阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

毅然とした態度で、フェアな解決を求めるべき-竹島・尖閣問題について

2012年08月21日 17時31分26秒 | 政治

民主党は昨日、韓国・李明博大統領による島根県竹島上陸、そして天皇陛下への謝罪要求発言に抗議する国会決議の原案をまとめました。

私は2009年8月の当選以来外務委員会に所属していますが、外務大臣はこれまで竹島に関して「不法占拠」という言葉は使いませんでした。経済や文化における重要なパートナーとしての韓国に対する一定の配慮ゆえだったと思いますが、私は不満でした。しかし、与党民主党が、韓国政府による竹島占拠を「不法」とし、「一刻も早く停止することを強く求める」と明記して、国会決議を行う姿勢を示したことは大きな前進だと思います。衆参本会議における採決をできる限り早い段階で行うことで強い意志を内外に示すべきです。

それぞれの国民が自分なりの愛国心を持つことは素晴らしいことです。自国への愛国心を持つと同時に他国の国民の愛国心を理解することも同じように重要です。また、日本が韓国を侵略・併合し、文化やアイデンティティーを踏みにじる政策を取ったことについては猛省する必要があると思います。一衣帯水の隣国として、できる限り友好的な二国間関係を築くことを私も強く求めています。

しかし、現在の領有権問題は切り離して考えるべきでしょう。双方の主張に隔たりがある場合、公正な解決を目指し、国際司法裁判所に判断を委ねることは有効な解決方法だと思います。有効な手を打つことなくこれらの問題を先送りしてきた自民党政権とは一線を画し、今回日本政府が、日韓両国で国際司法裁判所に共同付託する提案書を韓国外務省に提出する方針を決めたことは、日本外交におけるタイムリーヒット。もし、韓国が提案を拒否した場合は、単独提訴し、韓国に合意を求めれば良いのです。韓国は認めないかもしれませんが、本当に正当性があるなら応じるよう、国際社会に働きかけるべきでしょう。竹島の領有権に関して日本の主張の正当性を示し、国際法に基づく判断を求め、その結果についてはどんな結果も受け入れる。断固とした姿勢でフェアな解決を求めることで、国際社会に対する問題提起を行う方法を私は支持します。李明博大統領による今回の暴挙を、この問題を解決する転換点にすべく、断固闘うべきです。

私たちは、香港の活動家らによる沖縄県・尖閣諸島上陸事件についても「極めて遺憾で、全く受け入れることはできない」として強く抗議し、日本政府が中国政府に対し、再発を防止するための適切な対応を求める決議案も作成しています。この件での国会決議も過去に例がありません。看過できない対応については断固抗議し、フェアな解決を求める姿勢。領有権を巡る問題に関しては今後も続けていくべきです。