在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”ピン 1997” ラ・スピネッタ

2007-09-18 05:35:30 | Piemonte ピエモンテ
 “Pin 1997” La Spinetta –Piemonte
まさに飛ぶ鳥も落とす勢いのラ・スピネッタ。最初はモスカートの生産から始まり、バルバレスコ、バローロと、出せば大当たりで、すっかりピエモンテの大御所ワイナリーになってしまった。ここまで来ると、個人的には飽きてくるが、優良生産者には変わりない。数年前、バローロの醸造所に行ったことがあるが、お高いお値段の回転式水平型発酵槽がずら~っと並び、思わず、おー!と驚嘆したものである。また、ラ・スピネッタのワインはラベルにサイの絵が描かれ、一度見たら覚えやすい。(ただし、ピンにはサイの絵はなし)
さて、今のピンはネッビオーロとバルベーラのブレンド(65%、35%)で出来ているが、昔は、カベルネ・ソーヴィニオンが混じっていた。比率は、50%、25%、25%。つまり、昔は、ピエモンテの味に国際的品種が香り付けされていたような感じだった。(ピエモンテ版スーパーワイン的??)
色は、まだ澱はなく、きれいなガーネット色で、やや濃い目なくらい。
香りは、熟成がはっきり出ている。土が強く、また、ちょっとほこりっぽさもある。キノコ、腐葉土、鉄分、そして、こころもち緑の香り。
味は、ピンの強さ、ボディがしっかりあり。酸がきれいで、タンニンもまだ感じられる。ほのかにフルーツ臭が残り、持続性も良い。
香りより味の方が良い。ピンらしい個性が10年たっても出ている。
個人的には、カベルネの混じっている昔のピンの方が面白かったのではないかと思う。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。