在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”バローロ・チャボット・メンティン・ジネストラ 1990” ドメニコ・クレリコ

2007-05-29 07:46:51 | Piemonte ピエモンテ
"Barolo Ciabot Mentin Ginestra 1990" Domenico Clerico -Piemonte
おなじみドメニコおじさんのバローロ。品種はネッビオーロ100%。
色は、全体はまだガーネット色で、「爪」はオレンジ色。
香りは、最初は閉じていて、やや弱い。熟成香が出ているが、まだフルーツのコンフィの甘い香りが残っている。アニマル臭がかなりあり、他に汗、スモーク臭、きのこ、土、イナゴマメcarrubaなど。バルサム臭balsamico、カカオ、薬草の香りも出る。
味の強さよし。酸より塩味が結構あり、タンニンも、まろやかな中に僅かに渋みが残り、ボディはほぼ衰えていない。持続性もよく、バルサム臭、アニマル臭などが後味に残る。
もう少し早くに飲んでも良いかと思うが、熟成したワインがお好きな方には充分満足できる。(今回は)ドメニコおじさんに(一応)拍手!

”ソアーヴェ・ラ・ロッカ 1996 e 1989” ピエロパン

2007-05-29 07:20:31 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
"Soave La Rocca 1996 e 1989" Pieropan -Veneto
おなじみソアーヴェでは最も良いものの一つ。品種はガルガネガ。
1996年ヴィンテージは、黄金色を呈し、輝きがとてもよい。
ミネラルが際立ち、ゴムの匂い、木の香りに加え、熟したフルーツの香りがきれい。桃、柑橘のシロップ漬けなど。コショウなどのスパイス臭も感じられる。甘さの中に爽やかさが交錯し、熟成した香りが複雑に絡まる。
味はアタックが非常に良く、まろやかさの中にきりっとした酸がある。ミネラル、スモーク風の香りが広がり、味の強さ良し、持続性あり、大変エレガント。
10年を経て、品質はパーフェクト。ソアーヴェを10年置く人はめったにいないが、ぜひ5年程度は置いてから試しに飲んで欲しい。ソアーヴェも良い物は実は結構もつ、という実例。
1989年ヴィンテージは、輝きは決して衰えていない。
香りが開くまで時間がかかり、リンゴ・パイ、焼き菓子風の香り、何故か麹の匂いが出てくる。他、ハチミツ、熟したアプリコット、スパイス臭、そして、複雑さを増し、チーズ臭も出ている。
ぐっと辛口、酸が際立つ。熟成した落ち着きあり。
下り坂に入っているのはわかるが、よくぞここまでもった!と褒めてあげたいワイン。