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先日の「政治学入門」の先生の本。
勉強会のあと打ち上げに行ったら「先生と本つくりました」と言う出版社の方もいらしてて、どんな本なんですか?と聞いたら、これでした。
タイトルも面白いけど、中味も面白い。
「政治ってドロドロしてるし、口を開くと友達とケンカしそうだし、なるべく遠巻きにしてたいわ」と思ってきた私なんかにうってつけの本。ほんとの入門書なんだけど、この社会でそれなりに生きてきた年数分、経験として刻み込まれているあれやこれやが全部「政治と関係していたんだ!」と気づかせてくれる。
いちいち納得できる。
良書。
著者の岡田先生は、見ず知らずのぽっと出の私みたいな聴講者を打ち上げに誘うことからしてもわかるように、とっても気さくで親切な人。この本にも、その[親切さ]がバシバシ表れていて、私たちの生活のどんな場面が「政治」なのかなどの例示が行き届いてる。くどいくらいに行き届いている。このヒトの親切な性格の表れなんだなぁ・・・と読んでいてクスっとしちゃうトコロもあり。
私は、大学で文系だったけど、政治については全く学ばなかった。
講義にも出なかったし、本も読んでいない。
法律についても同様。
思想史の勉強もしたことがない。
興味がなかった。
この本では、ソクラテス、プラトン、マキャベッリ、ホッブス、ロック、ルソー、マルクス、シュミットなど、一応名前は知ってるひとたちの思想が現代の私の生活にどうかかわっているのかまでわかりやすく書いてある。ひゃー親切。
ソクラテスって、お風呂で何か発見した人じゃなかったのね(それはアリストテレス!(いやいやそれも違うから!))
そうか~、ロックってそういう思想的ターニングポイントにいたヒトだったのか~。
ルソーって「ベルばら」に出て来たことしか知らなかったわ~。
こんな私にも、親切に語りかけてくれてる。
そして全編に「あきらめない。明確な答えはでないけど、でも答を求めることをあきらめない」という著者の決意が流れていて、そのことだけでも勇気がもらえる。(政治学を30年やってきた人でも答えが出ないということなんだから、私なんかが悶々とするのはあたりまえよね)
今年の年末に、なかなかいい出会いがありました。
この先生の講座は、来年も3回ほどあるので、行ってこようかな。
![]() | ええ、政治ですが、それが何か?――自分のアタマで考える政治学入門 |
岡田憲治 | |
明石書店 |