磐田農業高校 生産流通科の皆さんと一緒に、
遠州森町にあるハム工房「入鹿ハム」の視察に参加させていただきました。
こちらでハム、ベーコンを作っていらっしゃる武藤さんにお話を伺いました。
・大手メーカーと入鹿ハムさんのベーコンの違い
・日本と欧米の肉の好みの違い
・フランスの豚のトレーサビリティー
・屠殺場の変遷
などなど貴重なお話を伺いました。
こちらは、試食でいただきました。
ベーコン(生)
燻煙は1回。
スペシャルベーコン(加熱)
燻煙を1回やったあと、油の多い部分を搾って、再度燻煙したもの。
こちらは、ソミュール液(漬け込み液)に漬けてある豚肉です。
ベーコンを作る時、まず最初に肉の表面に塩をすり込むという作業をしますが、
入鹿ハムさんのベーコンは塩をすり込まずに、そのままソミュール液に漬けています。
実は、塩をすり込むという製法は明治時代に考えられたもの。
当時は、屠殺場の状態が悪く、豚の体内に大量の血が残っていました。
そのため、水分を取り除くための塩が必要でした。
今は、屠殺場の設備も改善され、大量の血が残ることもなくなったので、
塩をすり込む必要はなくなったのですが、
いまだに明治時代の製法が受け継がれているのだそうです。
我が家でも、冬になるとベーコンを作りますが、
当たり前のように塩をすり込んでいました。
我が家は1990年代からずっと入鹿ハムさんの商品を使い続けています。
三重県から森町に移住されて、まだ小屋のようなところで
ベーコンを作っていらした頃からのファンです。
貴重なお話を伺うことができ、学びの多い時間でした。
入鹿ハムの武藤さんご夫妻、
そして、このような機会を与えてくださった磐田農業高校 西尾先生、
心から感謝申し上げます。
今、磐田農業高校の授業に少し関わらせていただいております。
だから、元気でいなくては!!
ただ、自分として気になるのは、磐田農高の生徒のことです。以前は普商工農とも呼ばれ、農業高校はやる気や学力に恵まれた生徒に敬遠されていたと聞きます。現在は、「やりたくて進むの」という生徒も増えてきたという話ですが、実際にそういう現場にいらっしゃるウメさんの目からご覧になって、希望や目標を持って日頃の学習に取り組んでいる生徒の割合ってどのくらいの感じですか?
自分が以前に関わった商業高校では、新しく簿記や会計等の科目に触れて「中学校では、(勉強を)面白いなんて思ったことなかった」という生徒が結構いました。国数英なんていう教科にも良い影響が出て、「中学校時代には取ったことのないような成績になった(上がった)」という生徒もいました。
農高に来た経緯はともかく、現在の学習に意欲的に取り組めている生徒がどの程度いるのか、大変興味があります^^
ひと昔前、農業高校は農家の後継ぎがほとんどでした。その時代、農業というのは「継ぐ」職業であって、
「選ぶ」職業ではありませんでした。
今の農業高校は、地域や企業と連携した商品開発を行ったり、
そのための販売戦略を考えたり、
普通高校では体験できないようなことが学べるようになりました。
今の農業高校に進学する子は、そういった「技」を学びたいという子が多いように思います。
また、生徒さんの中には農家の後継者もいますが、
「親の世代のやり方ではなく、ビジネスとして農業をやらなければ!」
と考え、そのノウハウを学ぼうとしているようです。
彼らを見ていると頼もしさを感じますね。(^-^)
継ぐにしても、新たにビジネスとしての農業に取り組みたい。イマドキの若者と言えど、頼もしい限りですね。そういう若者が増えてくれれば日本国の将来も安泰なのでしょうけれど(^.^)v
今の高校生がそのまま大人になってくれたら、
日本の将来にも希望が持てますよね。
新規就農の若者も増えていますが、
彼らが取り組むのはミニトマトが圧倒的に多いです。
みかんなどの果樹は収穫できるまでに時間がかかりますからねぇ。