去る日曜日14日、京都四条烏丸の仏教大学四条センターで
馬場あき子さんと坪内稔典さんの朗読と対談「声の力」を受講しました。
京阪四条から歩いて10分余り、京都の街はぶらぶら歩きの人でいっぱい!
その間をすり抜けてすたすたすたすた…
1時開場、1時半開演の予定が12時ころからすでに人が集まったらしい。
我々も12時半にシャドーさん達と待ち合わせだったが、何人かの人が
すでに座っておられたから驚いたが…
壇上にはさすが佛教大学…仏さまが鎮座されている。
開演前には扉が閉ざされたが~
開演になると先着150名を大きく越えて200人近かったようだが…
薄い紫色の着物姿の馬場あき子さん、83歳とかいうことだが、
凛とした姿勢の、それだけでも会場を圧倒させる力が充分な雰囲気(*^_^*)
「凍て鶴」 馬場あき子
・夢殿に雪降るころのつめたさの凍て鶴われはほとけをしらず
・うねめの髪ぬなはのやうに広がりし猿沢の池に今日は雪降る
・ゆくへしれずになりさうな雪降ってゐる奈良坂小坂きのふもけふも
・鷺娘に雪降り瀕死の白鳥に雪降りわれにも雪が降りそむ
・夢殿の八角の闇に鎮もれるほとけをのぞく安からぬかな
・百済仏われをたすけんとほほゑめり冬きはまれるわが手わが足
・背の高き観音の幽室に人群れてつくづくとみる美しき腹
・くわんおんは命の花を秘むるといふまなじり深くわれをあはれむ
・雪の日の奈良のみ堂に対き合へばほのか相宿のごとしみほとけ
・ゑしやぢやうり会者定離どこかさびしくて東京駅のみつ豆の味
「老人」 坪内稔典
・老人は甘いか蟻が五、六匹
・老人は死体か蟻がすでに来た
・老人はすぐ死ぬはずが、あっ糸瓜
・老人はころがる残暑の冬瓜も
・秋澄んで老人たちが黒いなあ
・老人は足折る秋のバイソンも
・老人を拾って揺れて秋のバス
・老人もカマキリもけち痩せている
・老人に言い寄る秋のブルドック
・老人は悴む象は足を踏む
さくら花幾春かけて老いゆかん身に水流の音ひびくなり 馬場あき子
桜散るあなたも河馬になりなさい 坪内稔典
自作の10首と10句をそれぞれ作者が朗読をする。
稔典さんはある所では繰り返しを使い、独特の風合いを出して朗読。
馬場さんは長年謡いで鍛え上げた朗々と腹の底から出る渋い声で、
作者の思いのこもる場所で切り、強弱をつけて読まれた。
文字や意味を追う読み方ではなく、作者自身の律でよどみなく朗々と…
写真が無くて残念だけれど~
2人の対談も次々と話題が尽きず、どんな話をしてもその答えが的確に
淀むことなく出てくる知識や想い…引き出しの数が多いのね~とシャドーさん。
形の芸術である舞にしてもお茶のお点前にしても、基本の動作は同じだが、
舞う人、点てる人の格調を見るのだという。歌にしても同じだという話。
短歌には鬼が住むという。鬼の短歌に対してピエロの俳句という話もあった。
枕詞や比喩のように、直接言わないで他所事を言う部分が鬼だということも…
いろいろ聞いてふんふんと思ってメモを取って…
時間が無くて今日まで書き込みをしなかったら判ったような判らないような~
何を学んできたのやら…頷いてきたのやら…(@_@;)
1ヶ月に4~5首くらい作っていては駄目!作って作って…声に出して読んで~
やはり終わりには耳の痛いお話でした(^_-)-☆
馬場あき子という、今からもしたいことがあるというすごいパワーの歌人を
手の届く距離で感じられたこと、声を聞くことができた幸せな1日でした!
力不足でせっかくの講演もこんな程度のことしか書けなくて情けないです(ーー;)
馬場あき子さんと坪内稔典さんの朗読と対談「声の力」を受講しました。
京阪四条から歩いて10分余り、京都の街はぶらぶら歩きの人でいっぱい!
その間をすり抜けてすたすたすたすた…
1時開場、1時半開演の予定が12時ころからすでに人が集まったらしい。
我々も12時半にシャドーさん達と待ち合わせだったが、何人かの人が
すでに座っておられたから驚いたが…
壇上にはさすが佛教大学…仏さまが鎮座されている。
開演前には扉が閉ざされたが~
開演になると先着150名を大きく越えて200人近かったようだが…
薄い紫色の着物姿の馬場あき子さん、83歳とかいうことだが、
凛とした姿勢の、それだけでも会場を圧倒させる力が充分な雰囲気(*^_^*)
「凍て鶴」 馬場あき子
・夢殿に雪降るころのつめたさの凍て鶴われはほとけをしらず
・うねめの髪ぬなはのやうに広がりし猿沢の池に今日は雪降る
・ゆくへしれずになりさうな雪降ってゐる奈良坂小坂きのふもけふも
・鷺娘に雪降り瀕死の白鳥に雪降りわれにも雪が降りそむ
・夢殿の八角の闇に鎮もれるほとけをのぞく安からぬかな
・百済仏われをたすけんとほほゑめり冬きはまれるわが手わが足
・背の高き観音の幽室に人群れてつくづくとみる美しき腹
・くわんおんは命の花を秘むるといふまなじり深くわれをあはれむ
・雪の日の奈良のみ堂に対き合へばほのか相宿のごとしみほとけ
・ゑしやぢやうり会者定離どこかさびしくて東京駅のみつ豆の味
「老人」 坪内稔典
・老人は甘いか蟻が五、六匹
・老人は死体か蟻がすでに来た
・老人はすぐ死ぬはずが、あっ糸瓜
・老人はころがる残暑の冬瓜も
・秋澄んで老人たちが黒いなあ
・老人は足折る秋のバイソンも
・老人を拾って揺れて秋のバス
・老人もカマキリもけち痩せている
・老人に言い寄る秋のブルドック
・老人は悴む象は足を踏む
さくら花幾春かけて老いゆかん身に水流の音ひびくなり 馬場あき子
桜散るあなたも河馬になりなさい 坪内稔典
自作の10首と10句をそれぞれ作者が朗読をする。
稔典さんはある所では繰り返しを使い、独特の風合いを出して朗読。
馬場さんは長年謡いで鍛え上げた朗々と腹の底から出る渋い声で、
作者の思いのこもる場所で切り、強弱をつけて読まれた。
文字や意味を追う読み方ではなく、作者自身の律でよどみなく朗々と…
写真が無くて残念だけれど~
2人の対談も次々と話題が尽きず、どんな話をしてもその答えが的確に
淀むことなく出てくる知識や想い…引き出しの数が多いのね~とシャドーさん。
形の芸術である舞にしてもお茶のお点前にしても、基本の動作は同じだが、
舞う人、点てる人の格調を見るのだという。歌にしても同じだという話。
短歌には鬼が住むという。鬼の短歌に対してピエロの俳句という話もあった。
枕詞や比喩のように、直接言わないで他所事を言う部分が鬼だということも…
いろいろ聞いてふんふんと思ってメモを取って…
時間が無くて今日まで書き込みをしなかったら判ったような判らないような~
何を学んできたのやら…頷いてきたのやら…(@_@;)
1ヶ月に4~5首くらい作っていては駄目!作って作って…声に出して読んで~
やはり終わりには耳の痛いお話でした(^_-)-☆
馬場あき子という、今からもしたいことがあるというすごいパワーの歌人を
手の届く距離で感じられたこと、声を聞くことができた幸せな1日でした!
力不足でせっかくの講演もこんな程度のことしか書けなくて情けないです(ーー;)