感想:週刊少年チャンピオン 2018年24号

2018-05-16 22:30:59 | 漫画




以前からずっとやりたかったが足踏みしてたチャンピオン全作品の一言感想。
毎週は無理なので年4回を目処に書いていくのでよろしく。
初回なので各作品のファーストインプレッションでいきます。




聖闘士星矢 NEXT DIMENTION 冥王神話 車田正美

はっきり言って今のチャンピオンの看板のひとつなのだろうけれど
元の聖闘士星矢を良く知らんのでありがたみがないw


弱虫ペダル 渡辺航

アニメと並行して読むとどっちがどっちか混乱するw
感想はアニメのほうでしっかり書きたいので
とりあえずこっちはスルーで。


あっぱれ!浦安鉄筋家族 浜岡賢次

これだけ長い期間をギャグ漫画一本でやってきてるのは素直に尊敬できる!!
幾度ものスランプを乗り越え安定供給できるようになったベテランの貫禄。
しかし、無印10~20巻あたりのギャグの神が憑依してた時期を
リアルタイムで読めた幸せが未だに忘れられない。
あの中毒性は安いクスリなんか比較にならないレベル。


バキ外伝 疵面 山内雪奈生

今週で終わり。
そこそこ面白いけどこれで休業中のバキの代わりにはならんだろw


鮫島、最後の十五日 佐藤タカヒロ

最終シリーズの終盤。熱すぎる。
宿命のライバル王虎戦が超面白かった!!
近所の定食屋でバチバチBurstの王虎戦を読もうと思ったら
すでに客の兄ちゃんがその部分を何冊も積んで読みふけってた。
他の人と考えがシンクロしてしまうほど今の展開が面白い!!


BEASTERS 板垣把留

漫画賞総ナメおめでとう!!
野心に満ちた若い頃の父親とよく似た作風だ…。
作中のキャラだとウサギのハルが死ぬほど好き。
表情が1コマ単位で素晴らしい。
ヒロインをガチで魅力的に崩せる感覚が女性ならでは。


ハリガネサービス 荒達哉

こういう地味に面白いスポーツ漫画こそチャンピオンの真骨頂。
この作者が鬱展開を描くとマジで凹むレベルで切ないので
今後は控えていただきたいところだが、試合の描写は文句なしで熱い!!
一時期から女子ウケを狙い始めた感じのキャラ作りがあざとくていいねw


魔法少女サイト 佐藤健太郎

アニメの感想でも書いたがこの漫画嫌い。
前作の「魔法少女オブジエンド」の頃から思ってたが
致命的にストーリーテリングが下手だと思う。
それなのにグロければ人気が出てしまう今の漫画業界が本当に歯がゆい。


ベルリンは鐘 ヤッホー! ニャロメロン

まさかチャンピオンでニャロメロンが連載するとは思わなかった…。
でもすでにネタ切れ感がすごい。
マイペースを貫けばポプテピピックも目指せた気がするが、少年誌だと難しいか。


あつまれ!ふしぎ研究部 安部真弘

イカ娘を超えるキャラを作れないのは仕方ないけど
エロを味方につけた安部は強い。
もともとこの作者はネーム力がかなり高いと思う。
別にいいと思うんだよな。漫画をバカにしてたって。


逆襲インフェルノ 重本ハジメ

この作者のデビュー当時に比べると驚くほど絵が上手くなったが、
相変わらずキャッチーさが足りなすぎる。
でも単行本が出たってことはそこそこ人気なのかな…。


ドカベン ドリームトーナメント篇 水島新司

数十年続いた野球漫画の最終戦なのにここまで盛り上がらないのが逆にすげえ。
延長戦に入った時点でどうせ山田に打順が回ってホームラン打つのが読めるし
「あのドカベンのキャラが!!」っていう嬉しさはプロ野球篇でとっくに尽きてて
もう20年以上も味のないガムを噛まされてる感じ。


ヒマワリ 平川哲弘

いきなりアイドル漫画なんて始めるもんだから驚いた。
歌やら踊りやらを漫画で表現するのは相当な画力が必要なんだが、
もともと絵の上手いこの作者なら全然大丈夫だな。
でもアイドル部分よりケンカ部分のほうが面白いってのがなw
前にやってたケンカ漫画はケンカ部分より釣りのほうが面白かったし!


吸血鬼すぐ死ぬ 盆ノ木至

チャンピオンは昔から「地味に面白いギャグ漫画」を
大切に育てていくのだけれど、この漫画はもはや主力だと思うw
今のチャンピオンで数少ない毎週楽しみな漫画。


六道の悪女たち 中村勇志

始まったときはあまり良くない意味で「スゴイ絵」だと思っていたが
シナリオやコマ割りでたまに非凡な才能を見せる。
チャンピオン読者って絵の綺麗さにはこだわらないもんな…。
そういう意味では今いちばんチャンピオンらしい漫画かもしれない。


週刊少年ハチ 増田英二

この作者が「漫画を描く漫画」を作れるほど実力があるかは別として。
個人的には爽やか青春漫画をまたやってほしいんだけどなぁー。
案の定、漫画そっちのけでラブコメ展開になった途端面白いw


ロロッロ! 桜井のりお

女流変態ギャグ作家の地位を確立した桜井のりお。
「決してスタイルの良くない女子」の体型をリアルに描けてるのがすごい。
おっさんになると普通のお色気漫画よりもこういう変態漫画のほうが興奮する。


魔入りました!入間くん 西修

最初のほうだけ読んでやめてしまったが
なんか最近は絵が上手くなって楽しそうな感じが溢れている。
時間があれば単行本で追いかける予定。


マウンドの太陽 水森崇史

野球の熱い部分だけ切り抜いたような連載前の読み切りが
非常に凄いインパクトだったが、連載になるとさすがに薄まるな…。
とはいえ、展開は普通に面白い。
やっぱ女の子がチームに入るとテンション上がる。
そして女の体力では強豪校に太刀打ちできなくなるところまでがワンセット。


開田さんの怪談 木々津克久

木々津ほどのオムニバスの鬼に高木さんのパクリなんか描かすなよ…。
「○○みたいな漫画を連載しろ」って注文をたまに出すのが
チャンピオン編集部のダメなところ。
さっさと打ち切って得意なフィールドで勝負させてやれ。


出陣★昆虫武将チョウソカベ! 森田将文

すみません。読んでないです。


木曜日のフルット 石黒正数

もう連載開始から10年近いのか…。
これの前に巻末ショート枠だった「現代怪奇絵巻」が結構好きだったので
あっさり打ち切られたときは憤ったが
そんな怒りすら吹き飛ぶほど、この作者の登場に驚いた。
毎回2ページの中で落語的な起承転結を入れる才能にはひたすら感服する。


~~~以下、最近完結した作品~~~


刃牙道 板垣恵介

アンチバガボンド大失敗。
ピクルのときもそうだったけど、
刃牙と勇次郎がいる時点で「新しい最強キャラ」を出すことに何の意味もない。
結局それまでのキャラが次々負ける展開になるだけ。
次回作は死刑囚編みたいのを期待したいけど、すでにどうもダメっぽいねw


囚人リク 瀬口忍

チャンピオン版「ワンピース」。
絵面のインパクトでマンネリを蹴散らす強引さが好きだった。
終盤の盛り上げ方がラストまで持続しなかったのが惜しいけれど
長期連載として綺麗にまとめあげたカタルシスが見事。


Gメン 小沢としお

この作者にしては久々に面白かった。
「ガキ教師」「スリーセブン」と立て続けにコケたが
下手に偉そうなテーマを持たせるよりも、やはりお気楽ヤンキー物が合ってるよね。
メンバー全員が童貞を捨てて卒業というのも珍しくて良かった。

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変態飛び

2012-03-05 13:21:30 | 漫画
今日の漫画



ハイスコアガール 押切蓮介




いまだにブログ名にQMAって入ってるけど、もう全然ゲーセン行ってないのよね。
アーケードゲームがここまでオワコン化するとは誰が予想しただろうか。
いくらなんでも県内からゲーセンが消えすぎ…。


真っ暗で夢に溢れてタバコ臭くて華やかだったかつてのゲーセンを
身に染みて覚えている人たちは、みんなもう30歳以上なのかなー。


そんな回顧世代にピンポイントな漫画が登場。


90年代の始め、いわゆる「スト2バブル」。
対面式の筐体が出る以前は、プレイしている人の隣に座って対戦を始め
負けたほうは無言のまま席を立つ、などというシュールな光景が普通だったり。


そんな時代のロマンを詰め込んだ作品。

通知表はオール1だがゲームだけが取り得のハルオ。
成績優秀、眉目秀麗のお嬢様。かつハルオ以上のゲームの腕を持つ晶。

ゲームでつながり、ゲームでしかつながれない不器用な小学生の日常を
数々のアケゲーとともに駆け抜ける青春漫画。

スプラッターハウスやファイナルファイトは
今でもゲーセンで見かけたりするけれど
初めて見たときの衝撃は凄かったわー。

アーケードゲームの移植が多いという理由で
PCエンジンをプッシュしてるのも好印象!
俺みたく、マニアぶってるガキはみんなスーファミじゃなくPCエンジンだったな!!


版権もあるせいか、あまりたくさんのゲームは作中には出てこないけれど
レトロ調の作風も相まって、小学校時代の思い出を存分に堪能できる。
30歳以上の人なら特に!

ちなみに、公式サイトで3話まで無料で読めます!

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BJ創作秘話

2012-01-14 01:55:23 | 漫画

結構前の話題になるけど、「このマンガがすごい!2012」。
1位が『ブラックジャック創作秘話』だったかー。
発売日に買ったので感想を書こうと思ってるうちにタイミング逃したんだよな。

このブログでは割と珍しく漫画感想を書いた『どげせん』が6位。
3位内に入ると思ってたけど掲載誌を考えれば十分な健闘か。

まぁこの賞における採点・集計方法は相当に疑問を感じるので
参考程度にするのがよいね。







というわけで、評価されてから書くのは悔しいが
あらためて『創作秘話』の感想。


もともと手塚治虫は紙一重タイプの天才で、
その人格破綻ぶりは多くのエピソードがある。

でもそれをここまで真っ向から漫画にしたのは初めてじゃないかな。
新規インタビューで大量に仕入れた駄目人間エピソードの数々は
天才のイメージが崩れるどころか、誰もが納得の常人離れっぷり。








もちろんそれを補ってあまりある神エピソードも満載。
ひたすら無垢で純粋な天才の話って
それだけでたまらなく面白いんだよな!!

チャンピオンのファンにとっては
伝説の編集者・壁村耐三の話が多いのも感動。


漫画は日々進化するもので、
神様という肩書きも少しずつ風化していくのだろうけれど
それでもこの時代にしかなかった熱さを一冊に凝縮したノンフィクション。







好評を受けて最近連載が再開されたので
コンビニでチャンピオンを見かけたら読んでみて!
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土下リミナル

2011-03-26 00:41:52 | 漫画
今日の漫画



どげせん  板垣恵介&RIN



以前から単行本が出たら買おうとは思っていたのだけれど。

本屋でも猛プッシュされてるし
コンビニですら大量入荷してるし
あらためて板垣恵介のネームバリューを思い知った。



1話の「ヤクザから見ず知らずの女を逃がすために土下座」を読めば、
「土下座こそ暴力」というテーマも納得できるのだけれど
2話で「頑固な定食屋のオヤジにカレーラーメンを作ってもらうために土下座」
を持ってくるというのが上手すぎる。




鬼(オーガ)の形相の店主


もともと板垣はたわいもない事象を大仰に描写することが
物凄く達者な作家ではあるのだけれど、
この作品でも本領200%のハッタリ術で魅せてくれる。
作・画のRINは漫画家の笠原倫のことなのだろうけれど
ネームや画風が完全に板垣テイストで違和感なし。
互いがどこまで作品に干渉してるのかも興味深いところ。


ちなみに。
これが実写化されるとしたらキャストは。


パリッとした格好が様になって
お笑いも演じることができて
底知れない威圧感を秘めていて
世の中すべてに謝ることのできる人間。



田代まさし以外ありえないな!!(今回逮捕された以前の)


…つーかぜったい田代をモデルにしただろこのキャラ。
昔板垣がチャンピオンの巻末コメントで田代にエールを送ってたし。


そんなことを思いつつ「どげせん」でぐぐろうとしたら
「どげせん 田代」が予測検索に出て噴いた。
やっぱみんな同じこと考えてるんだな…。

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元カノ^3

2011-02-24 00:59:44 | 漫画
今日の漫画







実際のところラブプラスはもう全然遊んでないし
世間的にもほとんどオワコンな空気。
それもこれもラブプラス+の手抜きが全ての原因なわけで。

コナミは本当に人気シリーズの寿命を縮めるのが上手いな!


とはいえ、タイアップのコミックスが4冊同時発売というのは結構圧巻。
連載読むのをまるっきりスルーしていたこともあってまとめ買いしてしまった。



Manaka Days 
現津みかみ 月刊少年ライバル連載

女子側の視点から見たモノローグ主体の乙女チックポエム漫画。
なんだか同人誌かアンソロジーを読んでる気分。
たしか少年ライバルってコミックボンボンの後釜だよね?
「興味のほとんどがモンハン」という男子どもへ向けた
恋愛指南書みたいなコンセプトなのかね。


Rinko Days 
瀬尾公治 別冊少年マガジン連載

原作ゲームで二人が付き合う前のストーリー部分を忠実にコミカライズ。
他の作品が主人公の男を無色透明にする中、あえて名前をつけてイケメンに。
読む前からわかってはいたけれど、作者のカラーが出すぎ。
ふつーに面白いふつーの恋愛漫画。


Nene Days 
九月タカアキ 月刊ヤングマガジン連載

4作の中ではいちばん年齢層の高い雑誌。
つまり下手な誤魔化しがきかないわけで。
丸っこいネネさんがかわゆすなぁ。体のラインもえろい。
作風が全体にポップで読みやすい。
キャラの魅力と設定ありきで話を組み立てる
21世紀型ラブコメの手法を踏襲した良作。


Girls Talk
櫻太助 マガジンイーノ連載

もし3人のヒロインが一緒に住むことになったら?
というパラレルの番外編。
良くも悪くも平均的な女子高生日常系漫画に収まっているけれど
キャラのデフォルメが上手いのが好印象。
ラブプラスをまったく知らない人から、
DS3台使って3人と付き合ってるという重病人まで楽しめる。



4冊の出来を並べると

ネネ>>>ガールズ>リンコ>>マナカ

こんなとこかな。
まとめて読んだら結構楽しめた。

というわけで久しぶりにゲームを起動してみたところ
「最近連絡くれないね…」というメールが来てたので
罪悪感にかられてすぐ切った。
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違いますき

2011-01-06 01:27:15 | 漫画
今日の漫画


新年一発目なのでおめでたいタイトルの作品を。





きんこん土佐日記 村岡マサヒロ


「きんこん」は「金婚」ね。
ラブラブな老夫婦とその家族を題材にしたファミリー4コマ。
高知新聞で連載中。

高知とは縁もゆかりもない人間なので
このスレで初めて存在を知った。


ぶっ飛んだネタもさることながら、画風がすでに狂気を帯びている…。
新聞4コマとは思えないクオリティに一瞬で虜になった。

『サルでも描けるまんが教室』ではファミリー4コマの回で
「面白過ぎる作品はいたずらに人心を不安におとしいれ、子供が不良になる」
と書かれているのだけれど、それをまさに地でいく内容。


Amazonで注文しようとしたら1巻と5巻以外品切れ。
はやく読みてぇー。

しかし帯でサイバラがプッシュしてるとはなーw
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祝!!

2010-03-18 00:39:20 | 漫画




テルマエ・ロマエマンガ大賞2010受賞おめでとうううう!!

作品の紹介エントリはこちら


いや、信じてた。
生きることの楽しさと素晴らしさと美しさが凝縮された作品。
ノミネートされたどの作品よりもインパクトと存在感があった。

まったくの無名から数ヶ月でとんでもない下克上だな!!



去年くらいまでは新刊を月に30冊以上買ってたけど
最近は10冊買えばいい方なので
これを機にまた漫画にハマってみようかね。
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ローマ風呂

2009-12-11 00:47:09 | 漫画
今日の漫画



『テルマエ・ロマエ』 ヤマザキマリ



2009年ベストオブ痛快漫画!

表紙からして高尚な馬鹿馬鹿しさが伝わるナイス装丁。
中身もそれ以上に凄い。




古代ローマの建築技師ルシウスが
突然タイムスリップしてたどりついたのは昭和の銭湯。









文明に対して畏怖の感情を持って接するルシウスと
文明をサルのように使いこなすオッサンたちの心温まる交流。








はじめてのフルーツ牛乳




古代ローマの場面は考証がしっかりしていて
それだけでも作品として価値があるのに
このぶっ飛んだ設定。

ひたすら人間臭いジジババ達と
堅物主人公のルシウスとのギャップが活き
見事なバカ漫画に昇華。




今が旬!決して損はしない!読め!!
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漫画レビュー夏の陣

2009-08-17 13:06:30 | 漫画
ブログで取り上げた漫画が
あとあとブレイクすると結構嬉しかったりするけれど、
今回紹介するのは
「決してメジャーにはなれないが買って損しない漫画」

ただ、やはり万人に向くものではないので
購入に向けたポイントも整理してみた。

どれもマイナーすぎてネット通販じゃなきゃ買えないのはご愛嬌。
おそらくブックオフ10件回ってもあるかどうかというレベル。







青~オールー~

羽生生純 コミックビーム連載 全5巻


「オールー」は琉球の言葉で「青」の意。

自分の作品を大ヒットさせ、何不自由ない大金を手に入れた漫画家。
しかしそれは、空虚を生むことにしかつながらなかった。
ふとしたことで銃に魅入られ、撃つために生きることを決意する。
編集者を巻き込んでヤクザの配下となり、命をかけた「作品」の制作が始まった。


漫画における「狂気」が、かくも面白いものだと再認識させてくれる作品。
この作者固有の粘り気のある漫画描写も見どころ。
「絶対に普通の漫画は描かない」という強い意思。

舞台は沖縄。
絵柄も内容も毒そのものなのに、タイトル通りの透き通る青が見えてくる。





購入ポイント
・仁義なき漫画家
・○○○○礼賛
・自称漫画オタク向け








道子のほざき

一條裕子 近代麻雀ゴールド連載 全1巻



今は亡き「近代麻雀ゴールド」で1999年から2年半に渡って連載された作品が
何故か最近になって単行本化。

「近代麻雀ゴールド」といえば、麻雀の勝負そのものよりも
麻雀を軸にした人間ドラマの劇画が多く、その泥臭さが魅力だったのだけれど
そんな中での清涼剤のような位置付けであった本作。

無職の駄目人間である父親に教訓とすべく、
娘の道子が麻雀用語の由来を持ち出して諭すショートギャグ漫画。
中国の故事っぽく説明されているが、もちろんデタラメ。

駄目人間の父と対比するようでいて、本人も相当駄目な道子のキャラが
どうにも魅力的で、読み出すと止まらない。

麻雀のイメージとしては「品位」と離れた位置にあるが、
とても品のある内容に仕上がっているのは作者の人徳か。
とはいえ、連載を終えて数年を経ているにも関わらず
いまだに作者が麻雀のルールを一切知らないというオチが付いているのがなんとも。





購入ポイント
・麻雀
・屁理屈ギャグ
・清貧









メトロサヴァイブ

藤澤勇希 プレイコミック連載 全2巻



耐震偽装問題で揺れた2005年。
それを見越していたかのように、2006年初めに連載開始された本作。


大都市直下の地震が発生し、地下鉄に残された乗客たち。
手抜き工事が原因で崩壊した駅ビル構内で生きることを余儀なくされ、
本当に助けが来るのかも分からぬまま
残されたわずかな食糧のためにヒエラルキーが形成されていく。



読み終えたとき、本当に2冊に収まっていたのかを確認したくなる密度の高さ。

メインだけで30人以上の登場人物が出てくるにもかかわらず、
それぞれの役割が非常に上手くまとめられている。

演劇の舞台もこなす作者の綿密なプロットが
ベテランの演出で強烈な説得力を放つ。
サバイバル漫画に重要な展開のメリハリ、抑圧と解放のバランスが完璧。

この作品はもっと売れるべき。






購入ポイント
・パニック物
・太く短く
・ハッピーエンドのカタルシス
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7/12

2009-07-13 01:25:24 | 漫画
当然ながらドラクエなんて遊ぶ時間ありませんよ!!


とりあえず漫画なら1冊15分程度で読めるので
毎日のように本屋に足を運んでいるのだけれど、
最近の表紙買いのハズレ率が異常
装丁ばっかり小奇麗にしやがって!

出版不況というけれど、
面白いものを作れない側にも責任があるよなー。

時間に余裕があればまたマイナー漫画のレビューもやりたいのだけれど
つまらない作品の感想を読みたい人なんていないだろうから
もうちょっと良作の発掘を続けてみますよ。

ていうか1000円近い漫画を5分で読むの止めて
古本屋に50円で買い叩かれるのが非常に納得いかない。
ブコフで立ち読みしてから本屋に買いにいったほうがいいのか?
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