
実家の母親から「隣の敷地に背の高い黄色い花がいっぱい咲いて、そのせいか花粉症がひどくつらい」と電話がかかってきました。その花は、“背高泡立ち草”のようです。
ちょっと調べたら、「花粉症の原因である」とあって、やっぱりそうか。ところが、豚草と背高泡立ち草の違いを調べていったら、今度は「一時、花粉病の原因とされましたが、虫媒花(昆虫によって受粉する花)ですので、風などによって花粉をばらまかないので、これは濡れ衣です。養蜂業者にとって晩秋の貴重な蜜源です。豚草(ぶたくさ)という、菊科の形も由来(同じ頃北アメリカから渡来)もそっくりの花が風媒花(風によって受粉する花、杉花粉が有名)で、これが犯人のようです。」とか「何年もの間、花粉症のおもな原因と思われてきたが、花粉をつかった実験によって、害のないことがわかった。」との記述に遭遇。
まわりの人に聞いてまわると、みんな背高泡立ち草こそ花粉症の犯人と思い込んでいます。かわいそうに偏見の目でみられていたんですね。
せっかく調べたので、背高泡立ち草と豚草の類似点を表にしてみました。
みなさん、これを機会に背高泡立ち草への偏見をなくしていきましょう。
背高泡立ち草 (セイタカアワダチソウ) |
豚草(ブタクサ) | ||
原産地 | 北アメリカ | 北アメリカ | |
学名 | Goldenrod | Ragweed | |
渡来時期 | 1897年頃 第2次世界大戦以降繁殖 |
1877年頃 第2次世界大戦以降繁殖 | |
科 | キク科の多年草 | キク科の一年草 | |
草丈 | 150~250cm | 50~150cm | |
花葉の特徴 |
茎の先に黄色の頭花を多くつけて、全体で大型の円錐花序となる。 |
小さい緑がかった花が直立した枝の先端に穂状につき、濃緑色の葉が浅裂または全裂している。 | |
花粉 | 虫媒花(花粉症とは無関係) | 風媒花(花粉症の原因) | |
*なお、豚草の近縁種に高さ3mにもなるオオブタクサがあります。オオブタクサは、葉の形、大きさがクワに似ているのでクワモドキの別名も。両種とも、花粉症の原因。花粉は夏の終わりごろから秋にかけて、多量に風ではこばれ、アレルギーをもつ人々に深刻な不快感をあたえています。オオブタクサの日本侵入の最初の記録は1953年で、ブタクサよりずっと遅いのですが、繁殖力がたいへん強いため、現在はブタクサより多くなっているようです。
▲これが「オオブタクサ」のようです。拡大すると↓のような感じです。
う、背高泡立草・・・ そうなんですね。無知な自分は、同じと思ってました。花粉症の犯人、豚草くんにしてました。ごめんなさい・・・ っと、1つ勉強になりました。
セイタカアワダチソウ、いかにも花粉をとばしますよ~、て雰囲気ですもんね。
ほとんどの方は、セイタカアワダチソウこそ、花粉症の犯人だと思っているのではないでしょうか。
自分で調べてみると、けっこう知らないことや間違って覚えていたことに気づくことがありますね。
また、お寄り下さい。