朝7時から朝食。バイキングだが海辺の宿らしく卓上の炭火コンロで
魚の干物を焼いて食べるという豪華版!
余りにもおいしくてちょっと欲張って食べすぎ、その後歩いていても喉が
乾いてしょうがなかった。
8時出発。バスで約45分、今日の出発地点まで行く。
国道42号線を歩いたり、少し離れたりしながら街中を歩く。
山の地主らしくて大きなお屋敷が目に付く。
中でも群を抜いて豪華なお屋敷を過ぎたあたりで、語り部さんが
「余り大きな声ではいえないけれど、あのお家は八鬼山のあの赤いペンキの
古道反対の落書きのお宅なんですよ」という。ふ~ん!
大船川を渡って始祖峠の案内板のところに着く。
昔、この川には山椒魚がいたらしい。それでこの峠を椒(はじかみ)峠と
言ったらしいが、いつ頃からか始神峠と書くようになったらしい。
少し上ると宮谷池という灌漑用の池があるが、なかなか神秘的なきれいな池だ。
すぐに峠の上り口につき、147mの今日始めの峠を登る。
しばらくは雑木林のような道で、山アジサイが咲き、
足元には二人静が可憐に咲いている。
約1時間で峠につく。峠には桜の木の枝で作ったこんな標識が・・・
手作りのベンチが置かれていたりして、八鬼山の雰囲気とは違う
温かく古道を見守る地元の人たちの気持ちが伝わる。
ここは、これから降りて昼食をとる桜広場や、海が見下ろせる絶景場所だ。
下りは明治道と江戸道があり、南側の江戸道をいく。
羊歯の美しい整備された道を40分ばかりで下るが、桜の木が見事だ。
花のころはさぞや・・・と思いつつ見上げると実がついている。
食べられるさくらんぼではなく固そうだが、なんともかわいらしい!
昼食休憩の後、また国道42号線を歩き、JR紀勢線を跨いだりしながら
約1時間ばかりで、2つめの峠、熊谷道三浦峠(113m)に入る。
曲がりくねった道を歩きながら振り返ると歩いてきた道の風景が美しい。
道のふもとには日陰の花、ギンリョウソウがいっぱい!
40分ほどで展望台に・・・。このあたり、熊野灘は紀伊の松島といわれるくらい
小島が多く景色のよいところ。お天気で見晴らしもよい。
JRのトンネルの上だという道を過ぎ、線路を見ながら海岸線を歩く。
日が差して暑いが、海風があるので心地よい。
道を少し入ってよく目立つ赤い橋を渡ると、若宮神社がある。
大きな社殿があるわけでもなく、素朴な自然崇拝の神様らしい。
神社の横手の階段を一気に上り、海水浴場を見下ろす展望台に。
降りて海岸のそばで小休止。
紀伊長島の集落には、熊野古道と染められた麻の暖簾が家ごとの玄関に
かかっている。熊野古道を大切に守ろうとする人々の心が温かい。
林道の入り口から、小さな平方峠、一石峠と100mにも満たない2つの
緩やかな峠を1時間ばかりで越える道をのんびり歩く。
さすがに足が疲れてきて、ほとんど惰性で足を動かしながら下ると
国道が近いのか車の音が聞こえてきてやれやれ・・・
下りの終わりあたりに姿のよいお地蔵様が一体、
大きな手を合わせて立っておられた。
3時、国道脇に待機してくれているバスを見たときは正直ほっとした。
1日目15キロ、2日目17キロ・・・よくがんばりました!
伊勢道、近畿道とすいすい過ぎて、予定より早く7時半過ぎ難波着。