16日(木).わが家に来てから今日で870日目を迎え,北朝鮮の故 金正日総書記の長男,金正男氏が暗殺された というニュースを見て感想を述べるモコタロです
金正恩は異母兄だろうが 名前が正しい男だろうが 自分を守るためには暗殺するんだな
閑話休題
「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017」の概要が発表されました 今年は「ラ・ダンス 舞曲の祭典」のテーマで,5月4日(木・祝),5日(金・祝),6日(土)の3日間,東京国際フォーラムで開かれます 今年は 有楽町の よみうりホール等は使用しないようです
ざっと見渡したところ,ドミトリー・リス指揮ウラル・フィルによるベートーヴェン「交響曲第7番」,チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」(Vn:テディ・ババヴラミ),ショパン「ピアノ協奏曲第1番」(P:小山実稚恵),小曽根真+フランス国立ロワール管弦楽団によるラヴェル「ボレロ」,アンヌ・ケフェレックによるラヴェル他のピアノ小品集,井上道義+安倍圭子+新日本フィルによる伊福部昭「オーケストラとマリンバのためのラウダ・コンチェルタータ」などが面白そうだと思いました
公式サイトに①公演プログラム,②聴きどころ,③販売方法が紹介されていますので「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017」を検索してクリックしてみてください
も一度,閑話休題
昨日,早稲田松竹でペドロ・アルモドバル監督映画「トーク・トゥ・ハー」と「ジュリエッタ」の2本立てを観ました 「トーク・トゥ・ハー」は2002年製作のスペイン映画(113分)です
若いバレリーナのアリシアは 4年前に交通事故に遭い,それ以来昏睡状態になったまま一度も目が覚めたことがない そんな彼女を 看護士のベニグノは 4年間彼女を世話し続けながら,応えてくれることのないアリシアに向かって毎日語り掛けていた 一方,女闘牛士のリディアも競技中の事故で昏睡状態に陥っている 知り合ったばかりの恋人マルコは突然の事故に悲嘆に暮れていた そんなベニグノとマルコは同じクリニックで顔を合わすうち,いつしか会話を交わし,お互いの境遇を語り合うようになり 無二の親友となっていく ところが,ベニグノはアリシアを世話している中で事件を起こし刑務所に収監されてしまう マルコは彼に面会に行くが,ベニグノはアリシアがどうなったか知らせて欲しいと頼む.ベニグノの献身的な世話のお陰でアリシアは奇跡的に回復していた ベニグノはそれを知り安心し 自ら起こした事件の責任を取るため大きな決断をする
そもそも この映画を観ようと思ったのは,ネットの情報に「ピナ・バウシュのバレエ作品が映画の中で踊られる」という記述があったからです ピナ・バウシュ(1940-2009)はドイツのコンテンポラリー・ダンスの女性振付家です 演劇的手法を取り入れた独自の舞踏芸術は 演劇とダンスの融合とも言われ,彼女自身は「タンツ・テアター」と呼んでいます 2011年だったと思いますが,ドキュメンタリー映画「Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」を観ましたが,その中で踊られたのは「春の祭典」「カフェ・ミュラー」「カーネーション」等だったと記憶しています フランスではモーリス・ベジャールですが,ドイツではピナ・バウシュです.感動しました
アルモドバル監督はピナ・バウシュのバレエ作品を観て衝撃を受けたようで,この映画では冒頭とラストのシーンに「カフェ・ミュラー」と「炎のマズルカ」が踊られています 冒頭のシーンではピナ・バウシュ自身が「カフェ・ミュラー」で踊っています.本当に短い時間なのが残念なくらい素晴らしいバレエ・シーンです
また,この映画では,アリシアのバレエの先生が意識のないアリシアに1枚のCDを聴かせるシーンがあります それはポーランドの作曲家クシシュトフ・ペンデレツキが1960年に作曲した「広島の犠牲者に捧げる哀歌」です 哀しげなメロディーが空気を震わせます
も一度,閑話休題
「ジュリエッタ」は2016年製作のスペイン映画(99分)です カナダのノーベル賞受賞作家アリス・マンローの小説が原作です
スペインのマドリードで一人暮らすジュリエッタは,偶然再会した娘の親友から「子ども3人を連れた あなたの娘を見かけた」と告げられ 衝撃を受ける 娘は12年前に理由も告げないままジュリエッタの元を去り,消息不明のままだったのだ ジュリエッタは12年間会えずにいた娘の行方を突き止めて抱きしめたいと思い,今まで封印していた過去と向き合い,娘に当てて日記を書き始める そんなある日,娘から一通の手紙が届く
12年前に娘が失踪した時,ジュリエッタは娘を預かっていた組織を突き止め,本人に会わせるよう責任者に要請しますが,娘がそれを望んでいないとして居場所を教えてもらえません 娘が愛する父親を嵐の中の海難事故で亡くしたのは母親のせいだと思っていたことが,母親に会うことを望んでいない理由だったのだと思います しかし,理由も告げずに突然失踪したことや,かつての親友を「知らない」と無視し「今までの過去を忘れて,新しい人生を歩むことにした」と告げたことを考えると,怪しい宗教団体に取り込まれたのではないか,と思ったりしました 同じ親子でも,母と娘というのは独特の関係があるのでしょうね