在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Marisa Cuomo 4vini マリーザ・クオモ 4種

2015-03-08 11:40:12 | Campania カンパーニア
Furore bianco 2013
Ravello 2013
Fiorduva 2012
Furore rosso 2013
Marisa Cuomo マリーザ・クオモ



お昼にドルチェットを飲んだ後、夕方は試飲会。
比較的近いところにあるアウグスト氏のエノテカ、Di Biagioでの、ほぼ恒例の土曜日の試飲会。
立ち飲みで、気軽に行けて無料。アウグスト氏の人柄がまたこれは素晴らしく、行ける時は行くようにしている。テーマを決めたり、最近はワイナリーの紹介が多い。
今回はMarisa Cuomo。
同時に、プーリアワインとオイル、食材の紹介のスタンドも出ていて、今回は大盛況だった。

さて、久々に飲んだクオモのワイン。
出た頃、話題になったのを覚えている。
昔はよく飲んだし、今でもナポリ近郊のレストランで、リストにあると時々頼むのだが、品切れが実に多い。それだけ人気のワインになったのだろう。

実に残念。
Furore bianco 香りが弱い。もちろんあるのだが、期待度には達していない。味も悪くはないが、こちらも全体に弱く、余韻も長くないし、存在感に欠ける。レストランで食事と一緒にこれだけで飲むと、それはそれで悪くはないのだと思うが、こうやってちゃんとワインだけを飲むとバレバレ、という感じ。そして値段。アウグスト氏のエノテカは値段が安い方なのであるが、それで18ユーロ。オーナーのアウグスト氏自身も、高過ぎだよねー、と。(笑)しかし、今では有名ワインの一つなので、買う人は買うのだろう。++ 値段を考慮すると+

Ravello こちらは悪くない。香りもフルーティーでしっかりしているし、存在感がある。酸味のバランスが良く、余韻も期待通り。今まで、Furoreのほうが上という先入観があったが、今度からはこちらにしよう。値段も1ユーロ安い。(笑)+++

Fiorduva うーん。45ユーロ。もうここまでくるとノーコメント。25ユーロまでなら出してもいいが(いや、やっぱり25ユーロで他のワインを買うだろう)、45ユーロにまでなっているとは。昔はいくらだったっけ?と考えてしまった。絶対に、45ユーロで他のワインを2本買う。ワイン+++(+) 好みと値段を考慮すると++(+)

Furore rosso 個人的にワインワインした(Vinosita’)ワインが嫌いで、最初一瞬、好きではないと思ったが、しばらくして落ち着いてきた頃には悪くない、と思うようになった。魚に赤ワインを飲みたいと思ったらこのワインを少し冷やし目にして悪くないと思うし、地元で肉料理でも食べたいと思ったら、これまた夏でも悪くないと思う。+++  

Siri d'jermu 2000 Pecchenino ペッケニーノ

2015-03-08 10:48:12 | Piemonte ピエモンテ
Siri d'jermu 2000 dolcetto di dogliani
Pecchenino ペッケニーノ



突然の、気のおけない人を招いての昼食。
メニューはポレンタ。トウモロコシの粉で作った、おかゆを硬くしたようなものと言っていいかもしれない。一番最初に食べた時は、スーゴなしで食べたので何これ!?という感じで、全く好きになれなかったが、濃厚なスーゴ、トマトソースで食べると、冬は特に美味しい。
というわけで、濃厚トマトソースに、さすが白はちょっと合わない。そこで昼食に、あまり重たくない程度の赤を探してみたが、以外に若くて軽めのワインがない。
と、なんとなく見つけたドルチェットを開けることにした。
ドルチェットの2000年。つまりほぼ15年前のワインとなる。
ダメになっているとは思わなかった。
ドルチェットではあるが、ガンベロのトレ・ビッキエーリを取ったものではないかと思う。
あの頃は、最も良いドルチェットの一つだった。今もきっとそうなのであろうが、好みは変わるし、ワイナリーも変わる、増える。。。

予想通り、まだまだ生き生きしている。
色は相変わらず濃く、全く衰えは見えず、15年前のワインとは思えない色。
香りにも衰えはなく、ブラックチェリーなどを濃厚コンフィにした感じ。しかし、甘さはない。
綺麗な熟成香が感じられる。気になるのはアルコール。香りの合間合間に立ち上り、やや邪魔。
味は、まろやか、タンニンがきれにまろやかになり、ボディもあり、余韻も良い。
ドルチェットでも良いものは、15年とは言わないが少し置いて飲んだほうが美味しい、とコンファーム。
ただし、個人的なことを言えば、かなりモダンで見た目良く作っているこのタイプのワインは、もうあまり好みではない。昔はこういうワインを飲んでいたよね、とちょっと昔懐かしだったのでした。
ワインは +++(+)
ヴィンテージを考慮すると ++++