四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

ウスバシロチョウとミヤマカラスアゲハ

2012-05-21 10:20:00 | 
ウスバシロチョウとミヤマカラスアゲハを観察しに、再度町田市郊外の谷戸に出かけました。
前回はこちら


ウスバシロチョウ(5月17日撮影)

ウスバシロチョウは、午前中、梅林や茶畑を飛び回るばかりでしたが、午後になりハルジオンに止まるようになりました。この個体が色々なポーズを取ってくれ感謝です。

前回は蕾だったオオムラサキツツジが咲きそろい、色々な黒いアゲハチョウの仲間が現れました。


ミヤマカラスアゲハ♀(上)とオナガアゲハ♂(下)


カラスアゲハ♀


カラスアゲハ♂


クロアゲハ♂

大磯でのツツジに訪れる黒いアゲハの観察から2週間後に、山間部でも観察できました。


ジャケツイバラ

コメント (2)

鎌倉の自然公園へ

2012-05-18 19:45:00 | 
5月16日、鎌倉の自然公園を訪問しました。普段歩いている狭山丘陵とどのようなの蝶相の違いがみられるでしょうか。



谷戸の小川に沿って、マルバウツギが多く見られました。



谷戸の合流地点辺りを舞台にして、ジャコウアゲハの雄が周回し、マルバウツギを訪花していました。雌も近くで食草探しをしていました。


湿地の風景

明るい谷戸の湿地に来ると、かなり多くのコジャノメが見られ、林縁の草地では5頭程が乱舞しているのに出会いました。


湿地の草の上で交尾中のコジャノメ

その近くでは、交尾中のペアが静止していました。コジャノメはここの環境を好んでいるようです。多摩丘陵では、一度にこのように数多くのコジャノメを見たことはまだありません。
反対に、多摩丘陵で多く見られるクロヒカゲを鎌倉ではまったく見かけませんでした。


カラスザンショウの葉表に産卵中のモンキアゲハ♀


カラスザンショウの枝に産卵中のモンキアゲハ♀

別の谷戸のカラスザンショウ幼木の葉にモンキアゲハ♀が止まり、産卵行動を繰り返していました。


葉表に産み付けられた卵

葉を点検すると、葉表・葉裏・枝に1卵ずつ産み付けられていました。
モンキアゲハは、多摩丘陵ではまだ目撃したことがありません。

鎌倉にはコジャノメがヒメウラナミジャノメと比肩するほど目立ち、モンキアゲハが見られるのに対し、クロヒカゲがまったく見られないなど、内陸の多摩丘陵との蝶相の違いがあるようでした。気候や植物相などのような違いによるものなのでしょうか。興味が持たれます。


コメント (4)

鎌倉の三切通しを歩く

2012-05-15 19:56:00 | 湘南
鎌倉には、西から極楽坂、大仏坂、化粧坂、亀ヶ谷坂、巨福呂坂、朝比奈、名越の七つの切通しがあります。今回の鎌倉古道を歩く企画では、巨福呂坂、亀ヶ谷坂、化粧坂の三切通しを歩きました。


巨福呂坂切通し付近(5月11日)

鎌倉駅から小町通りを抜け、巨福呂坂洞門の手前に青梅聖天社への階段があり、この上に巨福呂坂切通しがありましたが、現在は通れません。


亀ヶ谷坂切通し

円応寺を左に、建長寺境内を右に見ながら進み、長寿寺の手前で右に折れると、亀ヶ谷坂(カメガヤツザカ)の上りになりました。写真(↑)は、亀ヶ谷坂切通しです。亀ヶ谷坂切通しは、建長寺や円覚寺のある山ノ内から鎌倉市中を結ぶ、経済的にも軍事的にも重要な場所でした。


扇ヶ谷を歩く

坂を下り、扇ケ谷と呼ばれる谷あいを、正面の源氏山に向かって歩いているところです。


立ち寄った薬王寺


マルバウツギ

マルバウツギ(ユキノシタ科ウツギ属)が咲き、アオスジアゲハが訪花していました。中央上の花の向こうの黒い影がそうです。


化粧坂切通し

岩船地蔵堂を見学し、JRの線路をくぐり、左に折れて化粧坂(ケワイザカ)を上りました。写真(↑)は、化粧坂切通しです。この坂を越えれば、藤沢、戸塚を経て武蔵国へ通じます。


源氏山公園にて

上り切ると源氏山公園に着きました。写真は、源頼朝公の像です。


銭洗弁財天にて

銭洗弁財天に立ち寄り、鎌倉駅に向かいました。

往時に思いを馳せながら、五月の緑、薫風の中を気持よく歩いてきました。

途中、吸蜜したり飛翔するアオスジアゲハ、切通しの崖で舞うスジグロシロチョウ、アカタテハ、民家で遊ぶヒメウラナミジャノメと出会いました。「アカタテハが食草のカラムシの葉に産卵していますよ」と近くの人に教えていると、珍しかったのか興味を持ってもらえました。

コメント (4)

アオバセセリ

2012-05-14 16:02:00 | 
里山に到着すると、日向のヒメウツギ(姫空木、ユキノシタ科ウツギ属)に2頭のアオスジアゲハが並んで吸蜜していました。


アオスジアゲハ(5月13日、10:59)

少し離れたのヒメウツギでは、アオバセセリが活発に吸蜜していました。


アオバセセリ(11:26)

頭から背中に掛けて青緑色、翅が深緑でオレンジの紋があり、なかなかお洒落なデザインです。これは初めて見る蝶。吸蜜時間が長く、お腹も丸々とし、強い飛翔力を持つ、生命力にあふれる蝶に見えます。
後脚に密に毛が生えているのは雄だとのこと。


(11:32)

ここのヒメウツギは7,8mに亘って横に広がり、中央付近が日陰、両端が日向になっていました。アオバセセリはしばらく吸蜜すると、一旦4,5mの高さに舞い上がりますが、再び舞い降りるの必ず日陰でした。吸蜜を日陰で行なう習性があるようです。


(11:56)

一時この場所を離れて再び来ると、まだいました(別個体の可能性もあり)。
今度は、飛翔写真を狙いましたが、飛び立つタイミングが読めないのと花から飛び去るスピードが早いのとで、とても手におえませんでした。翅を開きかけている場面がいくつか写っていただけです。



ニシキウツギ(二色空木、スイカズラ科タニウツギ属)との表示がありましたが、ニシキウツギは咲き始めが白色で次第に桃色に変わる花。ケウツギ(毛空木、スイカズラ科タニウツギ属)でしょうか。



林縁の草地にダイミョウセセリがいました。1頭しか見なかったので出現初期だと思います。



開けた草地にツマグロヒョウモン♂がいました。今年初めての撮影です。雌はまだ見かけていません。



コチャバネセセリが翅を広げて休止していました。

コメント (6)

谷戸草地の蝶たち

2012-05-11 19:20:00 | 
町田市の谷戸では、田んぼの畔道の草刈りが進み、間もなく田起しの季節を迎えます。


谷戸の風景(5月8日、10:23撮影)

まだ草刈り前の広い畦には、黄色、紫色の花が咲き乱れ、そこに座ってしばし休憩しました。


ムラサキサギゴケとスジグロシロチョウ

座っていると、ムラサキサギゴケにスジグロシロチョウが吸蜜に来ました。写真は飛び立とうとしている瞬間です。


コチャバネセセリ

畦道のハルジオンにコチャバネセセリが来て、花から花へと移動しますが、吸蜜時間がゆっくりで人を恐れないので、マクロで近接撮影しました。背景は、草刈りの済んだ田起し前の田んぼ。
コチャバネセセリをこの辺(多摩丘陵)で見たのは今年初めてです。


ミヤマセセリ♀

ハルジオンでミヤマセセリの雌が吸蜜していました。4月にミヤマセセリが出現した頃に見たのはほとんどが雄でした、この日は、吸蜜する雌を何頭か目撃したものの、雄には出会いませんでした。雌が産卵のため生き長らえ、雄はもういなくなったのでしょうか。

小山田緑地のアサザ池近くの草地に移動しました。


ベニシジミのツーショット(12:54)

下の個体が上の個体を追いかけていたので、上が♀、下が♂と思います。
ベニシジミは、草地のどこでも見られ、活動中の他に休止中の個体が多いと感じました。


ヒメウラナミジャノメ

次に多く見かけたのがこのヒメウラナミジャノメです。草地の間を縫うように飛び跳ねるように飛ぶのが印象的です。写真は、翅の裏。波模様の中に蛇の目の紋があります。
多摩丘陵では今年の初見ですが、数が多いので、少し前に出現しはじめたのだと思います。


ツバメシジミ♀

ツバメシジミの雌がカラスノエンドウに止まっていました。カラスノエンドウは、ツバメシジミの食草です。最近は、雄よりも雌を見る機会が多くなりました。


コバノタツナミ(シソ科)

小山田緑地本園にて。
コメント (4)