阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

私も靭帯をあげられるならあげたい!大谷翔平選手の靭帯損傷に思う

2023年08月27日 01時31分04秒 | スポーツ
多くの人が感じているように私も大谷翔平選手は史上最高のアスリートだと思う。日本史上最高でもなく、MLB史上最高でもない、史上もっとも優れたスポーツマンが日本から現れたという意味だ。

全力プレー、チームプレー、フェアプレーの究極の体現者。MLBにおいてピッチャーとバッターの二刀流という誰もやったことのない領域に挑み、その両方で超一流の成績を残している。WBCでも投打で侍ジャパンを引っ張り、決勝戦では最後のマウンドで快投を演じドラマティックな優勝の立役者になった。

敵の選手やファンからもこんなに愛されている選手も見たことがない。誰よりも遠くに飛ばすホームランの美しさ、メジャーリーグ屈指の速球と多彩な変化球、MLBでもトップレベルの走力。見るものを惹きつける容姿や表情、マナーの素晴らしさ、時に見せる卓越した言葉の力。ライバルチームのファンからも大歓声を浴び、Come to Seattle! Come to Texas! Contract with Mets!などと敵地のスタジアムを包むコールを受けている様子は、衝撃的でさえある。

同時代に生きて彼を見ていられるよろこび、それが多くの人にとっての力になっていることこそ大谷選手の最大の価値だと思う。多くの名選手は同時に強烈なエゴの持ち主でもあると思うけれど、彼を包んでいるのはプレーをする喜び、幸福感だ。だからこそ、彼を見ている人も幸福な気持ちになれるんだと思う。私も、毎日のように彼の映像を繰り返して観ることが習慣になっている。自分の可能性を高めるためにひたむきな努力を続ける姿勢が、自分を奮い立たせる力になるからだ。

その彼が再び逆境に立つことになった。2度目のトミー・ジョン手術を受ける場合、少なくとも来シーズンは投手としてマウンドに立つことが不可能になる。

手指のまめや爪の故障、またプレー中の筋肉の痙攣にもかかわらず、常に先頭に立ち孤軍奮闘することで、あまりにも多くの負担が彼の肘にかかってしまったことを思うと、なぜ防げなかったのかと本当に残念に思う。

故障当日の24日はダブルヘッダー第一試合で44号ホームランを打ち、初回を0に抑えたところで20イニング連続無失点となった。ところが、次のイニングに異変が起きて無念の降板。今季の投手しての登板は終了となってしまった。

靭帯の損傷という投手生命を左右する大きな怪我を知りながら、平然と第二試合にも出場し、2塁打を打った塁上で敵チームの選手に爽やかに接する姿には本当に心打たれた。

毎年進化を続け、未だ底が見えない可能性を毎年見せてくれていた。これから数年間続くはずだった全盛期を手術によって奪われるとしたら本当に残念で仕方がない。

今年はホームラン数は11本差の独走。打率と打点は僅差の3位で打撃部門三冠王も狙える成績。さらにピッチャーとして防御率も僅差の3位。被打率はトップでサイ・ヤング賞の有力候補にもなっていた。今年FAになり、アメリカ4大スポーツ史上最高の6億ドル以上の契約は確実と言われていたが、来年より強いチームに移籍すれば、さらに成績アップは確実と思っていたので今回の故障が契約に影響するとすれば残念だ。ただ、彼自身は、これまで常にお金以外の価値を選択してきた。契約額ではなく、自分が最大限能力を発揮し、ワールドシリーズ優勝の夢を叶える可能性のある場所を冷静に選択するはずだ。

大谷翔平のインタビューで印象的だった言葉を紹介したい。
「二刀流は特殊過ぎて『無理だろう』という懐疑的な見方をするひとが多かったと思います。それでも僕は落ち込むわけではなく、『見てろよ』みたいに反発するわけでもなく、僕にとってポジティブな意味でのモティベーションにしていました。つらい時にできることは自分で自分を変えることです。不可能と思われていればいるほど、それを成功させたら自分に返ってくる達成感は大きくなります。僕はそれで「やってやろう」とチャレンジ精神が出てくるタイプです」

モハメド・アリ、マイケル・ジョーダン、タイガー・ウッズ、リオネル・メッシなどの選手が偉大だったのは、実力だけでなく、社会的な逆境を乗り越える力ゆえだったと思う。野球はそれほどワールドワイドなスポーツではないけれど、それでもなお、彼らにも劣らぬカリスマを身につけるために神様が与えた試練が今回の故障だったのはないかと思う。

頑張れ、Shohei!!














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