乱鳥の書きなぐり

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『日本の美と出会う』 --琳派・若冲・数奇の心--  大阪/高島屋にて

2009-03-10 | 美術・文様・展示物

              

 

『四大浮世絵師』↓

http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/85eb0cd2e1b856229dc6c6ee9f247d9f

『Kyosai展』↓

http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/a1ee27cf4e81a722b244a730104f1536

 

 

 2月27日。

 息子と 『日本の美と出会う』--琳派・若冲・数奇の心--を見た。

 会場が大阪の高島屋で開催されているとあってか、人はいっぱい。

 招待券や朝日友の会のカードを横目に、前売りを手に意気込むわたし。

 この展覧会はいろいろな意味で 見たかったのだ。

 

 まず、こういった絵が好きなジャンルの一つである。

 加えて、以前京都の博物館で開催された『若冲展』を見逃してしまったなどの、いつもながらの単純な理由。

 

 『日本の美と出会う』--琳派・若冲・数奇の心--は 細見美術館開館10周年記念展。

 細見美術館は昭和の実業家 細見良(初代古香庵)~細見家三代が日本美術の名品を蒐集し展示とのこと。

 その一部が、今回展示されている。

 

『若冲と江戸絵画の代表作、そして遊び心と美意識が感じられる、細見古香庵好みの数寄スタイル約60点を精選しての紹介』が、今回のうたい文句。

 

 今回のわたしの目的は若冲と北斎。  

 若冲ではなんといっても鶏の絵を思い浮かべてしまう。

 若冲この方、相国寺の禅僧・大典顕常から与えられた居士号とのこと。

 うんうん、良い名だな。

 

 狩野派画法を捨て、宋元画(濃彩の花鳥画)に撮すところなど考えると、東寺としては勇気ある人物像を想像する。

 だが宋元画も捨て、実物写生に移行。

 よって作品群は、濃彩の花鳥画(鶏の絵など)が多い。

 わたしは 鮮やかでド派な色彩と綿密な描写が若冲画の特徴と考える。

 

 鶏の絵はことのほか面白い。

 人間の目線でとらえたと言うよりも、逆擬人化。

 各鶏は諸々の人物の性格を的確に捉え、表現。

 

 中でも目をひいたのは二枚の屏風。

 題は 『花鳥図押絵貼屏風』だったように記録している。

 四枚の絵から成り立つ屏風は、左から 

     鳥→鳥→岩→川(自然)

となる屏風二枚組。

     鳥→鳥→岩→川(自然)

は、

    一つ目屏風

     鳥→烏→男→女

    二つ目屏風

     雀(釣りをする翁の隠し絵)→梅に雀(媼・おうな)→男→女

とあり、詳しく見ると 

     不老長寿(翁と媼)

     五穀豊穣(釣り・梅)

     子孫繁栄(男=岩、女=自然)

が織り込まれたありがたい屏風。

 だが、説明にはないので、よく見ないとわからない。

 この時代の絵には屏風や掛け軸に 岩と川を対(つい)にして 男女を示した吉祥の絵が多い。

 先日楽しんだ『四大浮世絵師』の中にもあったことを付け加えておく。

 

 他にも面白い絵、好きな絵も多く展示されていた。

 楽しいひとときを過ごした後、息子とともに イタリアンと上手い生ハムとワインを楽しんだ。

 もちろん、(後ろめたさも手伝って)留守番の夫にはお土産あり。

 今回は美濃吉のお料理三種類と アメリカンチーズケーキ。

 お仕事、お疲れ様^^


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