30日(月)。昨日午前、7回目のコロナワクチンを接種してきました モデルナのオミクロンXBBワクチンです。接種会場は自宅から都電と徒歩で約25分の池袋保健所です
予約制のためスムーズに接種が済みました
それにしても7回目とはあらためて驚きます
第1回目は2021年5月末だったので、2年半の間に7回接種したことになります
これまでは高熱が出たこともありましたが、今回は熱も出ず、接種した腕に若干痛みが残る程度で済みました
ということで、わが家に来てから今日で3212日目を迎え、旧統一教会が東京・多摩市で計画している研修施設の建設を見合わせていることが分かった というニュースを見て感想を述べるモコタロです
解散命令請求出たし 係争中の裁判での被害者への補償を考えたら 余裕がないはず
一昨日、東京フィルの「2024シーズン定期会員」サントリーシリーズの席替え手続きをしました 午前中はまったく繋がらず、午後3時頃にやっと繋がりました
現在の席は1階右ブロックの通路から2つ目ですが、隣席がむさくるしい人なので、同じ右ブロックの7列後方の通路側席に移りました
私が通路側席にこだわるのは、演奏後トイレにすぐに行けるというメリットが一番大きいです
奥の席だと出遅れて長蛇の列に並ぶことになるので時間の無駄です
あとは、人と人に挟まれて聴くのが窮屈で嫌なのです
せめて片方が空いていると開放感があります
林哲夫 編「喫茶店文学傑作選」(中公文庫)を読み終わりました 林哲夫は1955年香川県生まれ。画家・著述家。武蔵野美術大学卒。2002年に「喫茶店の時代」で尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞受賞
文庫オリジナル版の本書の謳い文句は次のようなものです
「多くの作家、芸術家を魅了し、作品の舞台、創作の淵源、そして彼らの交友の拠点となった『喫茶店』。28篇の選び抜かれた短編小説・エッセイなどから、明治以来の喫茶店文化の神髄に触れる。一杯の珈琲のように、薫り高く味わい深い作品集」
上記の通り、本書では本文に『喫茶店』が登場する28篇が収められていますが、そのうち私が名前だけでも知っている作家・エッセイストは夏目漱石、森茉莉、植草甚一、中原中也、澁澤龍彦、埴谷雄高、常盤新平、吉村昭の8人しかいません この8人の顔ぶれを見ただけでも”古い”と感じます
この8人以外の人たちも、書かれた内容から同じくらい古いと推測できます
夏目漱石が通ったのは「喫茶店」ではなく「ミルクホール」と呼ばれていました 日本最初の喫茶店とされる「可否茶館」は明治21年に開店しました
老舗の「資生堂」はソーダファウンテンが名物でした
「パウリスタ」のブラジルコーヒーも有名です
本書ではこうした歴史も紐解いています
林哲夫氏は「編者解説」で次のように書いています
「喫茶店は常に時代の最先端である 蓄音機を置いてジャズやクラシックをいち早く聴かせ、敗戦後の若者たちの歌声を響かせ、テレビや電話が現れればすぐに設置し、テレビゲーム、漫画、インターネット、スターバックスに飛びつき・・・ついには喫茶店という名前もカフェと変えてしまうほど新しいもの好きである
文学もまた、新奇を求めるという点では引けを取らない。それは同時に時代遅れになるのも早いということである。次々生まれ次々消えてゆく
」
28篇の中で一番面白かったのは植草甚一氏の「東京に喫茶店が二百軒しかなかったころ」です 彼は次のように書き出しています
「昭和2年から4,5年にかけて東京には喫茶店が2二百軒ちょっとしかなかった なぜそうハッキリ言えるのかというと、そのころずっと喫茶店で出すその店のマッチ・レッテルを集めていたからである
」
マッチ・レッテルというのはマッチ・ラベル(商標)のことです そんな古くない時代にも、喫茶店に行くと灰皿と小さなマッチ箱が置いてあるのをよく見かけました
しかし、世界的な禁煙運動の高まりを受けて喫茶店から「マッチ箱」が消えていきました
本書を読み終わって感じたのは、「喫茶店」が登場する小説やエッセイなら もっと新しい文学作品の中にいくらでもあるだろうに、ということです しかし、その発掘作業はとてつもない時間がかかるであろうことが容易に想像がつきます
喫茶店が好きな人にお薦めします