在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

コルク臭のサッシカイア

2008-07-02 06:34:17 | もろもろ、つれづれ
Sassicaia…?? ... purtroppo sa di tappo
少し前の某協会がオーガナイズした試飲会に参加した時のことである。
外国のワインがかなり多く出ていたので、イタリアワインは放っておいて外国のものばかりを試飲していた。
それを終えて、ちょっと時間が余ったし、イタリアワインへ。数は決して多くないが、一般にイタリアを代表するワイナリーのワイン(たとえば、ガヤ)が結構出ていた。
そして、その中にサッシカイアもあった。

もういい加減、30種は飲んでいたので、ちゃんと試飲するというより、ちょうど良い機会だから飲んでみようという感じで試飲したのだが。。
すぐに、コルク臭が鼻についた。と言っても、決して強くはない。
「あれ、これ、コルク。。」と考えていたら、それを察知した、サービスしていたソムリエに、「コルク臭と言った人もいるけど、違うわよ、このワインはこうなの。」と言われた。
サービスするソムリエは、ボトルを開けた時に、一応コルク臭がないかを試飲する。それでも、たまに、これ、コルク。。というのが混じるが、気がつかない人の方が多い中(試飲会と言ってもそのレベルが多い。。)、「これ、コルクですよ」と言うのは親切かも知れないが、やっぱり、人前でプライドを傷つけられたらいい気持ちはしないと思う。
そこで、私は、人がいなければそっと言うか、ワインによっては、言わずに別なボトルを開けたのを見て戻り、もう一度もらうかする。
でも、「このワインはこうなの。」と堂々と断言されたのは初めてである。
確かに、かなり微妙な線だか、多めに見ても、本来のサッシカイアの味と香りを持っていない「不幸なボトルbottigkia sfortunata」。もう1本開けてあげるのが良心的だと思うのだが。。
しかし、「こうなのよ」と言ってのけ、これを堂々と提供するこの勇気。さすが、イタリア女、と思った。。。(男でも同じ??)
その後、時間切れになったので、彼女はもう1本開けることもなく、結局、久々のサッシカイアは飲み損ねてしまった。