「介護録」とユルユル日記

介護終了、ブログタイトルかえました。

認知症はインプットよりアウトプットが不得意なのかな?

2016-01-09 | ●介護回想(2015~)
以前ここに書いたことがあるけれど

母の日本語が宇宙語になってしまったころ
私はふざけて
意味不明な母の言葉を真似するように
「ハラホレヒレハレ~」とかなんとかメチャクチャな言葉?を言ってみたことがある。
どうせわからないだろ……と思っていた

母のその時の表情は「?」MAX。

少し前なら
私が生半可な返事をすると「聞いてるの?!」と怒ったけど
その時は
怪訝そうな顔をするだけ
「何言ってるの?!」と文句言うことは出来なかったらしい。

でも、あの表情から考えれば
意味不明の妙な言葉(音か?)がインプットされた……という認識はあったのかもしれない。

介護中は
聞いているのか、わかっているのか、通じているのか?
と思うことだらけだったけど
「インプット」はされていたのかもしれない……と今更ながら思う。

だけど多分、アウトプットはうまく出来ないんだろう。

思いはあるのか?
あるけど、出てこないのか? 出しかたがわからないのか?
そもそも、出す気がないのか?
感情は動いても言葉がついてこないのか?
あるいは感情さえも奥の奥のずっと奥にわだかまり、なかなか表に現れないのか?


母の言葉がおかしくなった最初のころ

母のトイレがながかったので、大きいほうだろうと
トイレから出てきた母に
「たくさん出た?」と聞いたら
「アンコ、たくさん出た」と答えた。

レンジでチンしたタオルを渡したら、顔を拭いた母が
「おいしい~」と言った。
そこはおいしい~じゃなくて気持ちい~だろと突っ込んだけど、あとでこのblogコメントで
レンジでチンしたから何か美味しそうなにおいがしたのでは?と言われ、なるほど~と納得したのを覚えている。

例えば
急な反応で「痛い!」とか「熱い!」
冬の朝のお迎えで、私がスタッフと話していると「寒い」と訴えたり
私が何かを落とした時に、「危ない!」と思わず口にしたり
そういうことは会話が成立しなくなっても出ていた。

最後も
「苦しい?」の問いかけに
思いがけず「うん」と頷いたから
ずっと、こちらの声かけは届いていたのかもしれない。

だけど、なかなか反応してくれないから

聞こえているのか?
わかっているのか?
通じているのか?
全く手応えがなくて……辛い

ずっと「?」を抱えたまま、終わってしまった
認知症の介護





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