感想:id Rebirth Session その1

2019-12-15 08:13:48 | ゲーム(VITA)


公式サイト




【あらすじ】
その日暮らしの探偵が旧友の妹からの依頼で
自殺志願者が集まるBAR "Sea Side"へ向かう。
本来の予定である12人の男女とは異なる招かれざる客として
無人島での集会に潜入するが、そこで奇妙な殺人事件が発生する。





主人公がハードボイルドな探偵で、たまに不自然なおちゃらけが入るという
大昔のエロゲ主人公みたいなノリ。好き。





ときおり見る・調べる系のコマンド選択式ADVが挿入される。
別に難しいわけじゃないしすぐ終わる要素なんだが
周回でスキップしてる最中に止められるのはさすがにかったるいな…。





死者が出ると広間の人形がひとつずつ減っていくという
世界一有名な推理小説のオマージュ。

次々起こるトラブルの中で互いに疑心暗鬼が深まっていくという
クローズドサークルとしては非常に基本を押さえた展開。

選択をミスるとあっさりヒロインがレイプされるあたり
結構攻めてるなぁーと思う。のだが。

エロゲからの移植である以上、例によってエロシーン丸飛ばしで
そうすると文章の意味が通じなくなる場面もあるのが致命的。

ノルマ的に挿入される唐突なエロシーンが鬱陶しいのが
自分がエロゲをあまり遊ばない理由なんだが
ストーリー上で必要なものまでカットするなら
移植する意味すらなくなるだろ…。





そしてミステリとしてのいい加減さもひどい。
犯人・トリック・動機のすべてでガッカリさせられた。

そもそもルートごとに展開が違うのに
ルート内での出来事が完結しないのはおかしくねえ?
多角的に情報を見せて事件の真相を収束させるのが
ゲームシナリオのあるべき形だろうになぁ…。


真ENDもなんともとってつけたようなシナリオで
プレイ後の感触がなんともモヤモヤしたんだが
どうやらVitaへの移植の際の追加シナリオの模様。
本当にとってつけたのかよ。

そりゃあシナリオ自体は本編と同じ人だろうし
未消化の伏線がいくつもあったとはいえ
綺麗にまとめた話をほじくり返す愚行。





ミステリとしては3流。ノベルゲーとしても3流。
場面ごとに登場人物それぞれの視点に切り替わったりするので
バックボーンの説明がしっかりできて
キャラクターがみんな魅力的なのはいいところなんだが
これといったトリックがあるわけでもなく
濃密な人間関係があるわけでもなく
目指した先がブレまくってしまったミステリもどき。



題材は非常に良かっただけに盛大な期待はずれ。

なぜこれを移植しようと思ったのか。
このエンターグラムとかいう版権ゴロの糞メーカーは
原作メーカーに土下座してまわるべき。


■■■現在の進行状況■■■

最終シナリオクリア


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする