在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Nero di Troia: 8 rossi pugliesi

2013-03-10 23:35:42 | Puglia プーリア
Nero di Troia: 8 vini
Maniero di Federico 2010 Cantine Vignuolo
Casteldrione 2010 D’Alfonso del Sordo
Otre 2010 Teanum
Le Cruste 2009 Alberto Longo
Lui 2009 Albea
Vigna del Melograno 2009 Santa Lucia
Pietra dei Lupi 2006 Carpentiere
Perazzelle 2007 Paglione



プーリア州の土着品種、ネロ・ディ・トロイアの試飲会がローマの老舗エノテカ、トリマーニで行われた。主催はアンテナエウムである。
立ち飲み無料試飲会、テーマを決めたセミナー式の試飲会の両方がいくつかのエノテカで行われたがそのひとつである。
予約をしていたのだが、仕事でどうしても行けなかった。
もう試飲会はほぼ終わる時間、しかし、友人が参加していたので、合流しようとトリマーニに立ち寄った。
試飲会が終わったころにやってきた私を見て、予約していたのを知っていたので、トリマーニのパオロ氏がテーブルを用意してくれた。終わったボトルもあるので、全部じゃないけれど、と言いながら。感謝。
2種はボトルが終わっていたので飲めなかったが、その他を簡単に試飲できた。
片付けの邪魔をしてはいけないので短い時間にざっと印象だけ。


Maniero
Vinosoがある。この時点で、個人的にはちょっとダメなのだが、それは評価とは別で、全体に悪くない。フルーツと花の香りがきれいで、小さくまとまった感じがあるが、かわいい。ワインをあまり飲みなれていない人がおいしい、といいそうな感じ。(玄人に受けないという意味ではない)
ボディほどほど、ほんのりほろ苦さとフルーツの香りが、きれいに後味で残る。好印象のワイン。

Casteldrione
香りが弱く、印象に残らない。アルコールが強く、まろやかさと苦さが一緒になって甘苦い感じ。残念ながらバランスがあまりよくない。

Otre 2010 Teanum
試飲できず。しかし、試飲会に参加した友人とパオロ氏の話によると、まあまあだったらしい。

Le Cruste
個人的によく知っている、しかし曰く付のワイン。もう下駄を履かせる必要がないので正直に言うが、他と比べて色が非常に濃く、どうやったらこれだけ濃くなるのだろう、と疑問を持っても不思議ではない。バニラの香り、熟したフルーツの香り、甘いスパイス、革などきれいなのだが、人工的な、つまり、かなり手が入っている印象。味は、タンニンがかなり粉っぽい。ボディはあるがアルコールと熟したフルーツの香りが後味に残る。2007年はおいしいと思ったが、2009年はちょっと。。。と思ったのはこれで2度目。値段が高く、多くが残念な印象を持ったというワイン、とはパオロ氏談。


Lui
面白いワインだと思った。甘いと言うか、香水風の香りがあるというか。酸がまあまあ感じられ、その点でエレガントな印象。しかし、再び香水風の人工的な香りも出てきて、印象が安定しないタイプのワインだった。試飲後、パオロ氏より、コタレッラ氏のワインだと知ったのだが、そうか。。。と。コタレッラ氏はプーリアにも進出、ここにも害を与えるのか、という話が出たらしいが、このところコタレッラ氏のワインをブラインドで結構おいしいと感じている。個人的には決して悪くないと思ったワイン。パオロには、気に入ったの?と言われたが。

Vigna del Melograno
今回の一番。参加した友人も一番を付けた。エレガントででしゃばりすぎず、酸がきれいで、個人的にかなりよい印象を持った。丁寧に、品種を生かして造れば、ネロ・ディ・トロイアはこういう味が出るのか?と思った。そして、これなら喜んで飲みたいと思ったネロ・ディ・トロイアのワイン。


Pietra dei Lupi 2006 Carpentiere
アニマルが強く、ビオだとすぐにわかる。しかし、ほろ苦く、アルコールが後味に結構残る。

Perazzelle
試飲できず。しかし、まあまあだったらしい。。。

なお、最後にプーリアのモスカートがあったが、これはご愛嬌。

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