在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

D'arapri, Felline, Alberto Longo ecc ダラプリ他

2014-11-11 18:33:02 | Puglia プーリア
D'Arapri ダラプリ
Due Palme ドゥエ・パルメ
Leone de Castris レオーネ・デ・カストリス
Felline フェリネ
Rivera リヴェーラ
Alberto Longo ロンゴ

ローマはさすがに試飲会が1日に2つ行われると言うのも珍しいことではない。本当に小さなものも含めると3つになり、選ぶのに迷うとか、ハシゴをすることもあり得る。
昨日はハシゴだった。
元AIS、現FISでプーリア州の試飲会が行われ、VinoforumではClassと題する大々的な試飲会が行われた。
かわいそうだったのはプーリアのワインの方で、比較的早めに出てしまったためその後の人の入りはわからないが、おそらくまずまず程度だったと思う。同じ理由で早めに行き、ササッと試飲を終わらせハシゴに向かった人が何人もいた。確かにVinoforumのClassと重なったのは不運だったと言える。ワインのセレクションが豪華なうえに、招待はいるが、招待さえあれば嬉しいことにタダ、業界人のみの入場になっているのである程度興味のある人ばかりだし、プーリアの入場料も2ユーロと安かったのだが、太刀打ちはできない。

さて、そういうわけでさらっと行ったプーリアワインの試飲会。
残念ながら参加ワイナリーは、まずますの顔ぶれ。当然ESのジャンフランコ・フィーニは出てないし、今は特に惹かれるわけではないが、プーリアの歴史を造った大御所ワイナリー、タウリーノも、Gratticciaiaのワイナリー、ヴァッローネも出ていなかった。


D’Arapri’ ここ数年で出てきたスター的存在。最初は、フォッジャのような低地で何が造れるのだろうと思ったが、なかなか良い。それからファンになり、結構気に入っている。スプマンテしか造っていないのだと思うが、これもいい。
一瞬甘くてイタリアのスプマンテらしいのだが(時にイタリアのスプマンテは甘すぎ、もちろん香りの話)、すぐに真面目な顔に変わり、エレガントで嫌な香りがない。香りの透明感がとてもきれい。そして、奥にはふわっと蜂蜜の香りがあるので、これがまた心地よい。当然、余韻もきれいで長い。これで、まだ下のラインのもの。++++


Due Palme すぐ近くにもう一つスプマンテがあったので何気なく飲んでみる。熟したフルーツ、花、かなり甘い。色もかなり濃く、しかし、どうしても田舎くささが抜けていない感じ。反して味は辛口で強いコントラスト。最後のほろ苦さが若干気になる。++


Felline この前飲んだのを、まあもう一度。とにかく熟した、過熟とも言えるくらいのチェリー、森の木の実の香り、アルコール浸け的、スパイス。色はどーんと濃く、上手に造られているのはわかる。モダンでまろやかさもあり、良いのだが、個人的には重過ぎ。個人的好みを考慮せず+++


Leone de Castris その昔はともかく、今はめったに飲むことがないので飲んでみる。チョウジなどのスパイス、香りはプーリアらしく悪くないし、味もよいのだが、あともう少し長いのを期待。好みを考慮せず+++


Riveraを2種。 Faicone 良く言えばバルサム、または土っぽさがやや気になる。柔らかさがあるのだが、コントラストに酸と塩味。+++ Cappellaccio はちょっと苦手。++


Alberto Longo 3種出ていたので試飲。昔は訳あってかなりひいきにしたものだが、正直に言って個人的に好みではなかった。ワインはある程度、というか、かなり精神的なものに左右される。つまり、ラベルを見て(見なくても)美味しいと思えば美味しいのであって、美味しくないと思えば美味しくない。そこで、美味しいと自分に言い聞かせて飲んでいたワインの一つである。今はその必要もないので、以下、自由に試飲。
Fossette 香りは決して悪くない。しかし、以前はもっと香りが豊かだったような印象がある。酸味が効いていてよいのだが、余韻が続かず消えてしまう。++
Capoposto フルーツに花、緑に、オリーヴ風の香りの重たさが気になるが、以前よりふくよかな印象。南らしい土っぽさ、ふくよかさのあるワインが好きなら好印象かも。++(+)
Cacc’e e mmitte 香りはワインらしい。言葉を変えるとワイン臭い感じで、個人的な好みではないのだが、いかにもワインと言うタイプが好きなら悪くない。Cacc’eにしては+++
ただし、Longoのワインは全体に値段が高く、値段とのバランスはあまり良くないのが残念。

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