在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Beata ignoranza di Massimiliano Bruno イタリア映画の紹介 「無知の方がいいさ〜」

2017-03-19 22:43:26 | 何故か突然イタリア映画
Beata ignoranza 無知の方がいいさ〜(と勝手につける)
監督 マッシミリアーノ・ブルーノ




最近はコマーシャルにも出ているマルコ・ジャッリーニとアレッサンドロ・ガスマンのコンビのコメディ。

エルネスト(ジャッリーニ)とフィリッポ(ガスマン)は犬猿の仲。
まだ演劇仲間だった頃、一人の女性(現在没)を巡って恋の争い、彼女はエルネストを選び、勝利はエスネストに、そしてフィリッポ大敗かと思いきや、なんと、生まれた子供の父親は実はフィリッポだった、というかなり複雑な内容。

2人がそうと知った時は、娘はすでに15歳。
つまり、娘にとっての父親は二人、ということになる。

犬猿の仲の2人が25年ぶりに顔を合わせたのは、エルネストが教師をしている高校。
片やイタリア語の教師(エルネスト)、片やトンデモ数学教師(フィリッポ)。

エルネストはコンピューターなどいじったこともない、超堅物。
フィリッポは正反対で、学校でセルフィーをしちゃうほど、テクノロジーにどっぷり。

しかし、ここで話は終わらない。
すごい喧嘩になったのがネットで公表され、そこに娘ニーナが出てきて、こうなったら対決!と来た。

つまり、エルネストにPCを使ってもらい、フィリッポからはテクノロジーを取り上げ、どっちが勝つか。

しかし、話はまあいろいろな方向に流れ、もう少しメロドラマ的方向へと進む。

最近、テクノロジーをストーリーに仕立てた映画が多くなっているが(例えば、昨年の大ヒット映画Perfetti sconosciuti完璧な他人)、これも。



今更、という感はあるが、2012年、実際にかなりテクノロジーに没頭していた監督の経験から生まれたという映画。
上映後のいつものインタヴューで、アポイントを断り、他のことを投げ出して、かなり没頭していたのに反省、ふっと周りをみると同じような「症状」に陥っている人がなんとたくさんいることか、との言。

同じ学校で、誰とでも関係をもっちゃう女教師がいたり、二人の対決をカメラに収める女カメラマンとマイク持ちのコンビがめちゃ面白く、このコンビいい〜!とみんな賞賛。

まずまず上質なイタリアン・コメディ。


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