人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立オペラ研修所修了公演でモーツアルト「コジ・ファン・トゥッテ」を聴く~アンサンブル・オペラの傑作を堪能 / もう我慢の限界,サスペンダー爺さん

2017年02月27日 07時59分04秒 | 日記

27日(月).わが家に来てから今日で881日目を迎え,年金資産を運用する年金積立金運用独立行政法人(GPIF)と日本銀行が,東証1部に上場する企業の約半数の約980社で事実上の大株主になっていることが朝日新聞等の調査で分かった,というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

       

          公的マネーが支配的になると 真の企業価値が分からなくなって投資家は困るんだよね

 

  閑話休題  

 

昨日,初台の新国立劇場中劇場で同オペラ研修所修了公演,モーツアルト「コジ・ファン・トゥッテ」を聴きました 2月24,25,26日の3公演の最終日です.出演者は第17期生(3年次),第18期生(2年次),第19期生(1年次)の研修生です.フィオルディリージ=宮地江奈,ドラベッラ=小林沙季子,グリエルモ=大野浩司,フェルランド=水野優,デスピーナ=竹村真実,ドン・アルフォンソ=氷見健一郎,管弦楽=藝大フィルハーモニア管弦楽団,合唱=東京藝大ほか,チェンバロ=河原忠之,指揮=高関健,演出=粟国淳です

 

       

 

自席は1階8列33番,センターブロック左通路側席です 8列といってもオーケストラ・ピットが5列まで使用しているので,実質的には前から3列目です 1階は後方の左右が空いていますが,研修所の公演としては良く入ったと思います ほとんどの聴衆が席に座り,オケのメンバーが各自の音出しをしている中,またしても登場しました.唯我独尊・迷惑千万のサスペンダー爺さん いつもの様に大きなリュックを背負って最前列のど真ん中に座ります.なぜクロークに預けない? すごく目立ちます 私は前日に続いて2日連続,しかも自席のすぐ2列前の右側の席にいます.嫌な予感がします

 

       

 

高関健がオーケストラ・ピットに入り,軽快な序曲の演奏に入ります 高関は速めのテンポでグングン曲を進めます.ステージ上は,大きな額縁の中にスクリーンがかかっていて,光線の当て方によって楽譜の模様が浮き上がったり,奧のシーンが透けて見えたりします

このオペラはソロによるアリアも魅力ですが,二人以上のアンサンブルが大きな魅力になっており,アンサンブル・オペラの代表的な作品と言っても過言ではありません グリエルモとフェランドの二重唱,彼らにドン・アルフォンソが加わった三重唱,フィオルディリージとドラベッラの二重唱,そこにドン・アルフォンソが加わった三重唱,二組のカップルによる四重唱,そこにドン・アルフォンソとデスピーナが加わった六重唱・・・聴いていてワクワクしてきます

いい気持ちで聴いていると,2列前のサスペンダー爺さんが,なぜか双眼鏡を覗いています 1階や2階の後方の席だったら理解できますが,最前列のど真ん中の席で双眼鏡を覗く人を見たのは生まれて初めてです よっぽど頭がわる,もとい,目が悪いのでしょうか そこまでは まだよかったのですが,休憩後の第2幕に入ると,ちょっとした事件が起こりました

グリエルモが「世の女性の皆さん~」と歌うアリアの途中で,客席前方でドンという音がして床が揺れたのです 前方を見ると,どうやらサスペンダー爺さんが双眼鏡を床に落としたらしいのです 下を向いて探す仕草が見えました.普通の人なら ここで反省して同じ過ちは繰り返さないところです が,そこは常識が通用しない爺さんです.今度はドン・アルフォンソが「コジ・ファン・トゥッテ」と歌う場面で,またしてもドンという音がしたのです.言うまでもなく またヤッチマッタのです これが女性の歌手が歌っている時は絶対に落とさないのです.なぜなら,その時は双眼鏡を覗いているからです 客席側とはいえ,指揮者に近い位置で物を落として音を立てるのは,ある意味 演奏妨害です 第1幕だったら間違いなく,休憩時間に「あいつをつまみ出せ」と係員に言っているところです.もう この唯我独尊・迷惑千万・四面楚歌のサスペンダー爺さんは出入り禁止にした方が良いと思います 新国立劇場に限らず都内のコンサートホールで全面的に はっきり言って大きな迷惑です.演奏と鑑賞の妨げです 関東一円のコンサート主催者は協力して爺さんをホールから締め出した方がクラシック音楽界のためだと思います

 

       

 

ここで,気を取り直して フィオルディリージを歌った宮地江奈は,第1幕の「岩のアリア」,第2幕の「ロンド」をはじめ,コントロールの効いた美しい声で感動的な歌唱を披露しました グリエルモを歌った大野浩司は歌に安定感があり,説得力を持っていました ドラベッラを歌った小林沙季子はボリュームのある歌声で聴きごたえがありました フェランドを歌った水野優は二重唱は良いのに,肝心のソロのアリアが今一歩でした ドン・アルフォンソを歌った氷見健一郎は存在感があり,魅力的な声の持ち主でした

この公演の隠れたヒロインはデスピーナを歌った竹村真実です 東京音大卒で,過去の研修所公演では「ジャンニ・スキッキ」のラウレッタなどを歌っています 美しい声で,コケティッシュな役柄を生き生きと演じ,抜群の存在感で聴衆を魅了しました 今回の公演で最も良かった歌手を一人だけ挙げよ,と言われたら躊躇なく竹村真実を挙げます.これからが楽しみなソプラノです

コメント (4)
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