在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Prosciutto di Cormons D'Osvaldo (Friuli)

2012-05-08 23:42:36 | Friuli フリウリ
Prosciuttificio D’Osvaldo di Cormons (Friuli)


フリウリのコルモンにある生ハム製造のドズヴァルドを訪ねた。
サン・ダニエレが近くにあるのに、反対方向のコルモンにそんなに品質の良い生ハムがあるのかと思ったが、素晴らしい生ハムだった。ドズヴァルドのハムは、“XXの”という名称はいらず、ドズヴァルドのハムというだけで十分なのだと思った。

作り方がかわっている。
生ハムの製造業者はいくつか訪ねたことがあるが、ここのハムは燻製をする。
燻製したハムと言うと、スペックが有名で、近くのアルト・アディジェがその産地だが、スペックとも違って、やはり生ハムなのである。
まず、原材料、つまり豚、そして飼料だという。
豚の食べるものが、生ハムの品質と味に大きく影響するとのことである。
さて、塩もみ、そしてマッサージをされた豚のモモは、15日程度置かれて、その後燻製にされる。
この燻製過程が変わっている。
2階構造の、下に大きな炉の置かれた部屋の上にはモモ約100本が吊るされるような構造になっている。
使用する木はサクランボと月桂樹の木、その上に大きなお鍋があり、水が張ってあり、中には、香草、ローズマリー、フェンネル、メリッサ、ジネープロが入っている。
煙と、湯気と、香草の香りとが小さな部屋に充満し、ここに3日間置かれる。入っている間、3日間は、炉は 昼も夜も炊きっぱなしだそうだ。
その後、熟成室で約1年置かれるが、その部屋の空調は自然の空気。窓を開けて調整する。
その後、写真の熟成室で6ヶ月、つまり合計18ヶ月で一応完成する。
名前の入っているものがたくさんあったが、アンテプリマだそうだ。
18ヶ月で引き取っても良いし、その後まだ置いて置いても良いし、持ち帰って自分のカンティーナなどで熟成させてから食べる人もいるそう。
最高3年まで熟成させることができるという。


生ハムなのに燻製し、またスペックとちがって 香草を浸したお鍋の蒸気を香りつけに利用するという変わった製法は、古くからスロベニアにある製法を利用し、現在のオーナーの祖母が生み出したものだという。

香りは、かなり独特で実に素晴らしい。
燻製の香り、また香草の香り、そして、ハムの香りが微妙に交わり、素晴らしく美味である。

超限定品。欲しい人はたくさんいるというが、そんなに売るほど作れない。そこで、各都市、かなり高級な食料品店、レストランでしか食べられないのが残念であるが、 もし、メニューに見かけたら、ぜひぜひ味わって見て欲しい。


なお、ぶどうの畑も5ヘクタールを持ち、比較的暇な夏に手がけている。
ほとんどの葡萄は売ってしまうと言うが、一部はちゃんとカンティーナ持ち醸造している。白と赤を1種ずつ。ハムと一緒に白をいただいた。
デリケートな味なので、その味を壊さない白の方が合う。

Prosciutto di Cormons D’Osvaldo (Friuli)

Ho visitato un prosciuttifio di Cormons si chiama D’Osvaldo. L’azienda produce i prosciutti leggermente affumicati e “incredibilmente” squisiti, utilizzando un metodo molto originale e particolare. Chi ama prosciutto deve (non dovrebbe) mangiare almeno una volta il prosciutto di D’Osvaldo….!
www.dosvaldo.it




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