「納得できない」をテーマに開催された、世界性の健康デー東京大会のシンポジウム。
「性の権利宣言」を土台に、リプロダクティブヘルス/ライツという考え方を浸透させるにはどうしたらいいのか、とてもヒントの多いラジオ風シンポでした。
多くの「納得できない」が語られましたが、そのどれもが「そうだよな」と思う中身でした。
シンポのメンバーは、青木慎吾氏(NPO法人代表)、畑野とまと氏(トランスジェンダー活動家)、打越さく良氏(弁護士)、早乙女智子氏(産婦人科医)。モデレーターとして柳田正芳氏(Link-R代表)が進行しました。
問題提起的に私が受け取った部分の一部を紹介します。(メモを頼りにしているので、細かなニュアンスなど違うところもあるかもしれませんが、文責は池川にあります)
- 自分のことだが、教育では教えない。性については、一人ひとりが専門家である。性のこと=人権のことなので、攻撃をする。#MeToo運動が広がったことは重要。
- 高齢者の性については、タブー視され、ないものにされている。介護現場のセクハラということで顕在化しつつあるが、これは根深い問題。
- LGBTの問題は、恋愛観の問題になっており、性の話としては扱われていない面がある。都の「人権条例」という点では、「理解」が強調されているがこれは危険。理解そのものは必要だが、一方で理解されなければ、人権が認められないということになる。宗教で例えれば、自分以外の宗教を知らなくてもお互い受け入れている。究極、理解がなくても受け入れるという立場が大事。
- 性的同意の問題について、「YES」以外はすべて「NO」であるということが必要。刑法で、性的同意年齢が13歳となっている現状を多くの人が知らない。「同意」についても、一方的なものが多く、性被害にあった人に対する、裁判所の二次被害がかなりひどい実態もある。DV被害などでも夫婦間の性暴力は、ほとんど問題にならない。夫婦間なら仕方なしと、本人も呪縛があり、裁判所も取り合わないケースが多い。
- 日本人は、性に対して不真面目ではないか。コンドームをつければいいという話ではない。セックスについての正しい知識がなく、AVなどを参考にして、例えれば初心者なのにいきなりエキスパートモードでプレイをするようなもの。コミュニケーションもなく、関係を結んでいる人が多いからセックスレスにもなるし、嫌気をさしている人が多い。背景には、男女とも自分の体について理解がない、知識がないことがある。
学校現場での性教育のあり方、ジェンダーフリー問題、同調圧力と性の課題など、多岐にわたる議論がありました。
にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。