阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

カンボジアの未来について三上大使と、旧友と熱く語る

2022年08月27日 13時28分39秒 | 政治
三上正裕大使を訪問。大使公邸で『中田厚仁学校』訪問の報告をするとともに、来年のカンボジア総選挙も視野に入れた日本の民主化支援の在り方について意見交換をしました。1992年以降、カンボジアの選挙に関わってきましたが、有権者登録のプロセスに不正が入る余地が大きいことが毎回深刻な問題になっていました。長年カンボジアの民主化に取り組んできた問題意識を踏まえ、国会議員として日本の支援として有権者登録のプロセスを電子化するために奔走し、実現の道筋をつけることができました。一方で、カンボジアの民主主義は、2018年の総選挙の前に『国家転覆を企てた』として野党第一党を解党させる暴挙によって与党人民党が全ての議席を独占する状況であり、民主主義は後退していると言わざるを得ません。カンボジアの平和と安定に貢献したフンセン首相の功績は認めつつ、長男のフン・マネット将軍が後継指名された現実を踏まえ、日本として、民主主義陣営として、未来を見据えてどのような関係を構築していくのか意見交換しました。また、日本として国民IDの電子化に寄与したことを、カンボジアの教育や医療の向上にどのようにつなげていくのか、是非、政府としても具体的に検討して欲しいと提案をしました。国会での質疑を通して具体案を明らかにしていきたいと思います。

今回は、旧友と再会する嬉しいひとときもありました。小市琢磨さんは昨年脳出血で倒れ、まさに九死に一生を得る経験をしましたが、すっかり元気になり、今回の本の出版にも全面的に協力を頂きました。また、30年前にラタナキリ州で通訳として活躍してくれたソバーンは、災害対策のエキスパートとして活躍しています。インターバンドの仲間とともに旧交を温めることができ、いつものようにカンボジアの未来についても熱く語り合うことができ、私にとっての心の糧になりました。











終戦記念日に戦争と和解について改めて考える-破産宣告したスリランカにどう向き合うか

2022年08月15日 17時23分31秒 | 政治
今日は終戦記念日。戦争と和解について改めて考えてみたいと思います。

私は戦争と和解をテーマに列国議員同盟(IPU)の一員として演説をしたことがあります。(2012年10月。カナダ・ケベック)この時は、故江田五月参議院議員や中林美恵子衆議院議員などとともに参加していました。

私は紛争国の民主的な選挙支援や、除隊した兵士の自立支援などに長く従事していました。スピーチでは、戦争中に行われた様々な行為について真実を明らかにすること、そして正当な裁きを行うこと、つまりキリスト教的な考えに基づく『正義の回復』が非常に重要であることは当然であるとともに、対象の国や文化によっては、新たな局面を生み出すためにはアジア的な『赦し』の思想を組み入れることにも検討価値があるのではないかとの問題提起です。これはもちろん、加害者の側の責任をあいまいにすることではありません。

スリランカ(当時はセイロン)のジャヤワルダネ元大統領(当時は大蔵大臣)は、1951年のサンフランシスコ講和会議において、「憎悪は憎悪によって消え去るものではなく、ただ慈愛によって消え去るものである(hatred ceases not by hatred, but by love)」という仏陀の言葉を引用し、対日賠償請求権を放棄しました。

「戦争は戦争として、終わった。もう過去のことである。我々は仏教徒である。やられたらやり返す、憎しみを憎しみで返すだけでは、いつまでたっても戦争は終わらない。憎しみで返せば、憎しみが日本側に生まれ、新たな憎しみの戦いになって戦争が起きる」

「戦争に対して憎しみとして返すのではなく、優しさ、慈愛で返せば平和になり、戦争が止んで、元の平和になる。戦争は過去の歴史である。もう憎しみは忘れて、慈愛で返していこう。」

 対日賠償請求権の放棄を明らかにするとともに、わが国を国際社会の一員として受け入れるよう訴える演説を行いました。

「日本に今、この段階で平和を与えるべきではない」「日本は南北に分割して統治すべき」など、さまざまな対日強硬論が中心であった中、この演説は多くのリーダーの心を動かしました。ドイツが東西に分割されたことなどを考えるとジャヤワルダナ大統領は私たち日本人にとっての恩人と言えるでしょう。

こんな歴史的事実も踏まえて紛争と和解についてスピーチをしたところ、スリランカからの議員団は立ち上がって大きな拍手をしてくれました。残念ながら多くの日本人が知らないこの事実を、私は教育の場でも教えるべきだと思っています。

2013年、スリランカ仏教において大きな役割を果たしたダルマパーラ師の生誕150周年記念式典に招かれ、アントニオ猪木参議院議員とともに参加しました。スリランカ最大のテレビ局(マハラジャ・グループ)の会長にスタジオに招いて頂いたので、このことをお話しし、スリランカの方々に日本人として改めてお礼を申し上げたいとお願いしたところ、会長の鶴の一声で私のメッセージが放送されることになりました。その日はちょうど中国の周近平主席がスリランカを訪問し首脳会談をした当日。現地のニュースはその話題でいっぱいでしたが、ゴールデンタイムのニュースの中で放送して頂き、冒頭のジャヤワルダナ大統領の言葉を引用して、アジア的価値観、仏教的価値観に基づいた紛争解決の新しい手法について提案することができました。

『赦し』を受け入れたからこそ、不断に真実の解明を行う責任、赦しによってさらに重くなる責任をどのように果たしていくか、そこに国家としての責任や誇りも問われると思います。一方、日本の侵略戦争によって被害を受けた国の国民がこの演説から何を感じたのか、どのように受け入れたのか、さらに研究したいと思います。決して綺麗ごとでは済まないと思うからです。

さて、このスリランカは対外債務が膨らみ、この7月5日に破産宣言をする事態になっています。大きな要因はラジャパクサ大統領一族による独裁政治です。大統領の出身地であるハンバントタ港の、インフラ整備に中国企業から借りた借金の返済が行き詰まり、担保にしていた南アジア最大の港であるハンバントタ港の運営権を中国企業に99年間引き渡さざるを得なくなるなど、中国の『債務の罠』の犠牲になったとの見方もあります。また、新型コロナウイルスにより観光業が打撃を受けたこと、外貨不足によりエネルギーや食糧の輸入が困難になり物価が高騰。また、停電が相次ぎ、物流の停滞が滞っていることも要因とされています。

こんな時こそ、ジャヤワルダナ大統領に受けた恩を返す時かもしれません。民主的な選挙の支援や、産業の育成とセットに借金返済の支援を行うなど日本にできることは何か、具体的な検討に入るよう、政府に要望したいと考えています。

*昨年8月15日の投稿にスリランカの現状への問題意識を加筆したものです。




日米地位協定をめぐる問題点から見る、より進化した協力関係の在り方について

2022年08月07日 18時38分34秒 | 政治
先日、日米地位協定の問題点と、日米のより進化した協力関係の在り方について講演をした時の映像です。4月にアメリカ空軍の方々に対してオンライン講演をしたものをベースにお話ししています。

日本有事の際の指揮権の密約や、裁判権放棄密約など、日本が主権を放棄した状況が続いていることが、米国の公文書によって明らかになっています。このような状況が在日米軍と日本の官僚によってのみ決められ、国会に報告義務がなく、日米国民にも知らされていない状況では、真に平和に貢献する日米関係にはなり得ません。では、どうすべきなのか。より良い日米関係の構築の在り方についてお話ししています。

日米関係は非常に重要な二国間関係ですが、政府が国民に事実を隠し続けてきた状況で防衛費を増やしても、真の日米関係の強化にはつながりません。ドイツやイタリア、韓国は交渉によって国内法の適用などの権利を勝ち取っていることを例に、本当の戦後レジームの転換に向けた政治の責任の果たし方について私の決意をお話ししました。


より良い未来をつくる日米関係の在り方について①-日米地位協定をめぐる状況


より良い未来をつくる日米関係の在り方について②-質疑応答1 民主党政権の取り組み


より良い未来をつくる日米関係の在り方について③-質疑応答2 日本の平和貢献の在り方について





安倍晋三元総理と旧統一教会の関係から浮き彫りになること-『保守』の方々は今どう思うのか?

2022年07月31日 17時53分46秒 | 政治
旧統一教会と安倍晋三元首相の関係について、TBSの報道1930や北海道テレビなどが詳細を報道しています。これらの関係をなぜ、安倍氏の生前に報道できなかったのか、その理由についても今後は報道してもらいたい。これまでも情報を持っていたに違いないと思うからです。

旧統一教会の日本観は反日であり、植民地支配の怨念を晴らすことと証言や映像で立証されてきています。文鮮明氏の発言録には「日本は全ての物資を収拾して韓国に捧げなければならない」とさえ書かれています。また、悪質な霊感商法などで多くの人々を苦しめる団体であることも明らかになる中、『日本を守り抜く』保守の政治家だったはずの安倍晋三氏がこのような団体と深い関係を持ち、賛美するメッセージを送り、自民党の青山繁晴議員や伊達忠一前参議院議長によれば、『派閥の長』として選挙の際の教団の票の振り分けまで行っていたとのこと。こうなると、保守であるはずの安倍晋三氏という政治家の本質が何だったのか、多くの方は頭が混乱してしまうのではないでしょうか。同時に、予算委員会などで安倍総理に直接向き合った時に感じた本物感の希薄さ、つまり、安倍総理の政策の原点にはどのような人生の原体験があるのか、保守的でタカ派と言われる政治の方向性を形成した根底の経験や哲学は何なのか、そもそもそんなものを持っているのか?という当時から抱いていた疑問の答えが見えてきた気もします。

国葬となると、忖度のない外国メディアによる容赦のない追及により、安倍政権の欺瞞性がさらに広く世界に知れ渡ることになるのでしょうね。



杉尾秀哉候補の勝利と、街頭で私が訴えたこと

2022年07月12日 17時33分57秒 | 政治
参議院選挙の長野選挙区は杉尾秀哉候補が当選しました。立憲民主党は全体として厳しい結果でしたが、長野県の人々は、権力を厳しく監視する政治家の必要性を理解してくれたことに感銘を受けました。

激闘が続く選挙においては、必死の訴えを続ける本人以外の人がどれほど本気になれるかで選挙の結果は決まります。私ができることは小さなことと思いましたが、何が効果的かを考えながら自分の仕事を作っていきました。私自身は厳しい選挙区、そして戦局の中、目の前の1票を積み重ねて何とか粘り抜きたいとの思いでいつも駆け回っていました。リベラルの牙城・長野県はこれまで参議院選挙は3連勝。横一線と言われても最後には勝てるだろう…とゆったり構えているように見えました。ここは私なりのやりかたで闘魂注入するのが自分の役割!と思い定めて活動しました。

長野4区事務局の事務作業、杉尾候補の演説会の盛り上げ役についてはこれまで報告しましたが、後半はプラカードを持ってのスタンディングや、マイクを持っての活動を行いました。

プラカードは少しでも時間がある時のツールとして、私から提案、お願いをして作ってもらいました。昨年の私の選挙のプラカードに比べると大きいのですが、間違いなく効果はあります。また、仲間にも呼び掛けて一緒にスタンディングをしました。

マイクを持っての私の役割は、車の中から政策を訴えながら、あわよくば杉尾ひでや候補本人が来てくれたと思ってもらえるように本人のオーラをマイクを通して伝えること!そんな使命を自分に課して、最後の3日間はできる限りマイクを持ち続けました。ものすごい反応があり、あちこちから沢山の声援、応援をもらいました。大激戦の参議院選挙、信州、長野県の代表として国会に送るに相応しいのは誰なのか、政策、人格、経験をトータルでしっかり判断して頂いて、杉尾ひでや候補に未来を託して欲しいと時には街頭でもマイクを握り全力で訴えました。杉尾ひでや候補がジャーナリスト時代から社会正義の追求に本気の取り組みを続け、不条理に苦しむ人々の側に立ち、権力の誤りを正すべく立ち向かって来た政治家であることを話しました。

結果は5万票差あまりをつけての堂々たる勝利。私の活動は結果を左右するものにはならなかったのですが、心地良い満足感で活動を終えることができました。お世話になった長野県の皆さん、本当にありがとうございました。








断じて許してはならない山際経済再生大臣の醜い発言ー自民党に予算を私物化する権利はない

2022年07月05日 00時28分29秒 | 政治
今日は立憲民主党の車に乗って各務原、関、山県市内各地で街頭演説。立憲民主党の物価高対策や安全保障政策、政府が放置しているワクチンの後遺症についてお話しをしました。多くの方が立ち止まって話を聞いてくださったこと、嬉しく思います。

さて、今日私がもっとも力を入れて話したのは昨日の山際大志郎経済再生大臣の発言への糾弾でした。

「野党の人から来る話は、われわれ政府は何一つ聞かない。本当に生活を良くしたいと思うなら、自民党、与党の政治家を議員にしなくてはいけない」
怒りに震えました。完全に一線を越えた発言であり、民主主義の冒涜だと思います。私が一番嫌いな権力による恫喝。こんな人は大臣でいる資格などない。国民の代表としての国会議員にも相応しくない、本当に情けない発言だと思います。

実は「野党議員では予算がつかない」というのは、自民党議員や候補者の常套句です。杉尾秀哉候補と激戦を繰り広げている長野県の自民党参議院候補も信濃毎日新聞にこのように答えています。「野党議員では自分たちの住む町が災害で甚大な被害に遭っても十分に政府に伝わらず、復興予算の確保につながらない。政権与党側の国会議員が地元の意見を汲み上げて国に陳情することが政治家の務めだ」

これでは政権与党は、野党議員を選出した選挙区には、露骨に予算で嫌がらせをする、与党議員を選出した選挙区には予算で依怙贔屓をする!と言っているのと同じです。さらに自民党は災害に苦しむ国民の生命をないがしろにしても平気な政党とも本音を言ってしまっています。しかし、災害復旧予算は断じて与党議員が私物化すべきものではありません。

田中角栄首相の時代ならいざ知らず、今の日本では、与党議員がごり押ししたからといって「恐れ入りました」と予算が付くわけではありません。むしろこのような政治家は霞が関ではバカにされ、実は相手にされてないこと、大臣でありながら山際氏は知らなかったようです。

私も与党の国会議員を経験しましたが、知事や市長が揃って永田町に来て与党議員に陳情し、一緒に大臣への陳情書を手渡す様子は、仕事をしているふりをするためのお決まりの茶番、国民に対するペテンに過ぎないことがよくわかりました。あまりのアホらしさに距離を置いていると、「ワシが予算を付けたるんや!という顔をせなアカン!」と親切にもご指導賜ったことも何度かありました。

もう、こんな古い政治は変えましょう。そして時代錯誤な政治家には退場してもらいましょう。与党であれ、野党であれ、国民にとって本当に必要なことに適切にお金を使う。そんな真っ当な政治に変えるために皆さんの一票を行使して頂きたいと思います。






ワクチン後遺症について書いた『質問主意書』とテレビ放送の大反響

2022年07月04日 07時00分22秒 | 政治
新型コロナウイルスのワクチンを打った5分後には手足のしびれ、そして全身の倦怠感が始まり、1年後の今もトランポリンの上を歩いているような感覚が続き、未だ社会復帰もできていない兼松徳江さん。CBCの『大石が聞く』のコーナーで放送され、さらに解説版がアップされて1日あまりで30万回の視聴、1404件のコメント(7月3日21時15分現在)がつく大きな反響がありました。

https://youtu.be/i9fefNF82XM

ワクチン開発には、通常10年から15年かかりますが、新型コロナウイルスのワクチンは史上最速の一年未満で開発、緊急認可され、長期的に人体にどのような影響があるか十分に検証されないままに使用されています。だからこそ、特にコロナワクチン接種がきっかけで副反応や後遺症と思われる体調不良に苦しむ方々への適切な支援を行うとともに、体調を悪化させた経過を追跡し、情報を収集・分析して被害者を増やさないよう対策を講じることは、コロナワクチンを推奨してきた国としての責任だと思います。兼松さんとともに質問主意書を作成し、羽田次郎参議院議員の協力を得て提出しました。しかし答弁はワクチンと後遺症との因果関係を認めず、どれぐらいの人が後遺症と思われる症状に苦しんでいるのか、データもなく、また補償をする気もないことがわかりました。このことが番組の本編の背景にあります。(こちらの解説版には質問主意書の件は出ていません)
政府として因果関係が疑われる人に対してできる限り寄り添う姿勢を示すこと、同様の症状を訴える人々の実態を調査すること、また、危険性について情報を事前に提供するなどの対応をすべきだと思いますが、いずれも極めて不十分です。







仲間が続々と杉尾ひでや候補の応援に-激戦の長野選挙区

2022年06月29日 12時00分32秒 | 政治

 「杉尾さんがピンチと聞いて居ても立ってもいられないので応援に行きたいんだけど…」衆議院同期当選の福島のぶゆき衆議院議員から連絡があり、杉尾ひでや候補の応援に入ってもらいました。新潟から車を飛ばしての自己完結の応援です。同じく、20年ほど前からの付き合いで、同志と思える川田龍平参議院議員とともに杉尾候補を熱くサポートしてくれました。

 福島議員は、森友問題で安倍総理から「私や妻が関わっていたら、総理も国会議員も辞めます」という答弁を引き出した、杉尾議員と双璧の論客です。そんな彼が、マイクは持たなくてもいい、とにかく少しでも力になりたい!と応援を志願してくれたこと、多くの方の心に響いたようです。福島議員とは昨夜飲みましたが、無所属議員だからこその立場を活かしての野党再編、政界再編のビジョンを熱く語ってくれました。長野県はまだまだ普通の人の盛り上がりが足りない!と危機感を持っていました。陣営が火の玉のようになって、熱を伝導させていく、そんな選挙にしていかなくてはなりません。

 薬害エイズ事件の原告としても知られる川田龍平議員は、多国籍企業が食の安全や健康よりも利益追求を優先する現状について、パートナーの堤未果氏とともに追及を続けています。お二人とも寸暇を惜しんで応援に駆けつけてくださったことに心から感謝です。

 一昨日は蓮舫参議院議員が参戦。今日は野田佳彦元総理が応援に入ります。

 一昨日までの3日間は、嬉しいことに岐阜県関市から、私を応援してくださっている方が杉尾ひでや候補の応援に駆け付けてくれました。長野県で大接戦を繰り広げていると知って、始発に飛び乗って来たそうです。朝9時過ぎに事務所に現れたので驚きました。猛暑の中、1000枚の政策ビラのポスティングをしてくださり、また、多くの方と対話をして杉尾ひでや候補への支持を訴えてくれたそうです。

 私の選挙に向けても、広大な関市内の約半分をポスティングしてくださっただけでなく、沢山のポスター掲示の場所を紹介してくださいました。選挙においては、こういう方々の力こそ大きな力になると実感します。









消費税についての考えを改めてー大激戦の長野選挙区で杉尾秀哉候補を応援②

2022年06月24日 20時10分33秒 | 政治
参議院選挙は3日目。長野県選挙区は大接戦です。各地での応援依頼を頂いているのですが、当面は杉尾秀哉候補の応援に張り付きます。今日は塩尻市での街頭に参加した後、事務所で後方支援をしています。

今回の参議院選挙、立憲民主党は時限的な消費税5%を訴えています。そして杉尾候補も物価高に立ち向かう手段のひとつとして「消費税5%」と選挙カーに大きく書いて訴えています。私は、消費税はゼロにすべきと訴えてきましたが、段階的にまずは5%というのは許容できます。

消費税がスタートした1989年から30年余り。日本経済の国際的地位は一人当たりのGDPで見ると2位から25位前後へと大きく低下しました。

消費税は庶民の生活を直撃します。また消費税は企業の利益に対してかかる。そして人件費にかかります。正社員を雇えばその給与に対して消費税を払わなくてはならない。しかし派遣社員にすればその分は経費として控除できる。その結果、非正規で働く人が4割に達し、これが少子化の要因にもなっています。今の日本の問題の多くが消費税につながっているのです。だからこそ、不公平を生み出すこの構造に切り込んでいかなければならない。その決意を示すのが消費税の減税です。財源は経済的に余裕のある方、そして儲かっている企業には応分の負担をしていただくことで生み出します。消費税減税で家計の安心を作れば消費が増えて企業にも利益が循環します。ボトムアップのこの好循環を是非、一緒に作りましょう!




物価高に立ち向かう杉尾秀哉候補を応援ー大激戦の長野選挙区

2022年06月23日 16時44分31秒 | 政治
参議院選挙が始まりました。私は大激戦の長野選挙区で、立憲民主党・杉尾ひでや候補の応援に入っています。昨日は叩きつけるような豪雨の中、諏訪湖畔の野外会場で長野4区の出陣式。100人以上の方々が駆け付けました。

大きな争点は物価高対応と安全保障。この30年あまり、賃金は上がらない一方で、円安による物価高が直撃。米FRBが0.75%利上げし、パウエル議長は来月も0.5%~0.75%の利上げをすると言っているわけですから、日米の金利差は今後も拡大し、円安、インフレは長期化は避けられません。だからこそ、金融政策が必要なのですが、それを使えないのが今の状況です。金利を上げれば、借金の元利払い負担が増大し、日銀保有の国債が下落、景気への大きな打撃になります。では、どうするか。特効薬はありません。アベノミクスの異次元緩和のような劇薬を使い続けたことが、日本経済を薬漬けの廃人同然にしてしまったことを考えると、まずはアベノミクスの継続にNOを突きつけ、今の金融政策をソフトランディングさせることが重要です。そして、経済の目的は株価を上げることではなく、ひとりひとりを幸せにすることとの原点に返り、可処分所得を増やすための消費税の減税、教育や子育てなどの支援を粘り強く続けることしかないのではと私は思います。

TBSのニュースキャスター出身の杉尾候補。スマートなイメージとは違う激しい論戦で、安倍、菅、岸田政権の問題点を指摘し、対案も提示してきました。与党の賛成要員が増えるだけでは日本の地盤沈下が進むだけです。日本の未来のために、全力で応援したいと思います。


雨の中、物価高について、そして平和への思いを熱く語る杉尾秀哉候補





日本は紛争の平和的解決を目指す国家グループの創設をリードすべきー平和版NATOを目指して

2022年06月11日 23時19分24秒 | 政治
ロシアのウクライナ侵攻によって日本を取り巻く状況は大きく変化しました。だからこそ、今、周辺国の軍事的脅威の抑止のために、自由、民主主義、人権、法の支配という価値を掲げる陣営に属しながら、日本だからこそ可能な、日本にしかできない平和貢献の在り方を徹底追求すべきです。それを日本の安全保障、しいては国際社会の紛争予防にもつなげていく決意と戦略のもとに、一歩踏み込んで具体的な行動に移していく時期に来ていると思います。

敵基地攻撃能力や、核共有、防衛費の倍増など、自民党周辺からは勇ましい政策が聞こえてきますが、そもそも自衛隊は日本有事で米軍が出動する際にはその指揮下に入ることが密約で決められています(1952年7月23日、吉田首相とクラーク大将が合意した機密文書が米国公文書館で公開されています)

 『日本国民に与える政治的衝撃を考えると当面は秘密にしておくべき』とまで書かれていますが、当面どころか70年経っても密約のままです。(4月20日に米国の空軍の方々を対象に講演で話したところ、彼らも全く知らなかったと衝撃を受けていました。)現状では、多額の国費を投入し、軍備を増強したとしても実際に使用するかどうかを決めるのは米国です。まずは米国と交渉し、主権を回復すべく主従関係を正常化することに勇敢さを発揮しなくては、国民の税金は無駄遣いになります。

実際に米国はウクライナに対し高軌道ロケット砲システム(HIMARS)を提供することを決めましたが、本来は射程距離が480キロのところ、提供するロケットはロシア本土までは届かない射程距離が70キロ前後のものと決定しました。ウクライナも米国も、敵基地攻撃能力を行使しないことが国際世論を味方につける上でも、米露の全面戦争を招く事態を回避する上でも必要なことと考え、自制的な対応をしているのです。

さらに日本には、敵基地攻撃を行って民間人を殺傷した場合に、自衛隊の業務上過失として裁く法律も不在です。敵の中枢を攻撃対象とすべきとの安倍元首相の主張は戦争のリアリティーを知らず、同時に日本の現状を国民に隠したものであり、極めて無知で悪質なものだと思います。

今、フィンランド、スウェーデンなどはロシアの軍事的な脅威を感じNATO入りを求めていますが、これまで築いてきた平和国家としての役割、信頼とどのようにバランスしていくのか、置かれた状況は日本とも共通します。

今後の日本の役割として、力による現状変更の野心を持った国家に付け入る隙を与えないよう、法整備を含めた防衛体制の強化を図りながら、平和に貢献する国家として攻められにくい環境を作っていくことは安全保障の戦略になります。平和国家だからこそ果たしうる、平和構築や民主化支援、また紛争仲介の役割をより積極的に担っていくべきです。日本がリーダーシップを発揮してフィンランド、スウェーデンをはじめ価値、そして危機感を共有できる国家と連携し、紛争の平和的解決を目指す国家による協力の枠組みを構築すべきだと思います。

今年4月25日に放送されたNHKニュースでは2021年度のアメリカの軍事費は8010億ドル(今日のレート1ドル134円で計算すると107兆3340億円)中国は推計2930億ドル(39兆2,620億円)と報道されていました。日本は、5兆3422億円です。中国との軍拡競争に突入することが本当に日本の未来を守る最善の方法なのか、大いに疑問です。



『敵基地攻撃能力』を行使しないウクライナの戦略

2022年05月19日 16時07分58秒 | 政治
 ナチスの拡大に大きく貢献したヘルマン・ゲーリングはこんな言葉を遺しています。

「国民は指導者たちの意のままになる。それは簡単なことで、自分たちが外国から攻撃されつつあると説明するだけでいい。平和主義者に対しては愛国心がなく、国家を危険にさらす人々だと批判すればいいだけのことだ。この方法はどこの国でも同じように通用する」

 敵基地攻撃能力や核共有、また防衛費の増大の必要性を過度に主張し、国民を恐怖で支配しようとするかのような政治家の言葉に、ヘルマン・ゲーリングの恐ろしい言葉を思い出すとともに、『自分の頭で考える』平和教育の必要性を痛感します。

 ウクライナはロシア国境近くのロシア軍の基地や都市に十分届く、Grom2などの戦術弾道ミサイルを持っていながら、ミサイルによる攻撃をしていません。また、米国などのNATO諸国も、約700キロ離れたモスクワの中枢に届くミサイルを供与していません。

 これは、ロシアとの過酷な戦争の中にありながら、専守防衛に徹し、ロシア国内への攻撃を厳しく自制しているからだと思います。そして、これこそが国際社会において多くの国がウクライナを支持している理由のひとつです。ウクライナは専守防衛に徹することを大きな戦略にしているのです。

 岸田文雄首相は衆院予算委員会(1月26日)で「ミサイル迎撃能力の向上だけでなく、敵基地攻撃能力を含めあらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討していきたい」と強調しています。また、安倍晋三元総理は敵の中枢を攻撃することも含むべきだと主張しています。

 そもそもどの目標を攻撃するのか? 潜水艦や、地中、あるいは宇宙からの攻撃もあり得る中で、どのようにして相手の攻撃の意図を証明するのか、そのための十分な情報収集力、分析力はあるのか?民間人に当たって死傷させた場合、あるいは当たったと宣伝された場合はどうするのか?相手の中枢とはどこなのか?(中南海なのか、クレムリンなのか?)当然、首相官邸や国会、さらに原発も先制攻撃した場合に反撃を受けるターゲットになり得ます。先日、山口壮原子力担当大臣は、ミサイル攻撃に耐えられる原発は世界中にひとつもないと言っていましたが、備えはどうなっているのか?

 また、先制攻撃によって、ミサイルの撃ち合いになる、あるいは一方的に撃ち込まれる中で国民が徹底抗戦する備えができているのか?これがウクライナ戦争に見る現実です。その現実を受け入れる覚悟を国民に説明することなく抑止力を語る資格はないと、私は思います。

 戦争のリアリティーを知らない、知ろうともしない政治家の妄想によって国民の命が危険に晒されようとしていることに大きな危機感を覚えます。

 敵基地への攻撃、ましてや中枢への攻撃は、先制攻撃に限りなく近づく危険な政策であり、地域の軍事的緊張を高め、日本が攻撃される可能性をむしろ高めるものだと思います。ウクライナ情勢に乗じた前のめりの議論をする一方で、ウクライナの現実を見ていないことは大きな問題です。






ひとつしかない命を危険に晒すことになっても-究極の現場を目指した覚悟

2022年05月16日 21時37分59秒 | 政治

第3回イベント『中田厚仁さんとUNTAC当時のカンボジア』の映像です。

中田厚仁さんが、ひとつしかない命を危険に晒すことを覚悟しながらカンボジアの平和、そして自由・公正な選挙の実現に向けてひた走った当時の状況、そしてルームメートだった『あっちゃん』の人となりを語っています。そして、私自身がその後様々な紛争地域での選挙支援などを通して、また衆議院議員として取り組んだ民主化支援の成果と課題についてもお話ししています。クリックして是非ご覧ください!

第3回イベント 中田厚仁さんとUNTAC当時のカンボジア

『中田厚仁さんと国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)当時のカンボジア

こちらは私の話をもとに学生インターンがまとめてくれたUNTAC時代のエピソードと、そして中田厚仁学校で私たちのカウンターパートとして活躍してくれているソフィア先生と子どもたちについてです。

『中田厚仁さんの国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)当時のエピソード

中田厚仁学校で生徒に愛されるソフィア先生












人間が殺しあう現場のリアリティーは国会にいてはわからないー国会議員と『現場』を考える

2022年05月13日 13時47分32秒 | 政治
小熊慎司衆議院議員が、GW中の視察でポーランドからウクライナに入ったことが批判の対象になっている。本人も認めているように手続き上の瑕疵もあったようで、この点は大いに反省すべきだ。しかし、国会議員が『現場』に行く姿勢そのものを一概に否定してしまうことは政治の劣化を生み出す要因になると私は思う。

2001年12月、首藤信彦衆議院議員の政策秘書だった私は『民主党ペシャワール事務所』の事務局長として現地に派遣されていた。民主党が街頭で集めた募金2,500万円をもっとも有効に使う方法は何か調査するのが私のミッション。ペシャワールを拠点に各地をまわり、アメリカによる対テロ戦争で犠牲になったアフガニスタン、そしてパキスタンの部族地域に住む人々、支援活動をする人々を訪ね、ヒアリングを続けた。

同時に、首藤信彦衆議院議員が提案した、街頭募金を通して支援する団体を決めるための会議の準備に奔走した。70を超える現地NGOから寄せられた提案書を読み、調査するのが私の役割だった。その上でこれはと思う団体に会場でプレゼンテーションをしてもらい、支援する団体を決定した。

現地ペシャワールでの会議には首藤議員のみならず鳩山代表も駆けつけ、政権交代を実現し、対テロ戦争で傷付いた人々、そして社会に寄り添い、サポートする決意を国際社会に向けて表明した。徹底して現地の弱い立場の人々に寄り添う外交、そして事実の探求は、政府同士の付き合いによって制約がある政権与党ではなく野党だからこそできることも沢山ある。その姿勢の象徴として紛争地域であるペシャワール、後にアフガニスタンのカブールに事務所を作る発想と本気は後に政権交代を生み出す力になったと思う。

ロシアの侵攻によって多くの人々が苦しむウクライナ。こんな時こそ政権交代を目指す野党第一党としての気概、そして戦略を行動で示し、人道支援、復興支援、平和構築につながる日本独自の平和貢献の在り方を現地で調査してはどうだろうか?

国会議員にとって『国会のルールに従う』責任は大きい。私自身も、衆議院議員時代は国会の制約によって何度も海外での視察や国際会議への出席を断念した。北朝鮮への制裁・渡航自粛によって国会からストップがかかり、現地入りを直前で断念した時は、代わりに中朝国境地域を中国側から調査した。ハンガリーでのGlobal Volunteer Conference2011ではメインスピーカーとしてスピーチすることが決まっていたにも関わらず、急遽本会議での採決が入り、わずか1分の起立採決のために出発の数時間前に断念し、オンラインでのスピーチに切り替えたこともある(写真)。国民の代表として国会で意見表明する国会議員の立場、責任はそれぐらい重いものだと思う。一方で、紛争地のリアリティー、人間が殺しあう現場のリアリティーは、国会にいてわかるはずがない。

私自身も、停戦が破られ、実質的に内戦状態に戻ったカンボジアで、同僚だった中田厚仁さんが殺され、自分自身が襲撃、銃撃、脅迫を受けて『人が殺しあう日常』に対する認識が変わった。ペシャワールでの活動を通し、軍事力によって支配し、占領統治するアメリカの戦略は必ず失敗すると確信し、20年後の撤退で現実となった。紛争地域のリアリティーを経験した人間として、日本の平和貢献の在り方について自分が国会で問題提起したいとの思いが生まれ、国会議員を志す直接的なきっかけにもなった。

私の記憶では、民間人が現場に入ることを政権が糾弾するようになったのは2004年、イラクでボランティア活動をしていた3名の人質事件がきっかけだ。与党議員の扇動で自己責任論が沸き起こり、すさまじいまでの人質バッシングが起きたが、その中心だったのが、当時、安倍晋三自民党幹事長だった。

自分は安全なところにいながら口だけ勇ましいことを言う議員がなんと多いことだろうか。そして現場に寄り添いたいと活動する民間人を有力政治家が糾弾するグロテスクな日本の現実。ましてや野党議員であるならどれぐらいバッシングを受けるかを考えると頭がくらくらするが、そんなことで怯むようでは国会議員は務まらないと思う。

確かに国会議員による単なる『視察』は邪魔になるだけだ。しかし、現地での明確な目的を持つこと、武装勢力に襲撃・監禁された時の対処方法、通信等の使い方、現地の人々のコミュニケーションの取り方などを学び、厳しい環境にも耐えられる体力を持っていることを前提として、国会議員を現地に送り出し、国会で紛争地の真実を報告させる。そして日本だからこそ可能な本当に求められる人道支援、そして平和貢献について議論する。国会による拘束のない元議員や秘書も連動して活動する。こんな発想、政治文化があってもいいはずだ。こんな時こそ野党第一党の矜持を見せてもらいたいと私は切に願っている。


アフガニスタンの難民キャンプでヒアリング


ペシャワールで鳩山由紀夫民主党代表(当時)と


ハンガリーでのGlobal Volunteer Conference2011でビデオスピーチを行う


豆満江から沿いに見える北朝鮮の人々の暮らし


同行した川崎栄子さんが、43年間の北朝鮮での生活の後に豆満江を渡り脱北した場所の近くで


中朝国境地域での調査をもとに外務委員会で岸田外務大臣(当時)に質問



アメリカ空軍の方々と在日米軍の特権について議論ーハイレベルな協力に必要な信頼構築はまず現状認識から

2022年04月21日 13時11分48秒 | 政治

 昨日はアメリカ空軍(US Air Force)の有志の方々を対象にzoomでの講義をしました。アメリカ本土とは時差があるので7時スタートで90分。講義に引き続き意見交換をしました。様々な課題にハイレベルな協力をしていくために必要な信頼構築は、まず現状を知ることが重要。米軍が持つ特権について、米国の公文書館で公開された情報によって日本政府のこれまでの説明や国会答弁に様々な矛盾が生じていることをもとに、日本有事の際の指揮権の所在や、日本の空の管制権、米軍人の犯罪についての裁判権の放棄、また、米軍が日本中どこにでも基地を作れる権利などについてお話ししました。また、日米地位協定に書かれたことの実際の運用は、ほぼ秘密の合意議事録に基づき、国会に報告義務のない日米合同委員会で決められていることなどをパワーポイントを使ってお話ししました。

 同じ敗戦国であるドイツやイタリア、また朝鮮戦争の当事者でもある韓国などは不公平な現状を変えようと交渉を続け、国内法の適用や、米軍の訓練における指揮権の奪還、また環境汚染への補償などを勝ち取っているのに対し、日本は秘密裏のうちに外務官僚が米軍の権利を拡大し、それが国会にも報告されないこと、特に自民党議員が沈黙を続けていることなども話しました。

 私自身が衝撃を受けた事実は米空軍の方々にとっても驚きの連続だったようですが、とても勉強になったこと、また、国家の信頼関係を構築する上では、不都合な事実にメスを入れ、国家の主権を奪っているもの、憲法から逸脱しているもの、時代に合わなくなったものは政治が主導して変えていかなくてはならないとは考えが一致したことでした。ここまで話してしまうと反感を持たれるのでは?とも思いましたが、貴重すぎる機会に直球で問題提起したことに真っ直ぐに応えてくれた正直な感性、そして正義感に希望を見た思いです。国家機密を扱っている方々ですので、zoom画面を撮ってもらった私の写真だけの公開になります。



#日米地位協定
#日米合同委員会