博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

古典小説のパロディ紹介に法的措置?

2006年12月16日 | ニュース
「日中の文化的ギャップ鮮明に 古典人物パロディーに法的措置」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061214-00000011-fsi-bus_all

大陸で古典小説のパロディ作品をネット上で紹介した場合に法的措置を取れるようにしようという動きがあり、フジの香取慎吾主演『西遊記』に対する反発がその動きを後押ししているとのこと。

香取慎吾版の『西遊記』が中国人に痛罵されても仕方のないシロモノだという点には同意しますが、古典説のパロディ作品全体(今の所はゲームのみが対象になっているようですが)の紹介を規制しようというのはどうなんでしょう。

この理屈でいけばフジリューの『封神演義』はもちろん、周星馳の一連の古典パロディ物とか、以前に掲示板の方で紹介したアニメ作品『大話三国』とか、はたまた蔡志忠の四コマとか、同じく『西遊記』のパロディドラマである張衛健主演の『斉天大聖孫悟空』とかもネットで言及してはならんということになるんじゃないかと。

中国人自身がこういった動きを支持することは、最終的に自分の手で自分の首を絞めることになるんじゃないかと思うのですが……

(以上、12/14 21:35投稿分)

【 追 記 】

上に取り上げたニュースでなぜ真っ先にゲームが槍玉に挙がっているのかが腑に落ちなかったのですが、千田大介氏の『中華・電脳マキシマリズム』が元ネタ記事を取り上げてまして、日本製のエロゲーで『紅楼夢』のキャラクターをネタにしているものがあり、それが大陸で問題視されているとのこと。更に法的規制の動きと香取慎吾版『西遊記』への反発とはどうも直接の関係はないようです。

中華・電脳マキシマリズム「古典人物パロ禁止?」
中華・電脳マキシマリズム「古典パロディ問題と某エロゲと」

ただ、結論としては今回の動きはやっぱり当局によるネットでの言論統制の一環ということになるようですが……
コメント (9)
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