13日(金)。N響ホームページによると、10月度定期公演のうち10月14日、15日のAプログラムについては既報の通り、指揮者ブロムシュテットが体調不良により公演中止としていましたが、CプログラムとBプログラムについては次のように発表されました
Cプログラム(10月20日、21日:NHKホール) ⇒ 指揮者を高関健に変更して予定通りの曲目で実施する。①ニルセン「アラジン組曲」、②シベリウス「交響曲第2番」。
Bプログラム(10月25日、26日:サントリーホール) ⇒ 指揮者を尾高忠明に変更して予定通りのソリストと曲目で実施する。①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番」(P:レイフ・オヴェ・アンスネス)、②ブラームス「交響曲第3番」。
両プログラムともAプロ同様、中止にするのかと思っていました 「困った時の高関健」「ピンチの時は尾高忠明」というキャッチフレーズを進呈したくなります
期待していただけに、ブロムシュテットの指揮で聴けないのは残念至極です
なお、「10月度Aプログラムの公演中止に伴う払い戻し案内」が届きました 内容は以下の通りですが、N響会員には11月中旬以降に、ゆうちょ銀行貯金事務センターから「振替払出証書」を郵送するとしています
東京都交響楽団から「2024年度会員券継続手続き案内」が届きました 同封の「2024度楽季プログラム」によると、同年度は「定期演奏会1000回記念、2025年に迎える創立60周年を見据えたプログラム」となっています
また、ブルックナー生誕200年を祝して、ブルックナーの交響曲が様々な指揮者により演奏されるのも大きな特徴です
Aシリーズ(東京文化会館・全8回)では、5月のショスタコーヴィチ「交響曲第6番」他(井上道義指揮)、9月のブルックナー「交響曲第7番」他(大野和士指揮)、12月のショスタコーヴィチ「交響曲第8番」他(大野和士指揮)、2月のショスタコーヴィチ「交響曲第13番」他(エリアフ・インバル指揮)といった大曲が控えています
Bシリーズ(サントリーホール・全8回)では、4月のブルックナー「交響曲第3番」他(大野和士指揮)、7月のブルックナー「交響曲第9番(第4楽章付)」(エリアフ・インバル指揮)、8月のマーラー「交響曲第1番」他(ダニエル・ハーディング指揮)、12月のショスタコーヴィチ「交響曲第8番」他(大野和士指揮)、1月のラフマニノフ「交響曲第2番」他(レナード・スラットキン指揮)といった大曲が取り上げられます
Cシリーズ(東京芸術劇場・全6回)では、6月のブルックナー「交響曲第9番(第4楽章付)」(エリアフ・インバル指揮)、9月のブルックナー「交響曲第7番」他(大野和士指揮)などが演奏されます
現在、私はBシリーズの定期会員ですが、同一席(1階S席)を継続することにしました
ということで、わが家に来てから今日で3195日目を迎え、藤井聡太名人・竜王・王位・叡王・棋王・王将・棋聖(21)は永瀬拓矢九段(31)と第71期王座五番勝負で激闘を繰り広げ、王座を獲得し将棋界初の八冠独占を果たした というニュースを見て感想を述べるモコタロです
餃子は王将だけど 藤井八冠を上回ることが出来るのは 九冠鳥しかいないんじゃね
昨日、夕食に「お肉やわっやわっ鶏のガリチー煮+スパゲティ」を作りました この料理は娘の大好物なので比較的頻繁に作っています
材料は鶏もも肉、シメジ、玉ねぎ、ホウレンソウ、スライスチーズで、ソースは薄力粉、バター、牛乳、コンソメ、ニンニクおろしです
西條奈加著「心淋し川(うらさびしがわ)」(集英社文庫)を読み終わりました 西條奈加は1964年 北海道生まれ。2005年に「金春屋ゴメス」で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー
2012年「涅槃の雪」で第18回中山義秀文学賞を、15年「まるまるの毬」で第36回吉川英治文学新人賞を、21年「心淋し川」で第16回直木賞を受賞
私は普段、江戸を舞台にした本を読む習慣はありませんが、新聞の書評欄で推薦されていた「隠居すごろく」を読んで、とても面白かったので西條奈加という作家に興味を持ちました それで今回、芥川賞受賞作「心淋し川」が文庫化されたのを機に購入しました
なお、「隠居すごろく」については感想を2022年9月15日付toraブログに書いていますので、興味のある方はご覧ください
本作は江戸庶民の生活を描いた連作短編集です 「小説すばる」2018年7月号から2019年11月号にかけて、ほぼ3か月ごとに掲載された6篇が収録されています
物語の舞台は、江戸・千駄木町の一角にある心町(うらまち)です
もとは裏町だったらしいが、いつの間にか心町になったようです。小さな小川が流れていて、その両側に立ち腐れたような長屋が数戸固まっている
落ちぶれた人たちが集まったような場所だが、人々は懸命に生きている。そんな人々を温かい目で描いています
本書は「心淋し川」「閨仏」「はじめましょ」「冬虫夏草」「明けぬ里」「灰の男」の6篇から成ります
「心淋し川」は19歳の「ちほ」が、針仕事で知り合った上絵師の男と付き合うようになり、一日も早く今の環境から抜け出して男と新しい生活を夢見るが・・・というストーリーです
「閨仏(ねやぼとけ)」は青物卸「大隅屋」の主人・六兵衛は妾4人と一緒に暮らしているが、六兵衛の趣味で4人全員がおかめ(不美人)である 最初に妾になった年増で不美人の「りき」はひょんなことから始めた張形に仏を彫ることを楽しみにしているが、六兵衛が突然亡くなり、新たな人生を模索していくという物語です
「はじめましょ」は「四文屋」という、すべて四文銭で片が付く飯屋の与呉蔵が主人公です 根津権現で「ゆか」という少女と出会うが、母親を待っているというゆかが歌うのは、かつて与呉蔵が捨てた女が歌っていたものだった
果たしてゆかは自分の娘なのか・・・というストーリーです
「冬虫夏草」は心町で身体が不自由な息子と暮らす母親の心情を描いた作品です 母子はかつて裕福な生活をしていたが、息子の散財で店が潰れ、落ちぶれてこの町にやってきたのだった。しかし、常に息子に怒鳴られているのに母親は幸せそうな顔をしている・・・という話です
「明けぬ里」は根津遊郭の元遊女「よう」が、かつて遊郭の売れっ子だった明里と再会し、昔に思いを馳せるというストーリーです
「灰の男」はそれまで脇役として登場してきた茂十が、なぜ心町の差配(世話役的な存在)になったのか、その壮絶な過去が明かされます
6篇を通して描かれているのは、隣人愛に貫かれた人情味溢れる物語です 味わいのある文章をお楽しみください