26日、朝御飯もそこそこに7時45分集合、8時出発。
2回目の四国八十八カ所巡りの1日目。今回は16人のツアーとなる。
中型バスは満員。
天気はいいし風もなく阪神、第2神明、明石大橋、大鳴門橋と順調に走る。
静かな海で鳴門のうずも今日ははっきりよく見える。
10時15分、八十八カ所別格1番、大山寺到着。
四国別格二十霊場は、八十八カ所の他に弘法大師にゆかりのある番外霊場の
うち20の寺が集まって創設されたものである。
四国八十八カ所に別格霊場を加えると百八となり煩悩の数となる。
寺は大山(691メートル)の中腹にあり、山頂からの眺望は「徳島百景」の
一つとなっている。
寺の大きなイチョウは今が盛りに金色に輝き、この樹を愛するカメラマンたちが
葉が散りつくすまで掃除をしないでほしいと寺に頼み、写真を撮りに来るといい
境内はイチョウの落ち葉の柔らかいじゅうたん敷き(*^_^*)
戦国時代、近隣にあった七条城の城主・七条出羽守兼仲はこの寺に祈願し
怪力を得たとされる。
そのお礼として九重の石塔と鏡餅を当山に背負い上げたと言われている。
この伝説に因み、江戸時代になると徳島藩主蜂須賀家は
家臣に大鏡餅を担がせ力自慢を競わせた。
現在でも毎年1月第3日曜日に「力餅」と呼ばれる、大鏡餅(86kg)を載せた
三方(合計169kg)を抱えて歩く距離を競う行事が行われているらしい。
先回お参りした、第5番地蔵寺奥の院の五百羅漢さんを見たいという案が
出て見せてもらうことに…
極彩色もまだ残る等身大以上の羅漢像がずらり並ぶ。
ユーモラスな顔や怒った顔、特徴のある眉や顔を1周するようなひげなど
見て歩いても飽きないくらい楽しい。
写真は撮れなかったのでネットからお借りしました。
この寺の紅葉も黄葉も日に照らされて最高にきれいな時(*^_^*)
松の木にイチョウの花が…
12時ちょうど位に徳島名物たらいうどんと阿波鶏の焼き鳥の昼食に…。
このツアーはこのように地元の美味しいものを食べに連れてくれるから嬉しい。
盥うどんは我が家の飯ぎりの大きさの盥にたっぷり4人分の熱い茹でうどん。
焼き鳥も柔らかくてたれの味も良くて、大きな3串をペロッと食べてしまう。
大阪などのショーケースの見本は実物より大きく作られていることが多いが、
ここの焼き鳥の串は見本の約倍はあっただろう(^_-)-☆
昼食後、9人乗りのタクシー2台に乗り換えて別格2番の童学寺へ。
狭い山道をようやく車が通れる所をしばらく走る。2時到着。
奈良時代後期から平安時代にかけ空海が7歳から15歳まで当寺で
書道や密教などを学び、『いろは四十八文字』を創作したと伝わる。
その由緒から寺号を童学寺と称するようになったと言われる。
童学寺の近くには「石井廃寺跡」(徳島県指定史跡)という奈良時代前期に
さかのぼる寺院跡が存在し、これが童学寺の前身ともいわれている。
石井廃寺跡からは、金堂、三重塔などの建物跡が検出されており、東に塔、
西に金堂が建つ、法起寺式伽藍配置であったらしく立派な礎石も残っていた。
空気もきれいだと境内の石蕗もこんなに立派な花を咲かせている。
字が上達するというお水も売っていたよ!
裏山にはからすうりの赤い実がたくさんあり秋の風情が…
バスに戻り鮎喰川沿いの県道をそれて参道に入るが、この辺りの道も狭い。
コスモス畑の向こうに第15番国分寺の本堂が見える。
天平13年(741)聖武天皇が天下泰平を祈願して建立した全国66の
国分寺中の一つで、勅願寺の菊のご紋が…。
約20分歩いて第14番の常楽寺へ。
村の道を歩くと吊るし柿をしている家や、皇帝ダリヤを丈高く咲かせている
家があり、ゆったりとした雰囲気の景色に気持ちが和む。
境内に入ると阿波の青石と呼ばれる岩盤の上にたつお堂、長い年月の中で
風雨が削り取ったと言われる流水岩の庭など、珍しい景色に驚く。
お堂の前に立つ大きなイチイの樹(別名アララギ)も立派だ。
しばらくバスに乗って第13番の大日寺へ。
一宮神社の別当であったが明治の神仏分離令で神社の十一面観音が
大日寺の本尊になったということだ。
ここのイチョウもちょうど夕日を浴びて輝くようだった。
向かいにある一宮神社にも参拝。
4時30分ころ、今日の宿の神山温泉四季の宿に向かう途中の遍路休憩所に
立ち寄る。個人の管理で太陽熱を利用したソーラーシステムがあり、
お遍路さんの暑さ、寒さをしのげる休憩所だという。
中にはミカンやコーヒの用意もあり、懐かしい金平糖が机の上に置かれていた。
お接待ということで我々もお遍路なのでミカンなどを頂く。
歩き遍路でくたびれた人などには本当に有難い施設だと思う。
バスで5時頃宿に到着。この宿の温泉も良かったし、夕食も美味しかった!