在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Barolo Villero 2006 Fenocchio, Ceuso 2006 e Domaine Viret

2013-02-07 17:33:08 | Piemonte ピエモンテ
Barolo Villero 2006 Giacomo Fenocchio -ピエモンテ州
Ceuso 2006 Ceuso -シチリア州
Saint- Maurice Emergence 2004 Domaine Viret -フランス

ブラインドのテイスティングは簡単なようでいてかなり難しい。
それは、ワインを当てるのが難しいという意味ではなく、ブラインドでする勇気を持つのが難しいということである。
完全にブラインドでする試飲会は増えている。
しかし、たいていはテーマがあって、またはブラインドでもワインのリストがあって、というものが多い。または全て自然派のワインだと事前にわかっているとか、イタリアだけとわかっているとか。
しかし、そういう情報を全く持たずにワインと向き合う。
つまり、フランスかイタリアか、その他の国かもわからず、品種も地域も何もわからない。
気をつけなければいけないのは試飲の順番である。
かなり重たいワインの後に軽いワインが来ると評価が当然下がってしまうので、考慮しないといけない。

あるエノテカの強力を得て、赤と限定しだが、友人と二人、勝手にワインを持ってきてもらった。
持ってきてもらったワインは3種。
Barolo Villero 2006 Giacomo Fenocchio
Ceuso 2006 Ceuso –Cabernet, Merlot e Nero d’Avola
Saint- Maurice Emergence 2004 Domaine Viret –Granche


Barolo
メタルの冷たい香りが強く、スミレのドライ、フルーツ臭は色から推定するより少なく、バルサム臭、トースト臭がやや、スパイス、革、ミネラルなどがある。しかし、奥の奥にわずかだが灰のような嫌な香りがある。こういうところは、ラベルを見ていたら絶対に気がつかないだろう。
酸がきれいで、タンニンの質は繊細でよく、若さがあり、持続性も良いのだが、最後、あと少しというところで消えてしまう感じがある。
北、ネッビオーロだと判断した。ほっ。


Ceuso
色が濃く、それは濃く、南だと思った。
最初のボトルはやや不幸なボトルだったようで、味噌汁の香り、豆腐の香り、アニマル、ソーセージの香りがした。
取り替えてもらって、少し良かったが、緑のピーマン(ここですぐにカベルネと判断)、リコリース、煮た豆など。香りは強いが、持続性はやや欠ける。
味は、アルコールが強く、酸もタンニンも隠してしまっている。持続性はまあまあ。アルコールが残る。
南のカベルネと判断したが、シチリア、ブレンドだった。なるほど。


Emergence
これもまた変わったワイン、ビオだと思った。
奈良漬け風の香、煮た香、鉱物の香り、若干雑巾のような香りも混じる。しかし、それが悪いわけではない。
ビオのワインに慣れているとはいえ、あまり慣れない味と香りでちょっと理解に苦しんだのだが、ふたを開けたら、南フランスだった。


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