在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Chianti Classico Greve in Chianti:Panzano 8vini キャンティ・クラシコ8種

2015-03-21 12:02:04 | Toscana トスカーナ
Greve in Chianti:Panzano 8vini

Chianti Classico2013 Vallone di Cecione ヴァッローネ・ディチェチオーネ
Chianti Classico Retromarcia 2012 Monte Bernardi モンテ・ベルナルディ
Chianti Classico Riserva 2012 Rignanaリニャーナ
Chianti Classico 2011 Le Fonti レ・フォンティ
Chianti Classico 2011 Le Cinciole レ・チンチョレ
Chianti Classico 2011 Vecchie Terre di Montefili ヴェッキエ・テッレ・ディ・モンテフィーリ
Chianti Classico 2010 Fontodi フォントーディ
Chianti Classico Il Margone Gran Selezione 2010 Il Molino di Grace イル・ムリーノ・ディ・グレース



アルマンドの今年の講義、キャンティ・クラシコもいよいよ大詰め、全8回のうち、6回目が終わった。アルマンドの講義は、彼の経験もすごいのだが、系統だった内容にいつも敬服する。そして、ユニークな面もあり、一瞬でも退屈することなくいつも楽しい。
自分へのメモ的に、ざっと書こうと思っても、あまりに忙しい時は書けず、なのだが、今回のメモ。

5回目と6回目は Greve。唯一、2回に分けた地域である。彼曰く、Panzanoはそれだけで独立できる地域、Greveを代表するもう一つの地域、Lamoleとは土質も気候も地形も全く違う、ということで、2回に分けている。
Panzanoは、かなり小さな地域であるが、条件が良いので、ワイナリーが集中しているし、その中に良いワイナリーがいくつもある。

さて、今回のワインの話に入る前にアルマンド推薦の、キャンティ(当然クラシコが前提)のアビナメントベスト10。
ちょっと意表をつくが、そういうところが面白い。なるほどね、と思う。
第10位から。

10位 フィオレンティーナ:素人なら一番にあげるかもしれないアビナメント。でも、アルマンドの場合は10位と来た。これは、合わない、という意味でははなく、もっと合うものがある、という意味。
9位 Casentineseのニョッキ:香草のソースのニョッキ。おお、これは食べたことがない。
8位 パンツァネッラ:納得のアビナメント。ただし、もちろん重たくないタイプ。
7位 羊肉のグリル:これも納得。でも7位。
6位 キャンティのツナ:これも食べたことがない。ツナとは名前だけで、豚肉を蒸して裂き、冷菜仕立てにしたもの。たしかに、まるでツナのよう。これは絶対に合うよね、という一品。
5位 リボルノ風魚介ブイヨン:こういう料理を5位に持ってくる、意表をつくところがアルマンド。ええ、うそーと思うだろうが、試してみると、確かに合うだろうと思える。ただし、もちろん軽めのタイプの場合。
4位 Scarpaccia:これも食べたことがないというか、食べてるのだろうが一品として意識をしたことがない。なるほど。
3位 野うさぎのパッパルデッレ:好物の一品。思わず食べたくなる。
2位 ランプレドット:最近は日本でも知られてきている一品。当然のごとく合う。
1位 さて、一位はというと、意外なことにリボッリータを挙げた。ほお。なるほどね。地味な組み合わせで、意識したことはないが、今度、意識して食べてみよう。

今回のワイン。
今回はすっからかんに写真を撮るのを忘れて、写真は友人クラウディアからの提供。
(+++を良くできているワイン、として、あとはプラス、マイナス。)

Chianti Classico2013 Vallone di Cecione
香りはきれいで印象がよい。小さくまとまったタイプ。酸味がかなり強いので、食事と合いそう。ビオ。++(+)
Chianti Classico Retromarcia 2012 Monte Bernardi
昔飲んだことがあるのを思い出す。名前がいいよね。落ち着きのある感じの花とフルーツ、緑の香りが混じり、個人的にかなり好み。酸味も程よくあり、タンニンは繊細、余韻が長く、きれい。透明感がある。ビオディナミ。ビオディナミというと臭い、というイメージがあるかもしれないが、こういう風に透き通った印象をもつものもある。+++(+)
Chianti Classico Riserva 2012 Rignana
先のワインとがらっと変わったタイプ。黒い森の木の実、バルサム臭に、やや甘さが加わる。全体に柔らかく印象の味で、余韻にバルサム臭がきれいに残る。+++(+)
Chianti Classico 2011 Le Fonti
ややアルコールが上がってくるのと、日本の発酵食品を思い出した。ボディはあり、良いのだが、味の持続性が今ひとつ。++
Chianti Classico 2011 Le Cinciole
腐葉土、オレンジ、カンフォラなど落ち着きのある香り。酸味がきれいで、バランスも良く持続性があり、余韻が心地よい。ビオ。++++
Chianti Classico 2011 Vecchie Terre di Montefili
好きなワイナリーであるが、そういえば、キャンティはあまり飲んでいない。AnfiteatroやBruno di Roccaだけでなく、キャンティもこんなにいいんだぁと唸る。ビオ。+++++
Chianti Classico 2010 Fontodi
82haを所有すると言うが、その割には素晴らしい品質を保っていると思う。しかし、味は良いが、香りはまずます。やや渋みが余韻に残る。ビオ。+++
Chianti Classico Il Margone Gran Selezione 2010 Il Molino di Grace
バリック使用がはっきりとわかる。フルーツのコンフィ、厚みがあり、タンニンも柔らかく、存在感がある。これだけで飲むと、素晴らしく良いのだろうが、クラシックなタイプを飲み込んだ後にはやや浮いてしまう。ビオ。++++