夫人に対する献辞が記されています チャイコフスキーはメック夫人に手紙を送っていますが,その中で,この曲の内容について説明しています.それによると,第1楽章の序奏部の冒頭で提示されるファンファーレの旋律は『運命』だということです

第1楽章がホルンの力強い演奏で運命のファンファーレを奏でます 福川伸陽率いるホルン・セクションは充実しています この交響曲は金管楽器が大活躍しますが,とくに第1楽章はホルン,トロンボーンをはじめ全開です

第2楽章は,冒頭オーボエ独奏による寂しげな抒情が奏でられます ウィーン・フィルを聴いたことがない茂木大輔氏ですね 第3楽章はスケルツォです.弦楽器のピチカートと管楽器との対話が聴かれます 第4楽章フィナーレは,絶望から立ち直って前進しようとする人間の姿を現しているかのように,エネルギーに満ちた曲想が展開します N響は総力を挙げてフィナーレになだれ込みます

この日の演奏は定期演奏会ではないので,定期演奏会への集客手段の一環としてアンコールがありました チャイコフスキー「弦楽セレナーデ」から第2楽章です.管楽器群は第4番で死力を尽くしたのでお休みです こういうところは高関健はよく考えています

今回,”仕方なく”3階席で聴いたのですが,案外3階のこの席もいいな,と再評価しました 何より楽員全員の姿を見ながら演奏を聴くことができるので,誰のどの楽器が鳴っているのかが一目瞭然です さらに,音は上に上がる性質があるので「音のブレンド」を聴くという意味では2階,3階席の方がベターなのです ただし,2階にしても3階にしても,出来るだけセンター寄りの前方の席に限るという条件付きです 次にチケットを購入する時は意識して座席を指定してみようと思います

コメント (2)
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