在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

イタリア映画の紹介 La ragazza nella nebbia di Donato Carrisi 霧の中の少女

2018-03-01 08:47:47 | 何故か突然イタリア映画
La ragazza nella nebbia 霧の中の少女
監督 ドナート・カリーシ



あれー

ドンデン返し、ではない。

そうかー

最後まで見よう。最後まで見ないとわからない。

ドナート・カリーシ監督の処女作。
と言っても、作家、映画と演劇用のシナリオライターを長年務めているので、それほど若くはない。
今回初めて、自分の作品(ベストセラー)を、自分で「(映画)作品」にしたわけだ。

劇場公開時の人気はかなり良かったとのこと。
人が人を呼び、かなりの劇場収入があったそう。

イタリアは、コメディかマフィアものが実に多い(笑)中で、珍しくスリラー、サスペンスとなると人が集まるらしい。
(もちろん、良くできていることも必須条件である)

監督も、インタヴューの口頭で、みんなスリラー、サスペンスは、昔から好きなんです、と言っていた。
(ローマ時代に、コロッセオに観衆が押し寄せていたのと共通するような気もする)

そして、主役は、大人気俳優(もちろん好きでないという人もいるだろうが)トニ・セルヴィッロ。

このキャストなら人が入る。。。
(「追憶のローマ」の主人公、若干技巧的だが、舞台畑出身なので演技は抜群)

キーワードは、「偉大なる作品はコピーされる」。

ネタバレしたくないから、これ以上言いたくないが、コピー。他人が真似をする。

なるほどねー

インタヴュー時にも思ったが、とても頭の切れる(切れなきゃスリラーはかけない?)監督だと思う。
実に巧妙にストーリーを組み立て、よーーーーく注意しないと、犯人は一人、ということになってしまう。
(実際にそう理解した人もいた。インタヴュー時の爆笑場面)

しかし、全体に、若干(かそれ以上)矛盾点も見えるような気がする。



クリスマス前の早朝、赤毛の長い髪の16歳の女の子アンナ・ロウが行方不明になった。
霧の多い、北イタリア、アルプスの山間の小さな町での出来事。

捜査に呼ばれたのはヴォーグル刑事。
マスメディアを使って、解決の糸口をつかむ手法をとる捜査官で、町にはジャーナリストが詰め掛ける。

一番疑いをかけれらたのは、町の高校教師ロリス。
最初は、うーーーん、怪しい.いや、違う?あー、やっぱり無実なのね、えー、違うの?
と、この辺りが、見ていて、

わからん!

と、途中で投げ出したくなるようでもあった。(涙)

さらに、町の過去の「歴史」も出てきて。。。。

実際に何か(殺人)が(場面に)起こるというより、ぐっと心理的。

面白いと思うか思わないかはそれぞれだが、なかなかいい。悪くない。

行方不明になったアンア・ロウとその家族が宗教団体に所属しているという設定も面白いが、この辺りの質問には、いつも、神の存在、神がかりなものの存在はある(あっても良い)と思う、ということらしい。
画面にとても良い(ミステリアスな)雰囲気を醸し出している。

スリラーはもう一度見たい、と思うのは私だけでは無いと思う。
もちろん、出来が悪ければ、なーんだ、で終わるが。。。。

ところで、実際に合計何人の女の子が殺されたか、よく聞いてないと、よく見てないと間違える。
これは、監督、ワザとだそう。(笑)
さて、正解は??

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