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お願いいたします。
綾瀬市教育委員会学校教育課に出向き、ここ5年間の「就学援助制度の利用者数の推移」を教えていただきました。それによると、2000年(平成12年度)の市立小中学校の児童生徒総数に対する比率(就学援助率)は6.8%でしたが、その後の5年間でちょうど2倍の13.6%に急増していました。総数でも460人から941人と倍以上です。これは約7人に1人の児童生徒が就学援助をうけていることになります。
このように就学援助の利用者が急増している背景を考えてみると、小泉自公政権の「構造改革」の名の元で進められてきたリストラによる失業、派遣・パートなどの不安定雇用の増大、医療費や社会保障費の大幅な負担増などで多くの市民の生活が困難に追い込まれ、生活の不安が広がっているのだなあと、暗たんたる気持ちになってしまいます。
それなのに政府は、2005年度から就学援助に対する国庫補助金を生活保護世帯だけに限定し、それ以外の市民に対する援助については、使い道を限定しない交付金(=「一般財源化」※)にしてしまいました。この交付金は、綾瀬市のような不交付団体は受け取れない仕組みになっています。このため、市町村によっては、国からくる金額が減るため就学援助制度を縮小させる動きがではじめているようです。こうしたことが、「地方分権をすすめる」という美名でおこなわれたのでした。今の政治家が使う言葉の裏になにがあるのか、知り、見極める感性を磨いていかないといけないなあ、とあらためて思わされます。
さて、綾瀬市にはこうした所得制限を引き下げて対象者を狭めてしまう市町村の列には加わらないで、子どもたちが安心して学校に通えて学習できる環境をいっそう整えていってほしいと思います。がんばれ! あやせ!!
※補助金が「一般財源化」された場合、それまで実施していた事業のために必要な分の交付税の総額が増加しない限り個々の自治体によっては交付税が増加しないこともあります。この場合、これまで行っていた事業が実施できないことになりかねません。また不交付団体は、交付税そのものを受け取らないのですから、何の財源補填もされないことになります。つまり、補助金の「一般財源化」は、国の財政を助けるために、地方へ負担を転嫁するという側面が強いのです。廃止した国庫支出金で実施していた事業を、なお地方自治体が実施しなければならない場合には、それにかわる十分な一般財源が保障されなければ単なる地方への負担転嫁でしかないのです。