「壁を破る」ーこれこそが、青年の特権でる。

2025年02月09日 11時55分14秒 | その気になる言葉

▼笑うことは生命を活性化させる。

▼使命の場所で勝利の証しを。

▼決意の祈りから始めよう。

今日の課題に勇敢に挑む。

誠実に友情を広げ、共に励まし合って進んむのだ。

▼若者の成長は、人類の希望となる。

▼あいまいな情報、不確実情報に振り回されないことだ。

情報への「忍耐力」を鍛えることだ。

▼自らが善き友になれば、必ず善きつながりが広がる。

▼共に学ぶ。

共に語る。

共に歩く。

共にという行動のなかに、生命を高める神髄の精神がある。

▼未来は、ずっと先にあるわけではない。

「未来」は「今」にあるのだ。

将来、実現したい何かがあるなら、今、そのために行動しなければならない。

▼なにがあっても、<へこたれない>人生でありたい。

▼問題を理解することと、その問題について何か行動を起こすことは全く別のことだ。

▼悩み苦しみながら、皆を励ますから境涯が高まるのだ。

▼歓びは苦労し困難を越え、勝利を知る魂の中にある。

▼古典の「論語」に「後生畏れべし」とある。

自分より後から生まれてくる若い人たちは、どれほど偉大になるか、計りしれないのだから最高に尊敬すべきであるという意味だ。

▼自らを磨き鍛え、共の人材として共々成長することだ。

▼<宿命に泣く人生>を<使命に輝く歓喜の人生>に転じるもである。

▼すべてを政府のせいにしても何の解決にならない。

自分たちで解決できることはないか、小さなことでも一緒に考えてみることだ。

▼非難中傷の集中砲火を浴びても、怖がりさえしなければ、たとえ勝ち目がなさそうに見えても、一歩一歩目的地へと前進していけるのだ。

▼「失敗は罪ではない」のだ。

大切なのは、失敗したときにも、背筋を伸ばして前進し続けるエネルギーと意志をもつことだ。

▼できないことを心配することより、できることを考えるのだ。

苦しまずして、悩まずして、なんで偉業が成し遂げられるだろうか。

何かを変えたければ、自分自身から。

生きていること自体が素晴らしい体験なのだから、人生は楽しんでいかなければ!

 


農福連携とは

2025年02月09日 11時47分34秒 | その気になる言葉
障害者等が農業分野で活躍することを通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現する取組
 

農福連携の取組事例

  • 1.農福連携事例集 (令和5年度版) 全国における代表的な取組について、掲載した事例です。 全体版 (PDF : 17,547KB) 【分割版】 表紙~p9 (PDF : 904KB) ...
  • 2.各地方農政局等が公表している事例 各地方農政局等がWEBサイト上で公表している事例をご紹介します。
  • 3.ノウフク・アワード ノウフク・アワードを受賞した企業・団体等の事例は こちら お問合せ先 農村振興局農村政策部都市農村交流課 ...

 


老後の格差問題

2025年02月09日 11時07分36秒 | 社会・文化・政治・経済

高齢者の貧困とは?65歳以上の5人に1人が貧困に陥る原因と解決策とは

高齢者の貧困とは

高齢者の貧困問題は、まもなく2025年問題に直面し、少子化、高齢化が進む日本において、日々その深刻さを増している。そこには、ジェンダーの問題や社会保障の構造的問題など複数の要因が絡み合っている。この問題は、女性の貧困などと並んで相対的貧困問題のひとつとしても、近年問題視されている。

高齢者の貧困は、単にお金がないだけではなく、健康問題や、社会的孤立につながり、個人の尊厳や幸福度にダイレクトに直結する問題だ。そのため、早急に解決が求められる社会問題だが、解決策を考える前に、まずは高齢者の貧困の現在地を知っておく必要がある。

高齢者の貧困率とは?

厚生労働省による2022年国民生活基礎調査によると、65歳以上の高齢者世帯全体の貧困率は約20%だ。これは高齢世帯全体の貧困率であり、単身高齢者のみの場合、さらに貧困率は上がる。

65歳以上の男性単身高齢者の貧困率は30%で、女性単身高齢者の貧困率は44%。実に半数近くの単身高齢女性が貧困に陥っていることがわかる。

特に女性は貧困に陥りやすい傾向が強く、特に、シングル女性や離婚、死別後の女性は貧困リスクが高いことが指摘されている。

高齢者の貧困の原因

次に、高齢者が貧困に陥る原因についてみていこう。

男女の賃金格差。ピンクカラージョブ問題

高齢者の貧困は性別関わらず陥る可能性のある問題だが、男女格差が大きいのもまた事実だ。女性の場合、単身高齢者の半数弱が貧困に陥る。原因のひとつは、男女の賃金格差だ。日本は、先進国の中では特に男女の賃金格差が大きい国として知られており、正社員の場合でも、女性は男性の7〜8割程度の賃金しか得られていない。

女性の社会進出が進んだと言われる昨今だが、女性労働者の約半数は非正規雇用で働いている。非正規雇用ゆえに、不安定で安価な賃金しか支払われておらず、厚生年金も受け取れないケースも多い。特にバブル崩壊後の「失われた20年」に働いていた世代は、非正規労働の拡大や上がらない賃金ゆえに貯蓄ができず、老後に貧しくなるリスクが高まっている。

また、専業主婦として家事や育児を担ってきた女性の年金の受給額が少なく、離婚や夫との死別後に貧困状態に陥るケースも多々ある。家事や育児という無償労働は女性が担うべき、という性別役割が、老後の女性の貧困のリスクを高めている。

さらには、「女性の仕事」とされがちな保育士などの仕事の給与が低く抑えられている現状があるため、フルタイム勤務をしているのに、現役時代から十分な賃金が得られず、貯蓄が難しくなる実態もある。このように、「女性の仕事」とみなされ、賃金が低い仕事をピンクカラージョブと呼ぶ。

女性高齢者の経済的困窮は、長年の性別役割やジェンダー不平等に起因していると言えるだろう。

年金の不足

非正規雇用や短時間労働に従事していた高齢者は、年金額が低くなる傾向がある。現役時代に非正規雇用に従事していた人は、老後のために貯金をする余裕がない人も少なくない。働いているにもかかわらず貧困に陥ってしまう状況はワーキングプアとも呼ばれ、彼らは貯金がなく、年金だけでは生活が立ち行かなくなり、老後も貧困に陥るケースが多い。

思いがけない出費がかさむ。医療・介護費の負担増

老後のためにお金を貯めていたけれど、予期せぬ出費が続き、貧困に陥るパターンもある。高齢になれば、医療費や介護費が必要になり、家計を圧迫するケースも増えている。特に、要介護認定を受けた高齢者は、当人だけではなく家族も費用負担が大きくなり、貧困リスクが高まる。

非正規雇用の拡大。労働者のうち3割以上が非正規

契約社員、派遣労働者、パート、アルバイト、業務委託、フリーランスなどの、正社員でない雇用が増加したことも高齢者貧困問題の一因だ。

最新の労働力調査によると、役員を除く全国の雇用者約5千万人のうち、36.3%にあたる1,870万人が非正規労働者だという。非正規雇用の割合は、ここ20年、右肩上がりだ。

また、非正規労働者のうち、7割以上が、1年や、三ヶ月といった雇用期間の定めのある有期雇用であることも注目すべきだろう。有期雇用の契約を繰り返したのち、ある日突然雇い止めとなるケースもある。

非正規雇用の拡大によって、年収200万円以下のワーキングプアといわれる人々は、1990年の769万人から、2011年には1,069万人に増加している。こういった状態では、満足に老後の貯金ができないことも想像に難くない。

高齢者の貧困の解決策

高齢者の貧困を解決するには、複数の対策を同時に進める必要がある。

年金制度の見直し

日本の年金制度は、高齢者の生活を支える重要な柱となっているが、近年、その柱の脆さが指摘されている。非正規雇用者は、生活して行くのに十分な年金を受け取ることができない。また、長年、専業主婦・主夫として家事を担ってきた人も、年金額は少ない。非正規雇用が拡大している今、非正規雇用者も安心して老後を過ごせるような年金制度を確立する必要があるだろう。

賃金格差の是正

日本は、正社員と非正規の賃金格差が大きいことでも知られている。例えば、イギリスでは非正規社員は正規社員の85.1%の賃金を受け取っているが、日本では64.8%しか受け取れていない。非正規雇用が増加している今、正規、非正規の賃金格差を解消することも大切だろう。また、男女賃金格差の是正も急務だ。

悪質な雇用形態の摘発・周知

企業側が、労働者を安価に雇用するために、悪質な雇用形態を推進するケースも見られる。

「偽装請負」などがその一例だ。「偽装請負」とは、実態は労働者派遣や社員のような雇用状態にあるにもかかわらず、会社と労働者の関係を、発注者と受託者の関係にある請負契約として偽装契約をしている状態を指す。

例えば、運送会社を契約している社長が、社員である労働者に、「業務委託にならないか」と持ちかけた、とする。業務委託にすることで、雇用保険などを支払う義務がなくなるため、労働者の手取りは増える。メリットを感じた労働者は業務委託契約に切り替える。しかし、この労働者が仕事中に怪我をするなどし、働けなくなった場合、会社はこの怪我に対して責任を免れ、労災などの費用を支払わずに済むことになる。

実質は、社員と労働者という実態を維持しながらも、「業務委託になったから」という名目で、労災などの費用を支払うことを免れ、人件費を削減することができるのだ。実態は社員と同じであるにも関わらず、業務委託契約を結ぶことは、「偽装請負」という立派な犯罪だ。しかし、労働者は「偽装請負」が犯罪であることに気がつかず、安価に労働力を搾取され、老後に苦労することも珍しくない。

こういった悪質な雇用形態が横行していることを周知し、労働者の待遇を改善することも必要だろう。

高齢者雇用の促進

老後は働かずにゆっくりしたいと考える人は多いだろう。一方、定年後も働き続けたいと考える高齢者も存在する。そういった高齢者に居場所を作ることも必要だろう。シニア世代が生涯を通じて収入を得られるように、リスキリングや職業訓練を提供することも大切かもしれない。

しかし、高齢者をいつまでも働かせることを「高齢者の貧困対策」としてしまっていいのか、議論の分かれるところだ。

医療費や介護費の負担軽減

低所得の高齢者が安心して医療、介護などのサービスに繋がれる仕組みを作ることも大切だ。現状では、70歳から74歳までの者は2割、75歳以上の者は1割の医療費負担となっているが、医療が必要となることが増加する高齢者にとっては、この負担も家計に重くのしかかる。ただ少子高齢化が加速している日本において、これ以上高齢者の医療費負担を軽減させることは現実的に難しいというのも現実だ。

 

生活保護へのハードルを下げる

高齢者世代は、「生活保護を受けるのは恥」など、生活保護に対してマイナスイメージを持つ人も少なくない。しかし、経済的に困窮しているなら、生活保護などの支援を頼るのは合理的な道だ。生活保護への偏見をなくし、必要な時に必要な助けを求められる風土を作ることも貧困や孤立対策の一助となるだろう。

さいごに。高齢者が安心して暮らせる社会を実現するために

高齢者の貧困は、さまざまな要因が絡み合って発生しているため、ひとつの解決策では不十分だ。

高齢者が安心して暮らせる社会を実現するために、男女や正規・非正規の賃金格差、不安定雇用、医療や介護費の負担など、さまざまな問題に対し、一つひとつアプローチしていく必要があるだろう。老後の経済的な不安を取り除くような社会構造やシステムを構築することは、高齢の方の生活環境を改善するだけでなく、若い世代が未来に悲観しすぎない健全な社会を築くことにもつながるはずだ。

 

参考サイト
2022年国民生活基礎調査|厚生労働省 
東京都人権啓発センター|公益財団法人 
小前和智「非正規雇用者の賃金が低いのは世界共通なのか?―国際比較からみた日本」|リクルートワークス研究所

 
 

 

 

 

続・日本軍兵士

2025年02月09日 10時45分15秒 | 社会・文化・政治・経済

続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実-電子書籍

―帝国陸海軍の現実 

新書 続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実

 アジア・太平洋戦争で約230万人の軍人・軍属を喪った日本。死者の6割は戦闘ではなく戦病死による。この大量死の背景には、無理ある軍拡、「正面装備」以外の軽視、下位兵士に犠牲を強いる構造、兵士たちの生活・衣食住の無視があった。
 進まない機械化、パン食をめぐる精神論、先進的と言われた海軍の住環境無視……全面戦争に拡大する日中戦争以降、それらは露呈していく。
 本書は帝国陸海軍の歴史を追い、兵士たちの体験を通し、日本軍の本質を描く。

【目次】
はじめに
序 章 近代日本の戦死者と戦病死者――日清戦争からアジア・太平洋戦争まで
疾病との戦いだった日清戦争  戦病死者が激減した日露戦争  第一次世界大戦の戦病死者  シベリア干渉戦争の戦没者数  伝染病による死者の激減  軍事衛生の改善・改良と満州事変  退行する軍事衛生――日中戦争の長期化  アジア・太平洋戦争の開戦  陸海軍の戦没者数  日露戦争以前に戻った戦病死者の割合

第1章 明治から満州事変まで――兵士たちの「食」と体格
1 徴兵制の導入――忌避者と現役徴集率
徴兵令の布告  現役徴集率二〇%の実態  徴兵忌避の方法  沖縄の現実、徴兵忌避者の減少  軍医の裁量権――高学歴者への配慮と同情
2 優良な体格と脚気問題――明治・大正期
明治の兵士――身長一六五センチ、体重六〇キロ  脚 気――総人員三割から四割の罹患  兵士たちを魅了した白米
3 「梅干主義」の克服、パン食の採用へ
栄養学の発展――第一次世界大戦後の日本  陸軍の兵食改善  一九二〇年のパン食導入  冷凍食品の導入と大型給糧艦  洋食の普及と充実――満州事変期  壮丁と兵士の体格
4 給養改革の限界――低タンパク質、過剰炭水化物
シベリア干渉戦争の失敗  飯盒炊さん方式による給養  兵食における質の問題  陸軍でのパン食のその後  揺れる海軍のパン食――「皇軍兵食論」の登場

第2章 日中全面戦争下――拡大する兵力動員
1 疲労困憊の前線――長距離行軍と睡眠の欠乏
苦闘を強いられる日本軍  萎縮し「奮進」できない兵士たち  多発する戦争栄養失調症  「殆ど老衰病の如く」
2 増大する中年兵士、障害を持つ兵士
低水準の動員兵力  軍隊生活未経験者の召集  召集が原因の出生率低下  国民兵役までも  知的障害の兵士  吃音の兵士 野戦衛生長官部による批判  攻撃一辺倒の作戦思想
3 統制経済へ――体格の劣化、軍服の粗悪化
総力戦の本格化、国民生活の悪化  軍隊の給養――副食の品種減少、米麦食偏重  劣化する軍服――絨製から綿製へ  向上しない体格、弱兵の増加

4 日独伊三国同盟締結と対米じり貧
ドイツの大攻勢による政策転換  資源の米英依存による新たな困難  石油禁輸とジリ貧論――アジア・太平洋戦争の開戦へ  中国戦線にくぎ付けにされ続けた陸軍

第3章 アジア・太平洋戦争末期――飢える前線
1 根こそぎ動員へ 植民地兵、防衛召集、障害者
植民地から日本軍兵士へ――朝鮮・台湾から  防衛召集による大量召集  視覚障害者たちの動員開始  強制動員されるマッサージ師たち
2 伝染病と「詐病」の蔓延
戦争末期の戦没者急増  栄養失調の深刻化  マラリアの多発 「現場」での非現実的予防対策  精神病の「素因」重視  詐病の摘発  詐病の増大  戦力を大きく削ぐ皮膚感染症
3 離島守備隊の惨状
「自給自足の態勢」強化の指示  不十分なままの海軍の給養  兵員の体格劣化、栄養失調による死者  違法な軍法会議と抗争 食糧をめぐる陸海軍の対立
4 かけ声ばかりの本土決戦準備――日米の体格差
野草、貝類、昆虫……  「こんな軍隊で勝てるのだろうか」  兵士たちによる盗み  体格・体力のさらなる低下  アメリカ軍の給養と体格

第4章 人間軽視――日本軍の構造的問題
1 機械化の立ち遅れ――軍馬と代用燃料車
「悲惨なともいうべき状態」――国産車の劣悪な性能  代用燃料車の現実  軍機械化の主張とその限界  断ち切れない「馬力」への依存
2 劣悪な装備と過重負担――体重40%超の装備と装具 過重負担の装備  戦闘の「現場」、兵士の限界点  一〇〇日間、二〇〇〇キロを超える行軍  中国人から掠奪した布製の靴、草履一六六名の凍死者  粗悪な雨外套
3 海軍先進性の幻想――造船技術と居住性軽視
造船技術は先進的だったか  居住性の軽視  一般の兵員に対する差別  「松型駆逐艦」の居住性  「世界に類のない非常対策」高カロリー食の失敗  特殊環境下の乗員の健康  アメリカ海軍
の潜水艦との比較 ドイツ海軍Uボートの徹底検証
  
4 犠牲の不平等――兵士ほど死亡率が高いのか
兵役負担の軽重  大学生の戦没率  召集をめぐる贈収賄  食糧の分配をめぐる不平等  戦死をめぐる不平等  メレヨン島とパラオ本島  長台関での階級間格差  正規将校の戦病死率

おわりに
日中全面戦争下、野放図な軍拡  宇垣一成の陸軍上層部批判  騎兵監・吉田悳の意見書  日本陸軍機械化の限界  追いつかなかった軍備の充実

コラム
①戦史の編纂――日清戦争からアジア・太平洋戦争まで
②戦場における「歯」の問題再び
③軍人たちの遺骨
④戦争の呼称を考える――揺れ続ける評価
⑤軍歴証明と国の責任

あとがき
 参考文献
 近代日本の戦争 略年表

 

吉田 裕 

 1954(昭和29)年生まれ.77年東京教育大学文学部卒.83年一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学.83年一橋大学社会学部助手,講師,助教授を経て,96年一橋大学社会学部教授.2000年一橋大学大学院社会学研究科教授.現在は一橋大学名誉教授,東京大空襲・戦災資料センター館長.専攻・日本近現代軍事史,日本近現代政治史.
 著書に『昭和天皇の終戦史』(岩波新書,1992年),『日本人の戦争観』(岩波現代文庫,2005年/原著は1995年),『アジア・太平洋戦争』(岩波新書,2007年),『現代歴史学と軍事史研究』(校倉書房、2012年),『日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実』(中公新書,2017年)第30回アジア・太平洋賞特別賞,新書大賞を受賞.『兵士たちの戦後史』(岩波現代文庫,2020年/原著は2011年)ほか

 

前著『日本軍兵士』は、2018年に読んでいて、その続編『続・日本軍兵士』であるが、眼点は、戦場での日本兵士の「戦死者より戦病死」の方がはるかに多い。それは何ゆえかを新たな資料を探しながら「7年かけての、空振りの多かった本は他にはない」と書くが如く、資料が残っていないのである。
それはこの本の主題である戦場の日本兵士(兵隊)の衣食住、気象や病気などへの備えが、余りにも軽視されている。したがって、その記録も非常に軽視され、折角情報を得て行くと、「行方不明か廃棄か」と言う扱いに現れている。
陸・海軍症、参謀本部、軍令部は「武力装備(正面装備)」は開戦時はアメリカに匹敵する軍事力を持ったが、兵站(人員や軍需品の輸送・補給)、情報、衛生、医療、給養(食糧や被覆など)」は、極めて色んな気象条件や環境への備えが劣悪で、「蟻の兵隊」には極めて過酷な長期過労で、しかも食事や医療体制も劣悪、そのために「多くに兵隊がやせ衰え、老化現象を来たし、それに加えマラリア、脚気などの病気で衰弱し、餓死して行く。制空権を握られているため、太平洋に広がる島々にいる兵団に補給も届かず、放置された。
まさに、「日本軍の兵士」に如何なる状態に置かれ、戦場で戦い、さまよったかを伝えようとして、吉田裕一橋大名誉教授にしてようやく新書として出せるという、悪戦苦闘の書であるのだが、きれいには纏まっていない。短文を集めたような書になっている。
しかし、伝えようとしたこと・戦場における日本兵士の姿、本当に過酷なまでに上層部の配慮のなさ(正面装備・軍事力・戦術には力を入れるが、人間である兵隊を軽視する思考、感性のなさ)、兵士を単なる歩としての駒(蟻の兵隊)として扱い、戦死者より圧倒的な戦病死(病気、重傷、凍傷、衰弱、放置、餓死)の圧倒的多いという事実と原因、将校(士官)と下士官以下二等兵までの扱いの差、アメリカ軍兵士との待遇の差を活写した労作と言えようか。
 
この本は、私たちが漠然と抱いている「日本軍」のイメージを、具体的なデータと兵士たちの生々しい証言によって覆す一冊です。

特に興味深い記述は、アジア・太平洋戦争における約230万人もの戦没者のうち、実に6割が戦闘死ではなく戦病死だったというところです。
この数字の背後には、軍部の杜撰な計画性と人命軽視の体質が透けて見えます。

著者は、日清戦争から太平洋戦争までの長期的な視点で、兵士たちの「食」「体格」「装備」「居住環境」などを丹念に分析。
読みどころとしては、「進歩的」と評価されがちな海軍でさえ、兵員の居住性を著しく軽視していた実態や、陸軍における機械化の遅れが露呈していく過程の描写があります。

本書の価値は、単なる悲惨な戦争の記録にとどまりません。
軍隊における階級間の不平等、例えば食糧配分や戦死率の格差まで踏み込んで分析することで、組織の構造的問題を浮き彫りにしています。

戦後80年近くが経過し、戦争の記憶が風化しつつある今だからこそ、この本が示す事実の重みをかみしめる必要があります。
歴史研究の専門書でありながら、平易な文章で書かれており、一般読者にも十分読みやすい内容となっています。
戦争の実態を知りたい方、日本の近現代史に関心のある方に、ぜひ一読をお勧めします。
 
  •  
    軍役は辛い。庶民が戦争に加わるとする
    と、ほとんどは一兵士として働くことだ。
    一般論のレベルでも、楽しくないこと、
    辛いことがみえている。しかも、命を落
    とすこともめずらしくない。

    さらに、日本軍の特徴もあるのだ。具体
    論にこそ価値があるので、本書は有益な
    兵士論であり、戦争論でもある。

    重い現実を知ることで気が重くなるが、
    事実を知ることは良いことだ。
     
    軍の幹部も他国に比べて機械化が遅れていることを知ったり、栄養あるものを食べさせようと全く考えなかったわけではないのですが、兵士を鍛え、精神力に頼ろうとすることを資料から読み取っています。
    また、海軍は先進的なイメージを持たれますが、艦船は戦闘を重視し、居住環境はよくなかったこともまとめられています。
    当時の日本は予算や技術力を含めた国力がないので、仕方がなかったのかもしれません。
    国力のなさを人命を考慮せずに精神力や攻撃力重視で乗り切ろうとしたのが大日本帝国陸海軍の戦いでした。
    アメリカ軍も訓練は厳しいのですが、余裕があるので、兵士の栄養面を考えたり、敵地のパイロットを救出したりします。

龍ケ崎市歴史民俗資料館

2025年02月09日 10時04分03秒 | 社会・文化・政治・経済

平安時代 末期、この地の 地頭 に任ぜられた 下河辺政義 が、 鎌倉時代 に 源義経 の姻戚であったことから、領地を没収された後、氏を龍崎と称したことが由来とされる。 その他に「龍ヶ崎市史」によると竜巻が多い土地だったから、千葉県に伝わる言い伝えから龍が降って来た土地の先にあった土地だったから、『新編常陸国誌』によると町が龍の形をしていたから等の諸説がある 。

伊達藩は天正19年(1591)、豊臣秀吉の領地替えによって新たに仙台の地を与えられた伊達政宗を初代藩主とする仙台藩の別称です。

政宗は、慶長11年(1606)3月3日に徳川幕府の代官から常陸国河内郡と信太郡26カ村(1万石余り)を与えられて、仙台藩常陸国龍ケ崎領が誕生します。現在の龍ケ崎市域の大半は河内郡に属し、政宗は、龍ケ崎村に陣屋を構えて代官を置き、常陸国における仙台領支配の中心地としたため龍ケ崎は繁栄しました。街道の出入り口には「仙臺領」と刻んだ石柱を建て、治安と防衛のために番屋をおいたといわれています。

シダレザクラで有名な般若院は、寛永5年(1628)に伊達家代々の位牌所の御朱印として3石を受けています。

 

市役所近くにある愛宕神社は、寛永18年(1641)に時の仙台藩主伊達陸奥守忠宗(政宗の子)の創建と伝えられます。伊達家は代々愛宕神社を崇拝し、仙台には京都から勧請した愛宕社が祀られています。幕末に北海道に移住した仙台領民は数多くいますが、いずれの村にも愛宕神社があるそうです。龍ケ崎に愛宕神社を祀ったのも同じで、龍ケ崎領民を火災から守り、さらに村人の行楽地としたのでしょう。

 

 龍ケ崎市歴史民俗資料館

当館は、龍ケ崎の歴史と民俗を紹介するとともに、市民の教育・文化の向上に貢献することを目標として平成2年(1990)に設置されました。

1階の常設展示は、国選択・県指定無形民俗文化財の撞舞、原始古代から近代までの資料、昭和の暮らしの道具や民具などを展示、2階の多目的室と体験学習室では、様々な学習活動を行っています。屋外には、農家の納屋、たばこ屋、水車小屋が建ち、竜ヶ崎線を走った蒸気機関車がランドマークになっています。       

当館では、龍ケ崎市域にかかわる古い資料を集めています。

  1.  古い写真(龍ケ崎の町並み、民俗行事、盆踊り、上棟式等)
  2.  文書(くずし文字で書かれた資料、羽田精機の資料等)

※「こんなもの!」と思わず、資料館に一度ご連絡ください。

 
 
龍ケ崎市文化協会「龍宮墨水会」の会員として長年にわたり活動され、国際美術大賞展などで多くの受賞歴を持つ、水墨画家遠藤洋子さんの作品を展示いたします。

繊細に描かれた自然の風景など、観るものに深い静けさと感動をもたらす26点の作品たちを、この機会にぜひご覧ください。

 
金龍寺(若柴町)所蔵の「絹本著色十六羅漢像」は、14世紀前半に制作されたとされ、大正6(1917)年に国の重要文化財に指定されました。現在は茨城県立歴史館に寄託され、保存の観点から常設展示ができないため、実物が見られる機会はほとんどありません。

市では、貴重な文化財を多くの皆さんに見ていただくため、平成29(2017)年から毎年4幅づつ複製品を製作、公開してきました。令和2(2020)年に全16幅の複製が完成し、本市ゆかりの名品をより多くの方にご覧いただくことが可能になりました。全16幅の公開は令和5年度に続き、4回目です。

最新のデジタル技術と熟練の職人の手作業により、実物を忠実に再現しました。荘厳な雰囲気を醸し出す羅漢像が一堂に会す絵姿は一見の価値があります。この機会にぜひ、ご覧ください。

 
 
~地上14m、雨を願うパフォーマンス~

『龍ケ崎の撞舞』は、記録作成等の措置を講ずべき国選択無形民俗文化財に採択されてから今年で25年になります。そこで長年にわたり撞舞の撮影を続けており、数々の写真コンクールで受賞歴をもつ本市在住のカメラマン・永井正さんの選りすぐりの写真25点をパネル展示します。

 

子どもサイズのかわいい舞男の衣装を着て、撮影をお楽しみください。

サイズは100・120・140から選べます。

 
 
令和6年度 龍ケ崎市非核平和推進事業 

原爆が投下された広島と長崎の惨状を記録した写真を展示します。この機会に改めて核兵器の恐ろしさを認識し、平和の尊さを後世にも紡いでいっていただきたいと思います。会場には折り鶴の作成スペースを設け、折っていただいた鶴を、8月に実施する長崎への中学生派遣の際に長崎原爆資料館に届けます。

 

  広島平和記念資料館 提供 林 重男 撮影

 
折り紙の定番といえば鶴ですが、この作品は背中が小物入れになっているちょっと便利で可愛らしい鶴です。
 
『常陸国風土記』は、奈良時代に国司が古老から聴取した地方の文化・風土や地勢などを郡ごとにまとめたものです。

 今回は、行方郡の夜刀の神の謎について、定説とは異なる講師独自の仮説による「俺流」のお話をしていただきます。

昔ながらの「草木染め」の糸を使い、機(はた)織り機で織り上げた反物や布地で作ったバック、藍染めの衣類や小物などを展示しています。自然の彩りをまとった心和む作品の数々を是非ご覧ください。 

4月20日(土)~25日(木)は「裂き織り体験」を開催します。この機会に機織り機の操作を体験してみませんか。

 布れあい染織展

江戸から明治時代にかけて龍ケ崎で盛んだった機織りを体験してみませんか。

復元した機織り機に草木染で染めた木綿糸をかけて、ランチョンマットなどに使えるきれいな布(縦・約50㎝×横・約32cm)を織ります。

 収蔵品展「むかしの学校」チラシ

 
 
 
明治~昭和時代に龍ケ崎市域の小学校で使われていた教科書や筆記用具・楽器などの学用品や学生服、大正時代の通信簿、昭和40年代の懐かしい学校給食サンプルなどを展示します。パネルでは、市内の学校を中心とした教育体制の変遷を振り返ります。皆様のご来館をお待ちしています。 
 
今年で28回目を迎える郷土作家展では、元龍ケ崎市職員であり、現在は写真家として活動されている永井 正先生の作品47点を展示いたします。永井先生は、1997年から写真を撮り始め、多くのコンテストで受賞経験があります。現在は北海道や沖縄などに赴き、野鳥の写真撮影を主とした活動もされています。今回の展示では、永井先生が厳選した野鳥の写真と、昨年9月と今年3月にカナダで撮影したオーロラの写真を展示します。雄大な自然の織りなす幻想的な風景をお楽しみください。
 
「俺流に読む常陸風土記Ⅳ -茨城郡と行方郡-」
 
『常陸国風土記』は、奈良時代に国司が古老から聴取した地方の文化・風土や地勢などを郡ごとにまとめたものです。

 今回は、茨城郡の国衙と郡衙、行方郡の夜刀の神の謎について、定説とは異なる講師独自の仮説による「俺流」のお話をしていただきます。

 
 
金龍寺(若柴町)所蔵の「絹本著色十六羅漢像」は、14世紀前半に制作されたとされ、大正6(1917)年に国の重要文化財に指定されました。現在は茨城県立歴史館に寄託され、保存の観点から常設展示ができないため、実物が見られる機会はほとんどありません。

市では、貴重な文化財を多くの皆さんに見ていただくため、平成29年から毎年4幅づつ複製品を製作、公開してきました。令和2(2020)年に全16幅の複製が完成し、本市ゆかりの名品をより多くの方にご覧いただくことが可能になりました。全16幅の公開は令和4年度に続き、3回目です。

「俺流に読む常陸風土記Ⅲ -筑波郡と信太郡-」

 
「常陸国風土記」は、奈良時代に国司が古老から聴取した地方の文化・風土や地勢などを郡ごとにまとめたものです。今回は筑波郡の「富士筑波伝説」をはじめ、信太郡の東海道常陸路の入口にあたる「榎浦の津」などを「美麻貴(崇神)天皇の時代、東国の荒ぶる賊を討たん」の一節をもとに、俺流に読み解く常陸風土記をお話しいただきます。
 

・縄文時代の土器(前期~後期)

     ・土師器(はじき)

     ・ミニチュア土器・土錘・鏡型土製品  ほか 

 
出土遺物の一部(若柴町・馬場台第2遺跡)
出土遺物の一部(若柴町・馬場台第2遺跡)

 馬場台第2遺跡と八幡作遺跡は、ともに市内若柴町に所在する遺跡です。

都市計画道路佐貫3号線整備事業の整備予定地の一部がこの2つの遺跡の範囲内であったこと から、令和2年11月と令和3年9月に本市教育委員会が試掘調査を行いました。 その結果、複数の住居跡が見つかったため、翌年の令和4年2月から4月まで記録保存のための 本格的な発掘調査を実施しました(総調査面積:約1,343㎡)。

 2つの遺跡からは、竪穴住居跡が13軒、複数の土坑やピット(柱をたてた穴など)がみつかってい ます。主な遺物は、縄文時代(前期~後期)の土器や石器、古墳時代の土師器・土製品・石製品・ミニ チュア土器、平安時代の土器です。

「長崎原爆被災写真パネル展」

 


仮放免者

2025年02月09日 09時44分18秒 | 社会・文化・政治・経済
仮放免は、収容令書又は退去強制令書の発付を受けて収容されている被収容者について、健康上、人道上その他これらに準ずる理由により収容を一時的に解除することが相当と認められるときに、収容を一時的に解除する制度です(出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。 )第54条)。
入管法では、収容しないで退去強制手続を進める措置である監理措置制度が整備されています。
 
基本的に就労はできません

仮放免とは、既に退去強制されることが決定した人や出入国管理および難民認定法違反の疑いで退去強制手続中の人が、本来であれば出入国在留管理庁の収容施設に収容されるべきところ、健康上の理由等により一時的に収容を解かれることです。
仮放免は在留許可ではなく、基本的に就労はできません。 仮放免許可書の裏側に「職業又は報酬を受ける活動に従事できない」と条件が付されている場合は就労できません。
 
在留資格がないと健康保険に加入することができず、治療費は全額自己負担となります。 体調が悪かったり持病があったりしても、通院を諦める人も多いです。 こうした場合でも、貧しい人を対象に 医療費 の自己負担を減免する「無料低額診療」を利用できます。 各地に実施している医療機関があり、一定の条件で無料で治療を受けられます。 探すときは、地元の社会福祉協議会や 福祉事務所 に相談してください。

投稿サイト「note」

2025年02月09日 09時26分49秒 | 社会・文化・政治・経済

兵庫県知事選のSNS運用で関係先捜索 公選法違反容疑の告発受け

兵庫県知事選挙でのSNS運用などに関して、再選した斎藤知事と県内のPR会社の代表が公職選挙法違反の疑いで告発されたことをめぐり、神戸地方検察庁と兵庫県警察本部は7日、PR会社などの関係先を捜索しました。
告発では知事側が会社に対し、選挙運動の対価として報酬を支払った疑いがあるとされていて、検察と警察は今後、刑事責任を問えるかどうか慎重に判断するものとみられます。

兵庫県知事選挙で再選した斎藤知事の陣営のSNS運用に関して、知事が兵庫県西宮市のPR会社「merchu」に対し、インターネットによる選挙運動の対価として報酬を支払った疑いがあるとして、弁護士と大学教授が去年12月、知事とPR会社の代表についての告発状を神戸地方検察庁と兵庫県警察本部に提出しました。

この告発をめぐり、神戸地方検察庁と兵庫県警察本部が7日、公職選挙法違反の疑いでPR会社など複数の関係先を捜索したことが捜査関係者への取材で分かりました。

検察と警察は今後、捜索で押収した資料を分析するなどして刑事責任を問えるかどうか慎重に判断するものとみられます。

これについて斎藤知事は、県庁で記者団に対し「公職選挙法などに違反することはないという認識には変わりないが、引き続き捜査に対して要請があればしっかり協力していく」と述べました。

一方、PR会社の代表については取材を申し込むなどしているものの、これまでに回答は得られていません。

斎藤知事 “違反ではない 認識変わらず”

 
取材に応じる斎藤知事神戸地方検察庁と兵庫県警察本部が関係先の捜索に入ったことについて、斎藤知事は7日午後、県庁で記者団の取材に応じました。


斎藤知事は捜索について報道で知ったとして「この件については、これまで説明しているとおり、代理人を通じて対応している。私としては公職選挙法などに違反することはないという認識には変わりない」と述べました。

そして「警察などが告発を受理し、必要な捜査や対応をしていると受け止めている。捜査にはしっかり、全面的に協力していくことに変わりはない」とした上で「県民に結果として心配を抱かせていることについては申し訳ないが、法に違反することはしていないという認識だ」と述べました。

斎藤知事陣営「捜査には全面的に協力」

斎藤知事の陣営の広報担当を務めた男性はNHKの取材に対し「関係先に捜索が入ったことは報道で知った。公職選挙法に違反していないことを証明するためにも、検察や警察の捜査には全面的に協力したい」と話しました。

自民県議「捜査 見届けたい」

 
兵庫県議会 自民党県議団 北野実幹事長

兵庫県議会の最大会派、自民党県議団の北野実幹事長はNHKの取材に対し「県政の混乱が早く収束してほしい。捜査の結果を見届けたい」と述べました。

県幹部 “県政運営への影響 心配“

兵庫県庁の幹部職員はNHKの取材に対し「今後の県政運営にどんな影響を与えるか想像がつかないが、捜査の行く末を見守るしかない」と話しました。

また、別の幹部職員は「これから定例県議会が始まろうとする中で、こうした混乱した状況が続き県政運営に影響を与えないか心配だ」と話しました。

これまでの経緯は

 

兵庫県知事選挙は斎藤知事の失職に伴い、去年10月31日に告示され11月17日に投票が行われました。

選挙ではSNSの活用が広がり、結果にも影響を与えたとの指摘があり、再選した斎藤知事は「SNSなどを通じて集まる人が少しずつ増えていった。1つの大きなポイントだった」と述べました。

その後、選挙戦で斎藤氏を支援していたPR会社の代表が、11月20日付けでウェブサイトに「広報全般を任せてもらった立場」としたうえで、陣営のSNSの運用に関して「私が監修者として、運用戦略立案、アカウントの立ち上げなどを責任を持って行った。会社が手がけた」などとする記事を投稿しました。

県選挙管理委員会には、投稿の内容が事実であれば選挙運動の対価として報酬を支払うことを禁じた公職選挙法に違反しているのではないかといった指摘が、複数寄せられるなどしました。

これを受けて、斎藤知事は記者団に対し、PR会社との関係について「ポスターの制作などを依頼したのが事実だ。制作費として70万円ほど支払っている。SNSなどはあくまで斎藤事務所などが主体的にやっていた。PR会社の代表はボランティアとして個人で参加されたと認識している」などとして公職選挙法に違反していないという認識を示しました。

12月、記事の内容をめぐり、公職選挙法に違反する疑いがあるとして、元検事の弁護士と大学教授が、斎藤知事らに対する告発状を提出し、神戸地方検察庁と県警察本部が受理していました。

 

 


備蓄米を早期放出

2025年02月09日 09時21分26秒 | 社会・文化・政治・経済

備蓄米放出、14日にも概要公表 入札で早期売り渡しへ―江藤農水相表明

配信
政府が備蓄してるコメ(農林水産省提供)

政府が備蓄してるコメ(農林水産省提供)

 江藤拓農林水産相は7日の閣議後記者会見で、コメの価格高騰を背景にした政府備蓄米の放出について「売り渡し数量など入札の実施概要は早ければ来週中には示したい」と述べ、早期に実施する考えを示した。1年以内に買い戻す条件で売り渡す計画で、入札の概要は14日にも公表する意向だ。

備蓄米放出、農家への配慮要請 運用指針変更で山野JA全中会長

 農水省は先月、これまで不作や災害時に限定してきた備蓄米の放出について、円滑な流通に支障が生じた場合にも実施できるよう運用指針を見直した。実際に行うかは改めて判断するとしていたが、今月4日に石破茂首相から備蓄米活用を指示されたことを踏まえ、早期実施を決めた。江藤氏は「ここまできたら、行わないことは現実的にあり得ない」と述べた。

備蓄米放出、農家への配慮要請 運用指針変更で山野JA全中会長

配信

 全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は6日の定例記者会見で、コメの価格高騰を背景にした政府備蓄米の放出指針見直しについて、「生産者の手取りに影響しないようにしていくことも重要だ」と強調、農家への配慮を求めた。

石破首相、物価高対策の加速を指示 「迅速、効果的な執行を」

 農林水産省は1月、不作や大規模災害時に限っていた備蓄米放出の運用指針を変更し、円滑な流通に支障が出た場合も可能とした。農水省はJAグループなどの集荷業者に売り渡す方向で準備をしている。

 山野会長は指針変更に関して、卸売業者や小売業者の間の短期契約による「スポット価格」を落ち着かせる意図があると分析。その上で、備蓄米放出でスポット価格が下落し、集荷業者が卸売業者に販売する際の「相対取引価格」に波及すれば、農家の収入減につながりかねないと警戒感を示した。