乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

183:  岩波日本古典文学大系49『近松浄瑠璃集上』より「夕霧阿波鳴渡」近松門左衛門

2012-12-24 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



183:  岩波日本古典文学大系49『近松浄瑠璃集上』より「夕霧阿波鳴渡」近松門左衛門


 岩波日本古典文学大系49『近松浄瑠璃集上』より「夕霧阿波鳴渡」を読む。

 途中、藤十郎さん、片岡我當さん、仁左衛門さん、芝雀さん、扇雀さんの声が聞こえてきて、この役者さんの台詞に乗せて読むと大変面白い。

「夕霧阿波鳴渡」は思っていた筋書きとは大きく違っていた。本も舞台も楽しいなぁ~☆

 




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172: 『名作歌舞伎全集第十三巻』から「敵討天下茶屋聚 (天下茶屋)」

2012-11-29 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本


 172: 『名作歌舞伎全集第十三巻』から「敵討天下茶屋聚 (天下茶屋)」


「敵討天下茶屋聚 (天下茶屋)」

 東京創元社

 昭和44年

 『敵討天下茶屋聚』幸四郎 梅玉 魁春 錦之助 高麗蔵 錦吾 彌十郎 現又五郎 歌六 段四郎 吉右衛門が余りにも興味深い好きな舞台だったので、『名作歌舞伎全集第十三巻』の「敵討天下茶屋聚 (天下茶屋)」読んで楽しむ。

 しあわせ~☆

 今回は記録のみにて失礼致します。


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171: 『名作歌舞伎全集第三巻』から「ひらがな盛衰記」東京創元社 昭和44年

2012-11-29 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



 171: 『名作歌舞伎全集第三巻』から「ひらがな盛衰記」


「ひらがな盛衰記」

 東京創元社

 昭和44年


 歌舞伎『ひらかな盛衰記~逆櫓』1988年 幸四郎 澤村藤十郎 芝雀 大谷友右衛門 二世又五郎 羽左衛門を何度見ても満足感がますばかり…。
 なので、書棚から『名作歌舞伎全集第三巻』「ひらがな盛衰記」を選んで抜き出す。
 通して読むとずいぶん長そうでおもしろそうな演目

 舞台も良いが、舞台を思い出しながら役者気取りで『名作歌舞伎全集第三巻』「ひらがな盛衰記」を一人演じるのも楽しいものだ^^
 こんな風にか一縷と、簡単そうにおもわれるでしょう?
 ところがすっとこどっこいほいささでして、抑揚や型や間や強弱やいろいろ悩むていを装うとそれが講じて神経衰弱になるのではないかといった不安が生じそう…な者であろうが…古のわたくしいたってオレンジ色の様に元気いっぱいやる気満々。
 なかなか上手くいかないのは、しょうがないからあきらめて、余韻を感じる舞台を思い浮かべる、

 それにしても役者さんたちって、すごく演じ方がうまいのね☆
 役者さんたちに尊敬の念を抱きながら、ちょっとはそれ風に「ひらがな盛衰記」を読むのは楽しいことだね!






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140:『名作歌舞伎全集第十八巻』から「歌舞伎十八番の内 勧進帳」東京創元社 昭和44年

2012-09-17 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本


  140: 『名作歌舞伎全集第十八巻』から「歌舞伎十八番の内 勧進帳」


「勧進帳」

 東京創元社

 昭和44年



 テレビで『東大寺奉納大歌舞伎 勧進帳』東大寺声明・散華 幸四郎 高麗蔵 亀三郎 亀寿 澤村宗之助 松本錦吾 染五郎を楽しんだ後、『名作歌舞伎全集第十八巻』から「歌舞伎十八番の内 勧進帳」を読む。

 上の記録が長かったので、今回は題名のみにて失礼申し上げます。



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94:『名作歌舞伎全集 第十九巻』「関の扉(積恋雪関扉)」「解説」/ 【生野暮】とは

2012-06-17 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
94:『名作歌舞伎全集 第十九巻』「関の扉(積恋雪関扉)」「解説」/ 【生野暮】とは





 94:   『名作歌舞伎全集 第十九巻』から

         「関の扉(積恋雪関扉)」「解説」
          けきのと(つもるこいゆきのせきのと)




「関の扉(積恋雪関扉)」「解説」

 東京創元社

 昭和45年




 先日テレビで幸四郎さんの『栄屋異聞影伝来~夢の仲蔵』劇中劇「関の扉(積恋雪関扉)」を見たので、読んでみる。

 小町と関兵衛が木戸を中に使ってふたりの振り。            58ページ
 関兵衛の生野暮薄鈍(きゃぼうすどん)
 あて振りの工夫のため,仲蔵は病気になったという。
 キヤボ的あて振りがかえって洒落ている。

 きやぼ【生野暮】とは (日本国語大辞典より)
  〔名〕(形動)
   まったく野暮なこと。すこしも世の中の人情や風流を解しないこと。
   また、そのさま。特に遊里の事情にうといこと。また、その人。

「関の扉(積恋雪関扉)」では
 
 関兵衛「おめでとうございます。」と言うとたん、割り符をおとす。   59ページ
 宗貞がそれを取り上げるのを取り戻し、小町が拾う。
 関兵衛「それそれそれ そこでっせい」
 三人がごまかして,手踊り(当て振り)が始まる。
 






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77: 『名作歌舞伎全集 第十九巻』から「三社祭」「解説」 東京創元社 昭和45年

2012-05-24 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本


 77:   『名作歌舞伎全集 第十九巻』から

         「三社祭」「解説」




「三社祭」「解説」

 東京創元社

 昭和45年



 テレビで勘九郎さんと七之助さん出演の浅草三社祭斎行700年祭奉納舞踊『三社祭』を見たので、『名作歌舞伎全集 第十九巻』からリズムをつけて「三社祭」を読んでみる。

 おかしみのある言葉が連続する。

 文にすると短い舞踊だが、満足した。

 

 ほんの少しだけ、メモしていきたい。


 
 悪玉 「蒟蒻玉か ○玉か」
 善玉 「何でも怪しい二つの玉」
 悪玉 「こいつは」
 両人 「けうだわぃ」         (201ページ)

     け‐う【仮有】
     仏語
     この世に存在するものは、すべて因と縁の和合によって生じたもので、仮のものでしかないということ。⇔実有(じつう)。


 善玉悪玉の趣向は、山東京伝の、黄表紙『心学早染草』からとり込んだものである。(200ページ)

 


 浅草三社祭斎行700年祭奉納舞踊『三社祭』

 勘九郎、七之助
 浅草寺五重塔前
 平成24年3月17日午後6時雨



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56: 『名作歌舞伎全集 第五巻』から 「妹背山女庭訓」「解説」東京創元社

2012-04-13 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



    56: 『名作歌舞伎全集 第五巻』から

         「妹背山女庭訓」「解説」




「妹背山女庭訓」「解説」 155-213

 東京創元社

 昭和45年



『名作歌舞伎全集 第五巻』から「妹背山女庭訓」「解説」を楽しむ。

「妹背山女庭訓」は各場面が良い。

 見笠山の「御殿の場」の官女と三輪とのやり取りにおかしみを感じ、また根本では気の毒さと切なさを感じ、ほろりとする。

 この場面の三輪役は わたしの場合は中村芝翫 さんの声色が浮かぶ。

 好きな演目なので、次回はことばを拾って読みたい。




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49: 『名作歌舞伎全集 第十四巻』から「伊勢音頭恋寝刃」「解説」 東京創元社

2012-03-18 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本






    49: 『名作歌舞伎全集 第十四巻』から

         「伊勢音頭恋寝刃」「解説」




 東京創元社

 昭和44年




 「伊勢音頭恋寝刃」154-224
 「解説」     143-153




『名作歌舞伎全集 第十四巻』から「伊勢音頭恋寝刃」を読む。

 藤十郎さん、片岡仁左衛門さんの台詞が心に舞い、気持ちが良い。

 片岡我當さんの声が頻繁に聴こえてくる。

 歌舞伎が、みたい☆  歌舞伎(笑)を、みた~い!

 



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48: 『名作歌舞伎全集 第十八巻』から「鳴神」「暫」「矢の根」「助六縁江戸桜」「身替座禅」「素襖落」

2012-03-15 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



    48: 『名作歌舞伎全集 第十八巻』から

         「鳴神」「暫」「矢の根」「助六縁江戸桜」「身替座禅」「素襖落」「解説」




 東京創元社

 昭和44年





『名作歌舞伎全集 第十六巻』から


      「鳴神」      7-39
      「解説」
      
      「暫」       79-99
      「解説」

      「矢の根」     99-107
      「解説」

      「助六縁江戸桜」  125-181
      「解説」

      「身替座禅」    343-356
      「解説」

      「素襖落」     263-277       
      「解説」




 細切れの時間を見つけて、『名作歌舞伎全集 第十八巻』から)「鳴神」「暫」「矢の根」「助六縁江戸桜」「身替座禅」「素襖落」「解説」を読む。

「鳴神」「暫」「助六縁江戸桜」は岩波古典でも読んだことはあるが、脚本で楽しむと、役者気取りで自在に楽しむことが出来る。

 但し…

『名作歌舞伎全集』を読み始めてからというもの、歌舞伎役者の台詞や型や間を演じることがいかに難しいかが理解でき、歌舞伎の見方・感じ方が若干変化してきたのは自分でも面白い。

 



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47: 『名作歌舞伎全集 第三巻』から「新薄雪物語(新薄雪)」「解説」

2012-03-10 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



    47: 『名作歌舞伎全集 第三巻』から「新薄雪物語(新薄雪)」「解説」

 



『名作歌舞伎全集 第十六巻』から

      
      「解説」             303-308
      「与話情浮名横櫛(切られ与三)」 309-365        

 東京創元社

 昭和43年




 今日は『名作歌舞伎全集 第三巻』から「新薄雪物語(新薄雪)」「解説」を読み楽しむ。

 今月は衛星劇場で三日連続で通し狂言「薄雪物語」あり。各日興行が違い、役者も違う。

「新薄雪物語(新薄雪)」の通しは、役者が物をいい、半端な役者が入るくらいならやらない方がいいという。

 その点、三日間見どころが多そうだ。

 脚本と舞台の違いをじっくりと味わいたい……なんちゃって^^

 








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46: 『名作歌舞伎全集 第十六巻』から「与話情浮名横櫛(切られ与三)」「解説」

2012-03-10 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
                 



    46: 『名作歌舞伎全集 第十六巻』から「与話情浮名横櫛(切られ与三)」「解説」

 



『名作歌舞伎全集 第十六巻』から

      
      「解説」             141-149
      「与話情浮名横櫛(切られ与三)」 150-279        

 東京創元社

 昭和45年



『名作歌舞伎全集 第十六巻』から「与話情浮名横櫛(切られ与三)」通し狂言と「解説」をただ今読了。

 黙読を楽しんでいると、どこからとも無く芝居仕立ての役者の声が読み進めてくれる。

 本芝居も通し狂言用の脚本で、嬉しい思い。

『名作歌舞伎全集 第二巻』「菅原伝授手習鑑」を読み、あまりの楽しさに全巻に手を広げ、積んどく。

 面白い遊びを見つけることができ、

        わたくしはすこぶるゆかいじゃ話いの
 
 あれもこれも それもどれも 気になる演目じゃわいのぉ~

 ゆっくるゆっくり この末ながくよろしく ひとつわたくしの楽しみごとがふえましたと、喜んでおります。

 


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45: 『名作歌舞伎全集 第十九巻』から「どんつく」「京人形」「解説」 東京創元社

2012-03-09 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
             
   

    45: 『名作歌舞伎全集 第十九巻』から「どんつく」「京人形」「解説」

 



『名作歌舞伎全集 第十九巻』から

      「解説」   263-265
      「どんつく」 266-271

      「解説」   245-247
      「京人形」  248-261           

 東京創元社

 昭和45年


 舞踊劇の脚本がどんな物かを見てみたかったので、『名作歌舞伎全集 第十九巻』から「どんつく」「京人形」を読む。

 テレビを含めての舞台を観るのもおもしろいし、舞台の脚本を読むのも楽しい。

 舞台を思い浮かべながら読むのは、ゆかい☆

 

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44: 『名作歌舞伎全集 第二巻』から「菅原伝授手習鑑」「解説」 東京創元社

2012-03-08 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



   
    44: 『名作歌舞伎全集 第二巻』から「菅原伝授手習鑑」「解説」

 



『名作歌舞伎全集 第二巻』から

      「解説」      140-148
      「菅原伝授手習鑑」 149-233
                

 東京創元社

 昭和43年



 今週はじめから衛星放送では「菅原伝授手習鑑」を通しで放映。

 今日木曜最終日で、「寺子屋」


 火曜日より『名作歌舞伎全集 第二巻』から「菅原伝授手習鑑」「解説」を読み始め、水曜日読了。

 歌舞伎ではほとんど演じられないであろう「大序」や「大内の場」

「菅原伝授手習鑑」の各段はそれぞれに人気のあるものが多く、わたしとしても好きな演目が多い。

 
 今回 テレビの「菅原伝授手習鑑」通し狂言を見、『名作歌舞伎全集』の歌舞伎では演じられることがほとんどない「菅原伝授手習鑑 大序・大内の場」などを読むことによって、流れを飲み込むことができた。


 面白いのは「賀の祝」

 本書を読むことにより、間違った解釈を正すことができた。

 好きな演目という意識が高かったので、これはありがたいと素直に喜ぶ。


 時々『名作歌舞伎全集』を開け、役者さんの言い回しを乗せてテレビを見てみた。

 それで気がついたことがいくつかあるが、此所では省略。

 たいへん楽しい。


 同じ演目でも文楽と歌舞伎とでは脚本が違うだろう。

 わたしは文楽はほとんど知らないが、違いを見つけるのも楽しいかもしれない。


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99;『江戸歌舞伎集』「御摂勧進帳」(安宅の関の段)超えぬより思いこそすれ陸奥の 名に流れたる白川の関

2011-09-08 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本












     99; 『江戸歌舞伎集』「御摂勧進帳」第一弾目五建目(安宅の関の段)
                      

        


『江戸歌舞伎集』(岩波)から   「御摂勧進帳」(ごひいきかんじんちょう)第一弾目五建目 (安宅の関の段)

   

 古井戸秀夫 校注

 新日本古典文学大系96

 岩波書店

 1997年 

 P.177~206






 先日読んだばかりの『江戸歌舞伎集』(岩波)から「御摂勧進帳」(ごひいきかんじんちょう)第一弾目五建目 (安宅の関の段)だが、今一度楽しむ。

 芝居では、忠実な部分もまた変えた部分もある。

 現在 新歌舞伎座「九月松竹大歌舞伎」昼の部で橋之助丈の「御摂勧進帳」がはられている。

 この演目は十代の頃から印象深く好きだった。

 今回わたくしの好きな橋之助丈の「御摂勧進帳」が関西で演じられるとあって、嬉しくて仕方が無い。

 テレビ録画で橋之助丈の「御摂勧進帳」を二回見、本でも読む。



   超えぬより 思いこそすれ陸奥の 名に流れたる 白川の関    

   きりきりここを通り召されい。(『江戸歌舞伎集』(岩波)團 台詞)

             元   思いこそやれ

 

 わたくし、遊んでばかリはいられない。

 今日もこれから主婦として、
「おそうじおそうじ、おそうじだぁ~♬」
なのである。








 

 

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92;『江戸歌舞伎集』「御摂勧進帳」第一弾目五建目(安宅の関の段) = 「九月松竹大歌舞伎」昼の部

2011-08-24 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本

 (上の写真は、『江戸歌舞伎集』(岩波)「御摂勧進帳」第一弾目五建目 
 (ごひいきかんじんちょう1-5 = いもあらい勧進帳) 新日本古典文学大系96より)



        

     92; 『江戸歌舞伎集』「御摂勧進帳」第一弾目五建目(安宅の関の段)
                      =新歌舞伎座「九月松竹大歌舞伎」昼の部

        


『江戸歌舞伎集』(岩波)から   「御摂勧進帳」(ごひいきかんじんちょう)第一弾目五建目 (安宅の関の段)

   

 古井戸秀夫 校注

 新日本古典文学大系96

 岩波書店

 1997年 

 P.177~206









 9月、大阪の新歌舞伎座「九月松竹大歌舞伎」昼の部の初めの芝居は『御摂勧進帳』

 弁慶は橋之助丈♡

 見得が楽しみだ。

  

 ところで『御摂勧進帳』は『芋洗勧進帳』のこと。

 随分大昔に南座で観たことがある。

 大桶の前で『暫』の刀一振りで頭がバサバサと切られていく。

 頭には赤い布をかぶり、首が切られたことに…。

 まわりには首が転がっていく。

 いわゆる『暫』のパロディである。


 ほうきを持って、漫画『天才バカボン』のレレレのおじさんのように、
「おそうじ、おそうじ~、おそうじ、おそうじ~。」
と転がった首を 下手から上手にはいていくようすは、当時まだ若かったわたしには印象が強すぎた。

『芋洗勧進帳』というと、その場面を思い浮かべる。

  

 この『芋洗勧進帳』という芝居はつい二年ばかり前、新年のテレビ番組で放映されたことがある。

 その折、家族全員で観た。
 なので、長年の私の楽しい「お掃除、お掃除~」口調は皆に理解され、一件落着。

  

 今回、大阪の新歌舞伎座「九月松竹大歌舞伎」を観るにあたり、新日本古典文学大系を手にとる。

 挿入画に、本文に胸を躍らせる。

「御摂勧進帳」第一弾目五建目  (安宅の関の段)を橋之助丈や成田屋さんの口調で想像しながら読む。

 にらみや見得もご両人で想像し、心が弾む。

 私は橋之助丈のにらみや見得は、幸四郎丈や仁左衛門丈のように好きかもしれない。

  

 ところで、本書の『芋洗勧進帳』場面では、『暫』のパロディ部分である一回転して首をばっさりの場はあったが、「おそうじ、おそうじ~、おそうじ、おそうじ~。」の台詞は無かった。

 






   大阪の新歌舞伎座「九月松竹大歌舞伎」昼の部


『御摂勧進帳』

兄の源頼朝(みなもとのよりとも)と不和になった源義経(みなもとのよしつね)は、武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)を始めとする家臣たちと共に、強力(ごうりき)や山伏に姿を変えて奥州(おうしゅう)に向かいます。しかし、安宅(あたか)の関(せき)を守る富樫左衛門家直(とがしさえもんいえなお)と斎藤次祐家(さいとうじすけいえ)は、一行の通行を許しません。そこで弁慶は一行が山伏である証拠として勧進帳を読み上げるなどするので通行が許されますが、弁慶のみ捕えられてしまいます。やがて頃合いを見て弁慶は縄を解くと、これまでの憂さを晴らすように大暴れしてみせるのでした。
荒事(あらごと)ならではの豪壮な演技がその見どころで、のちに作られた歌舞伎十八番(かぶきじゅうはちばん)の『勧進帳』と異なり、古風で大らかな味わいがその魅力となっている作品です。

『男女道成寺』

桜が満開の道成寺に桜子(さくらこ)、花子(はなご)と名乗る白拍子(しらびょうし)がやって来て、舞を奉納するために舞い始めますが、烏帽子(えぼし)が落ちた拍子に桜子が狂言師左近(きょうげんしさこん)であることが顕(あらわ)れてしまいます。仕方なく左近は狂言師の姿に身なりを改めると軽妙な踊りを踊り始め、花子は艶やかな踊りをみせていきます。
歌舞伎舞踊の名作『京鹿子娘道成寺』(きょうかのこむすめどうじょうじ)を男女で踊り分けるのが眼目の華やかな舞踊の一幕です。

『人情噺文七元結』

左官(さかん)の長兵衛(ちょうべえ)は、達者な腕の持ち主ながら博打(ばくち)にはまり、今日も負けて帰ってきます。すると女房のお兼(かね)は娘のお久(ひさ)が帰って来ないことを告げるので、長兵衛も慌ててその行方を探そうとします。そこへお久が吉原(よしわら)の角海老(かどえび)にいることを知らせに、角海老の使いがやって来ます。実はお久は両親の窮状(きゅうじょう)を見かね、自ら進んで吉原へ身を売ろうとしたのでした。角海老の女将お駒(こま)は、お久の孝心を褒め、長兵衛に心を入れ替えるように言って、五十両の金を貸し与えます。しかし長兵衛は、お店の金を紛失した為に身投げをしようとした和泉屋の手代文七(ぶんしち)にこの金を譲ってしまいます。翌日、お久の身の代を巡って長兵衛とお兼が夫婦喧嘩をするところへ、和泉屋清兵衛(いずみやせいべえ)が文七や鳶頭伊兵衛(とびがしらいへえ)と共に現れて……。
三遊亭円朝(さんゆうていえんちょう)の人情噺を劇化した涙あり笑いありの世話物の名作をお楽しみ下さい。






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