人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

クロエ・デュフレーヌ ✕ 中野りな ✕ 東京フィルでサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」、ベルリオーズ「幻想交響曲」他を聴く / 都民芸術フェスティバル2024 ⇒ ラインナップ発表

2023年10月20日 00時01分02秒 | 日記

20日(金)。日本演奏連盟のホームページに「都民芸術フェスティバル2024」の 「オーケストラ・シリーズ No.55」と「室内楽・シリーズ No.23」のラインナップが発表されました

〇「オーケストラ・シリーズ No.55」(全8公演)のラインナップは以下の通りです(会場はいずれも池袋の東京芸術劇場コンサートホール)

Ⅰ。1月24日(水)19時 新日本フィル ①ショパン「ピアノ協奏曲第1番」(P:古海行子)、②メンデルスゾーン「交響曲第4番」(指揮:澤村杏太朗)

Ⅱ。2月 6日(火)19時 東京都交響楽団 ①メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」、②モーツアルト「フルート協奏曲第1番」(Fl:上野星矢)、③チャイコフスキー「交響曲第4番」(指揮:大井駿)

Ⅲ。2月 9日(金)14時 東京フィル ①チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」よりポロネーズ、②同「ヴァイオリン協奏曲」(Vn:前田妃奈)、③同「交響曲第5番」(指揮=出口大地)

Ⅳ。2月21日(水)19時 NHK交響楽団 ①ドヴォルザーク「スラブ舞曲第1番」、②同「チェロ協奏曲」(Vc:カミーユ・トマ)、③シューマン「交響曲第1番」(指揮:沼尻竜典)

Ⅴ。2月27日(火)14時 日本フィル ①グリーグ「ピアノ協奏曲」(P:秋山紗穂)、②チャイコフスキー「交響曲第6番」(指揮:石崎真弥奈)

Ⅵ。2月28日(水)19時 東京交響楽団 ①ブラームス「悲劇的序曲」、②メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」(Vn:成田達輝)、③シューマン「交響曲第3番」(指揮:松本宗利音)

Ⅶ。3月 5日(火)19時 読売日響 ①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第3番」(P:小井土文哉)、②ブラームス「交響曲第1番」(指揮:森内剛)

Ⅷ。3月14日(木)19時 東京シティ・フィル ①モーツアルト「ピアノ協奏曲第20番」(P:小山実稚恵)、②ベルリオーズ「幻想交響曲」(指揮:高関健)

一部を除き「若手指揮者・ソリスト中心の名曲プログラム」といったラインナップです これは今に始まったことではありませんが、若手の指揮や演奏を聴く貴重な機会でもあります 

なお、全8公演セット券@28,000円(+送料520円)は11月7日(火)10時から発売されます ※日本演奏連盟(電話・WEB)のみの扱い。

1回券はA席:4000円、B席:3000円、C席:2000円で、学生は各1000円引きとなっています 発売は11月29日(水)10時からで、プレイガイドでも販売されます

私は1月24日(新日本フィル)と3月14日(東京シティ・フィル)が新国立オペラと、2月9日(東京フィル)が読響定期と重なるので、セット券は諦めて1回券を購入するつもりです

室内楽・シリーズNo.23(全3公演)のラインナップは以下の通りです(会場はいずれも東京文化会館小ホール)

Ⅰ。1月31日(水)19時 ヴァイオリン&ピアノによるデュオ ①モーツアルト「ヴァイオリン・ソナタ 第40番」、②シューマン「ヴァイオリン・ソナタ第2番」、③ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第8番」(Vn:戸澤哲夫、P:久末航)

Ⅱ。2月8日(木)19時 ピアノ三重奏 ①ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲 第3番」、②ブラームス「ピアノ三重奏曲 第3番」、③ドヴォルザーク「ピアノ三重奏曲第4番」(Vn:MINAMI、Vc:横坂源、P:田村響)

Ⅲ。3月7日(木)19時 弦楽四重奏 ①ハイドン「弦楽四重奏曲 ヘ長調 作品50-5」、②モーツアルト「弦楽四重奏曲 第15番」、③ベートーヴェン「弦楽四重奏曲 第7番」(ほのカルテット=Vn:岸本萌乃加、林周雅、Va:長田健志、Vc:蟹江慶行)

以上の通り、3公演ともベートーヴェンを基軸に構成されています 個人的にはヴァイオリンのMINAMIさんに期待します 今のところ3公演とも聴けそうです

チケットは1回券のみで、全席指定@3000円(学生2000円)です 発売は11月29日(水)10時からです

ということで、わが家に来てから今日で3202日目を迎え、ロシアのプーチン大統領は18日、北京で記者団に、米国がウクライナに長射程の地対地ミサイルATACMS(エイタクムス)を供与したことは米国の「過ちだ」と批判、「ウクライナの苦しみを長引かせるだけだ」と主張した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ウクライナの苦しみを長引かせないためには ロシア軍が引き上げることが最優先だ

 

         

 

昨日、夕食に「鶏肉の山賊焼き」と「大根の味噌汁」を作りました 鶏肉は揚げ焼きしていますが ソフトに仕上がり美味しかったです

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで東京フィル「第990回サントリー定期演奏会」を聴きました プログラムは①リリ・ブーランジェ「春の朝に」、②サン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 作品61」、③ベルリオーズ「幻想交響曲 作品14」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=中野りな、指揮=クロエ・デュフレーヌです

クロエ・デュフレーヌはフランス出身。2021年ブザンソン国際コンクールの最高位、オーケストラ賞、聴衆賞を受賞 2015年から2020年までシベリウス・アカデミーで学ぶ

 

     

 

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの東京フィルの並び コンマスは近藤薫です

1曲目はブーランジェ「春の朝に」です この曲はリリ・ブーランジェ(1893-1918)が1918年に作曲、1921年3月13日にパリ音楽院で初演されました リリ・ブーランジェは「作曲家=男性の職業」が常識的な社会の中で、1913年に19歳の若さで「女性初のローマ大賞」を受賞した実力者です

デュフレーヌの指揮で演奏に入りますが、「春の朝に」をタイトルとするアニメ映画を観ているようなファンタジックで色彩感豊かな音楽でした

2曲目はサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 作品61」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1879年から1880年にかけて作曲、1880年10月15日にハンブルクでパブロ・サラサーテにより初演され、彼に献呈されました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンティーノ・クワジ・アレグレット」、第3楽章「モルト・モデラート・エ・マエストーソ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」の3楽章から成ります

ヴァイオリン独奏の中野りなは2004年生まれの19歳。東京都出身。2015年「グリュミオー国際コンクール(ベルギー)」カテゴリーA第1位・グランプリ。2021年第90回日本音楽コンクール優勝。2022年第8回仙台国際音楽コンクールで史上最年少の17歳で優勝した俊英です

デュフレーヌとともに、赤の勝負衣装に包まれた中野りなが登場、笑顔で一礼します 現在19歳の彼女は あどけなささえ感じさせ、ほわっとした雰囲気をまとっています   それが、第1楽章が開始されるや否や、厳しい表情に一変、図太い演奏を繰り広げ、その落差に驚きます     自然なヴィブラートによる力強くも美しい演奏が繰り広げられます    第2楽章は一転、優しく穏やかな演奏が展開します     第3楽章に入ると中野は、リズム感もよく切れ味鋭いアグレッシブな演奏を展開し、ストラディヴァリウスを鳴らし切りました デュフレーヌ ✕ 東京フィルはソリストに寄り添い、しっかりサポートしました

満場の拍手とブラボーに中野は、J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番」より「アレグロ」を、息もつかせぬ軽快なテンポで鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

恐るべき19歳です これからの活躍が期待されます

 

     

 

プログラム後半はベルリオーズ「幻想交響曲 作品14」です この曲はエクトール・ベルリオーズ(1803-1869)が1830年に作曲、同年12月5日にパリで初演されました 第1楽章「夢 ~ 情熱」、第2楽章「舞踏会」、第3楽章「野の情景」、第4楽章「断頭台への行進」、第5楽章「サバトの夜の夢」の5楽章から成ります

ステージ下手にはハープが2台スタンバイし、デュフレーヌの指揮で第1楽章に入ります この楽章を通じて感じたのは全体的にかなりテンポが遅いということです 時に冗長に感じました 第2楽章は大好きな「ワルツ」です 2台のハープの演奏が素晴らしい 万行千秋のクラリネット、加瀬孝宏のオーボエが冴えています そして弦楽セクションの演奏が美しい 第3楽章では、ステージ上のイングリッシュ・ホルンと2階のパイプオルガン脇の扉の奥で演奏されるオーボエとの掛け合いが、いかにも「羊飼いの歌」そのもので素晴らしかった ただ、この楽章でも若干冗長に感じる箇所がありました 第4楽章「断頭台への行進」は、何といっても2人のティンパニの連打とテューバ、トロンボーン、トランペットなどの金管の咆哮が堪りません さらにファゴットの独特のキザミが素晴らしい 第4楽章は弦楽器が不気味な雰囲気を醸し出し、管・打楽器とともにおどろおどろしい音楽を繰り広げます そして、グレゴリオ聖歌「怒りの日」と共に教会の鐘の音がステージ下手奥で鳴らされますが、この音の大きさにはビックリしました これほど大きな鐘の音は初めて聴きました デュフレーヌは最後にギアを上げ、アグレッシブな演奏で一気にフィナーレになだれ込みました

満場の拍手とブラボーの嵐がステージに押し寄せ、カーテンコールが繰り返されました デュフレーヌ ✕ 東京フィルは情熱的な演奏で聴衆を魅了しました

大管弦楽による熱量の高い演奏を聴き終わって あらためて思ったのは、この「幻想交響曲」の初演(1830年)はベートーヴェンの「第九交響曲」の初演(1824年)のわずか6年後だったということです ベルリオーズがいかに先進的な音楽を作曲し、クラシック音楽界に新たな地平を切り開いたかを再認識せざるを得ません

 

     

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