在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Taurasi Serpico Piano di Montevergine 2001 2007 2008 2009 Feudi

2013-10-03 12:38:36 | Campania カンパーニア
Feudi di San Gregorio
Taurasi Serpico Piano di Montevergine
2001 2007 2008 2009


久々、実に久々にFeudi、それもアリアニコを飲んだ。昔は良く試飲したし、レストランでも割と頻繁に頼んだものだが、ワイナリーの数が星の数ほど増え、昔はどこにでもあったFeudiのワインを置いているところも若干少なくなり。。。(いまだに置いているところはたくさんあるので、レストランの数が増えたこともあるだろう)


ワインは全部で12。
TaurasiとSerpico とPiano di Montevergine
2001年、2007年、2008年、2009年

2001年とその他の年の間には大きな開きがあるが、まあそれは良しとしよう。

2001年
Taurasi 色はいまだに濃く、華やかで、熟したフルーツからコンフィにかけての香り、甘いスパイスの香りがきれいでインパクトがかなりある。タンニン完全にまろやか、酸がほんのりで飲みやすくてよいのだが、持続性は。。。ない。(あまり、と言う意味)そして、20分たたないうちに、香りが消えてしまっていた。
Serpico 最初、やや閉じていているが、フルーツにタバコ、カフェなど交じり、Taurasiよりインターナショナルな感じ。酸がきれいだが、同じくタンニンは完全にまろやか、香りにも出ているが、ブラッドオレンジが後味にも残る。そして、30分後には、やはりかなり消えていた。。。
Piano 最初かなりの時間閉じていたが、出てくると、ミント風の緑の香りとミネラルが奥の奥にベースになり、とても良い。スパイスの香りが複雑で、バルサミコ、カカオなど、エレガントで香りが長い。味のほうもエレガントで、酸とタンニンのバランスがよく、持続性もかなりある。きれいに熟したアリアニコ。

2007年
Taurasi インパクトよく華やか。ある意味、インパクト良すぎ。。。フルーツ、花、甘いスパイス。。。誰にでも受ける香り。酸がきれいでタンニンがかなり繊細。持続性もよく、かなり良くできている。
Serpico 最初やや閉じていると思ったのだが、いや、全体に香りが弱い。アルコールが、他よりやや強く上がってくる。味の持続性は中くらい。
Serpicoに関して、実はずっと昔、一番最初に飲んだとき、裏のラベル(表は名前だけ)がイタリア語ではなく、ドイツ語だったような記憶がある。そうか、イタリアより外国で受けるワイン、と思ったのを覚えている。個人的には、3つもアリアニコを造らず、2つに絞ったほうが良いのに、と思うのだが、わけはちゃんとある。試飲会の最後で出た質問に関連した回答:アメリカで一番売れるのは、Serpico。まさに!
Piano 個人的には、Pianoがまじめで控えめで、しかし、主張があり、好きである。ヨード、複雑なスパイス、メープルの木など。理解するのにちょっとかかるかもしれないが、エレガントと荘厳さがある。

2008年
Taurasi ふくよかで、あいかわらず印象が良い。受ける。フルーツ、花。若干アニマルがあるが、そういう感じもかえってよい感じ。タンニンはまろやかで、繊細、酸も程よく、しかし、持続性は、中の上くらい。
Serpico 全体に香りがやや弱いが、フレッシュなサクランボ、プラム、梅風、ミント、タバコなど、心地良い。
Piano かなり閉じている。しかし、出てくると複雑でエレガント、ミネラルがベースに感じられ、持続性も良い。

2009年
Taurasi 言うことなし。すでにまろやか、受ける。
Serpico まろやか~。香り良し、華やか、完全にインターナショナル。パーカー93点、なるほど。まさに。アメリカ人が好きだろうと思える味と香り。個人的にはこの手は好きではないが、ワインをあまり飲み込んでいない人には絶対に受けるタイプ。
Piano これまたかなり閉じているのだが、上がってきた香りは、ふくよかで、やや木が出ていて、だいぶモダンな感じに変わっている。うーん。。。ちょっとがっかり。これから、このスタイルになるのだろうか。。。