政治家のカリスマについて、さらに書きたいと思います。
三高さんがコメントに書いて下さったように「詩人」であること、美しい言葉を持っていることがカリスマの条件とは目から鱗が落ちるような表現でした。人々の未来を守る純粋な使命感と行動が一致しているところから生まれる言葉、それはきっと人々の心に美しく響くものなのでしょうね。
私は日本の政治に欠落しているものは「美しさ」だと思っています。政治の世界は汚いものと思っている人が殆どですし、私も何の疑問もなくそう思っていました。しかし、南アフリカやビルマ、東ティモールなどで見た、人々の希望を一身に背負う存在としての政治家、さらに、日本においても、この国の未来を何とか守りたいと、身を捨てて政治の世界に飛び込んでくる人々の思いに接するにつれて、私の先入観は違っていたと思うようになりました。
13日のブログではアウンサンスーチー氏と、対話集会に集まった人々が作り上げた空間の美しさについて書きました。政治の美しさは人々との共同作業によって作られるもの。マスコミは権力に対する厳しいチェック機能であると同時に、政治が持つ「美しさ」という側面を伝える役割も果たしてもらいたいと思います。
さて、Nさんが書いて下さった、祖国の独立に立ち会えた経験、それが自分たちの独立運動の成果であるとすれば、その高揚感は本当に大きなものでしょうね。独立運動をつぶすため、人口の4分の1が餓死するような仕打ちをした国家からの独立ならばなおさらです。ウクライナの国旗、また、サッカー代表チームのユニフォームは青と黄色が印象的ですが、それは青い空と小麦畑を表していたのですね。私がウクライナに行ったのは春先だったので「地平線まで続く小麦畑」を実感することはできませんでしたが、平和的な特徴が国旗の色になるとはいいですね。 もっとも政権運営に関してはその後も混乱が続いていて、こちらも美しいストーリーの中だけには納まりきれないようですが・・・。
過酷な時代をもたらした社会主義革命であっても、政権交代が重要な役割を果たしたという意見、Nさん自身がウクライナで経験したことだけにしっかり受け止めたい言葉です。政権交代とは新たな創造を生むための破壊。その過程を私たちがいかに美しくデザインできるか、日本の未来はそこに懸かっていると感じています。
写真:ウクライナ大統領・ビクトル・ユーシェンコ氏の以前の顔(左)と、毒を盛られた結果とされる現在の顔(右)
(http://www.tachu.net/blog/archives/000543.html より引用)
さかぐち直人政治活動ホームページ
阪口直人国際協力活動ホームページ
三高さんがコメントに書いて下さったように「詩人」であること、美しい言葉を持っていることがカリスマの条件とは目から鱗が落ちるような表現でした。人々の未来を守る純粋な使命感と行動が一致しているところから生まれる言葉、それはきっと人々の心に美しく響くものなのでしょうね。
私は日本の政治に欠落しているものは「美しさ」だと思っています。政治の世界は汚いものと思っている人が殆どですし、私も何の疑問もなくそう思っていました。しかし、南アフリカやビルマ、東ティモールなどで見た、人々の希望を一身に背負う存在としての政治家、さらに、日本においても、この国の未来を何とか守りたいと、身を捨てて政治の世界に飛び込んでくる人々の思いに接するにつれて、私の先入観は違っていたと思うようになりました。
13日のブログではアウンサンスーチー氏と、対話集会に集まった人々が作り上げた空間の美しさについて書きました。政治の美しさは人々との共同作業によって作られるもの。マスコミは権力に対する厳しいチェック機能であると同時に、政治が持つ「美しさ」という側面を伝える役割も果たしてもらいたいと思います。
さて、Nさんが書いて下さった、祖国の独立に立ち会えた経験、それが自分たちの独立運動の成果であるとすれば、その高揚感は本当に大きなものでしょうね。独立運動をつぶすため、人口の4分の1が餓死するような仕打ちをした国家からの独立ならばなおさらです。ウクライナの国旗、また、サッカー代表チームのユニフォームは青と黄色が印象的ですが、それは青い空と小麦畑を表していたのですね。私がウクライナに行ったのは春先だったので「地平線まで続く小麦畑」を実感することはできませんでしたが、平和的な特徴が国旗の色になるとはいいですね。 もっとも政権運営に関してはその後も混乱が続いていて、こちらも美しいストーリーの中だけには納まりきれないようですが・・・。
過酷な時代をもたらした社会主義革命であっても、政権交代が重要な役割を果たしたという意見、Nさん自身がウクライナで経験したことだけにしっかり受け止めたい言葉です。政権交代とは新たな創造を生むための破壊。その過程を私たちがいかに美しくデザインできるか、日本の未来はそこに懸かっていると感じています。
写真:ウクライナ大統領・ビクトル・ユーシェンコ氏の以前の顔(左)と、毒を盛られた結果とされる現在の顔(右)
(http://www.tachu.net/blog/archives/000543.html より引用)
さかぐち直人政治活動ホームページ
阪口直人国際協力活動ホームページ
総理大臣からして、公約は破ってもかまわないと言ってはばからないくらいですから。
阪口さんが指摘されるように、日本の政治に欠落しているものがまさに「美しさ」かと思いますが、それを単なる言葉として「美しい国づくり」と言うような使われ方をしますと、そこには何の重みも感じることができません。
真の「美しい国づくり」が今の安倍内閣にできるとは思えないのですが。
オレンジ革命の後のウクライナの状況について、私の幼馴染の友達に聞きました。彼女はずっとウクライナに住んでいて、彼女のお父さんが議員を勤めたこともあります。彼女はこう書きました:
「オレンジ革命後のウクライナの状況・・・これについて話したいことがたくさんあります。残念ながら、私たち、オレンジ革命の応援者がもっと違う状況を期待していました。あなたは、多分、聞いたと思いますが、ここの首相が「敵」側の人間です。こんなことになったのは、社会主義党の党員たちが(彼らはユシチェンコ氏を前に応援していました)敵側に移動した時です。ユシチェンコ氏が大統領選挙あとのウクライナの統一を宣言していて、対立者たちを再教育出来ると思っていたようです。でも社会主義党がヤヌコビチ氏側に移動したら、国会での多数を得て、彼らはユシチェンコ氏を無視するようになって、自分のアグレッシブな、あまりプロのとは言えない政治を行うようになって、モスクワといちゃついたり・・・後はもっと悪い、国会の大半はユシチェンコ氏の平和的な目標を応援せず、彼らは皆今はティモシェンコ氏を応援していて、ティモシェンコ氏か前にヤヌコビチ氏の対立者だった。最近数週間、(これはばかげている)、ティモシェンコ氏が、対立者なのに、連盟にユシチェンコ氏の反対に投票の手伝いをしていて、再投票になったら、ティモシェンコ連盟が国会で多数を得たら、大統領の権限を自分の手に入れるだと期待しているそうです。本当にばかげている。私は以前と同じようにユシチェンコ氏を応援しています。もちろん、ユシチェンコ氏がもっとアグレッシブになったらなと思います、対立者たちに(ヤヌコビチ氏にもティモシェンコ氏にも)負けているように見えます。ユシチェンコ氏がヨーロッパ的、ウクライナ的な人で、自由主義者です。今のウクライナの状況には理想家すぎて、民主主義すぎるかもしれません。でもティモシェンコ氏が社会主義方向性の政治家で、ウクライナには汚職機関を綺麗にする仕事の他に、新しい改革が必要で、それはティモシェンコ氏の方向性ではありません。それに、ティモシェンコ氏の見せ掛けの愛国主義に疑わしいところがあります。近くに、自分の帝国にウクライナを戻したいモスクワがある現在では、愛国主義がとても大事です。
ここの政治が絶望的な気持ちにさせます。でもオレンジ革命に参加していた人たちが後悔してません。国が確かに変わった、少なくても心理的な方面で。私たちが早い改革を期待していましたが、今は遅い改革を待っています。ただヤヌコビチ氏が権力を握っているうちに、それにティモシェンコ氏も手伝っているうちに、根本的な問題が良い方向に変わらないでしょう。」
去年私はウクライナに帰った時に、彼女はヤヌコビチ氏の選挙の時の不正についても話していました。私はやはり綺麗なやり方のユシチェンコ大統領を応援しています。
三高さんの前にカリスマは「詩人」と関わりあるとこを書いてましたが、次にウクライナのカリスマだと言える詩人についても書きたいと思います。
阪口さん、ウクライナのことを話せる場を提供して頂いて、ありがとうございました。
ウクライナの政治状況が、なかなか混乱から抜け出せないのは残念ですね。しかし、ユーシェンコ大統領が強権的ではなく、より民主主義的な方法で統治しようとしていることを評価・応援したいと思います。でも、Nさんの説明によれば、多くの政治家はティモシェンコ氏や、ヤヌコビッチ氏と行動した方がいい思いをできると思っているようですね。
ユーシェンコ氏は権力闘争においては老獪な政治家ではないようですね。国会の中で少数派であっても、常に国民の方向を向いて行動し、また改革の成果を上手に見せることができれば、国民の支持を高めることは可能だと思います。少なくとも、私がキエフで接した人の多くは、心の中ではヤヌコビッチ氏やティモシェンコ氏よりもユーシェンコ氏を信頼しているように感じられました。
Nさんのこのようなコメントは本当に勉強になります。是非、ウクライナについて、またNさんの目から見た日本について、これからも意見を聞かせて頂きたいと思います。カリスマ詩人(シェフチェンコのことかな?)についての文章も楽しみにしています。
19世紀に東ウクライナはロシア帝国の支配下にあって、ウクライナ語が国語として認められてなかったが、シェフチェンコがあえて、ウクライナ語で詩を書いて、ウクライナの名声なコザック時代の歴史を語って、農奴制度やロシア国王と政府を批判していました。
シェフチェンコが24歳まで農奴でしたので、平民の苦しみをよく分かっていました。幸運で自由民になれて、大学で教育を受けられましたが、書いていた詩の内容が政府から見て危険性をもっていたので、強制的に軍隊に入れられてそこで10年過ごし、残りの47歳までの人生をずっと政府の監視下や流刑地で過ごしました。
19世紀にロシアで出版されたシェフチェンコの本が検閲局でだいぶ省略されて、プラハ、ジェネブァ、リブォフで出版された「コブザール」はロシア国内に持ち込み禁止になっていました。ソ連時代にシェフチェンコがウクライナ共和国の英雄詩人として認められましたが、民族主義のところなどやはり検閲によって消されて、しかもロシア国王政府と同じところが消されたりしたそうです。
今はタラス・シェフチェンコがウクライナの一番有名な詩人です。シェフチェンコの作品が140の言葉に訳されて、四つの大陸にシェフチェンコの記念碑が400以上あるそうです。
日本語でシェフチェンコの歌がこちらにあります:
http://utagoekissa.web.infoseek.co.jp/doniepuru.html
Nさん、こんにちは。タレス・シェフチェンコについてのコメントありがとうございます。
この文章を読んでも、本当に勇気のある人、そして強く美しい生き方をしてきた人なのですね。キエフに行くと「シェフチェンコ通り」や、「シェフチェンコ記念キエフ大学」など、彼の名前に至る所でふれる機会があるにも関わらず、日本ではあまり知られていないので、とても興味深く読みました。ウクライナという国について彼なしには語れないほど大きな存在なのですね。
書いていた詩の内容が政府にとって危険であったこと、それは強制的な徴兵や、流刑に遭ったことで立証されていると思います。アウンサンスーチー氏のスピーチに、独立運動当時のインドでは逮捕された経歴がない人は、本当に真剣に運動に取り組んでいるとは見なされなかった…という内容がありましたが、彼が祖国のために闘い続けた詩人であったからこそ、今なお人々の心に刻まれていること、改めて強く感じました。
http://www.president.gov.ua/en/news/scrolls/news_1_1.html