NHK大阪ホール
新かぶき十八番の内 かがみじし
小姓弥生 後に獅子の精 中村壱たろう
先日NHK大阪ホールで 『かがみじし』(壱たろうさん)と『くるわぶんしょう』(とうじゅうろうさん)を観た。
壱たろうさんはとうじゅうろうさんの孫、かんじゃくさんのご長男。
壱たろうさんは現在16歳で『かがみじし』は初めて。『かがみじし』はとうじゅうろうさんの記録を伸ばし、最年少とのこと。
壱たろうさんの『かがみじし』は素直で一生懸命なのが伝わる舞台だった。
お顔はかんじゃくさんの面影もあり、美しいお顔立ち。素直な『かがみじし』だった。
子役のお二人が可愛らしいこと、可愛らしいこと・・・
まわりから「かわいい・・・」といった声が漏れていた。
扇舞の部分で壱たろうさんが扇舞を放り投げられた時、黒衣さんが扇を落とされてしまった。
失敗は良いのだが、黒衣さんが野球の滑り込みアウトのような動きをなさったものだから、会場は大きく沸いてしまった。
黒衣さんはなんでもなかったような表情を演じられていたが、瞼は少し動いていたのが気の毒だった・・・
黒衣さんが怒られておられないかが、とても気にかかる・・・
『かがみじし』の筋は省かせていただきますが、この舞は新かぶき十八番の内。本来は団十郎家の十八番。
この舞はかんざぶろうさんが得意。先代の舞(特に男舞)も好きだったが、現在のかんざぶろうさんの舞も好きだ・・・
そして今回の最年少で舞われた壱たろうさんの『かがみじし』も、かぶき界の将来を考えると、楽しみがまた一つ増えたといった親心で観ている私だった・・・
(かぶき関係の言葉の一部を仮名などで表記させていただいております。)