博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『楊貴妃秘史』その5 遣唐使地獄変

2011年02月02日 | 中国歴史ドラマ
『楊貴妃秘史』第25~30話まで見ました。

梅妃の陰謀により堕胎薬を飲まされた玉環はあえなく流産…… しかしその陰謀は高力士の察知する所となり、梅妃は幽閉されることに。その後、玄宗の三男である忠王が太子となり、太子の有力候補であった寿王は蜀への赴任を命じられます。

そうこうしているうちに長安に遣唐使が到来。正使の藤原清河は玄宗に阿倍仲麻呂の帰国と鑑真の招聘を求め、あっさりそれを許可する玄宗。……ええっと、確か鑑真は日本に行くことが許可されず、密出国という形で日本へと出航したという話だったはずでは…… ともあれ、宮廷にて遣唐使の見送りの宴が開かれることになりますが、下はその遣唐使御一行様。



紋付き羽織と(画像には写ってませんが)袴を身につけ、公家っぽい冠をかぶるという異様な格好です(^^;) このドラマのスタッフに去年NHKで放映された『大仏開眼』でも見せて、当時の日本の貴族とか役人がどういう服装をしていたのか教えてあげたい気分になってきます。あるいは髪型をちょんまげにしていないことを褒めた方がいいのでしょうか?

で、玉環はこの宴で歌舞を披露することになっていましたが、それをすっぽかして遣唐使たちに差し入れる胡餅作りに精を出しておりました。それが玄宗の不興を買い、後宮を追い出されることに…… 少女時代に暮らしていた草廬で、旅から戻っていた李白とともに侘びしく暮らす玉環ですが、そうこうしているうちに中国を出航した遣唐使船が嵐に遭って難破してしまい、藤原清河や阿倍仲麻呂らは命からがら長安へと引き返します。その時に、玉環が彼らに差し入れた胡餅のお陰で漂流生活を乗り切れたことが判明。

何だか知らんが玉環エラい!ということになり、前後して後宮への復帰を許された玉環は貴妃の称号を与えられ、ここに楊貴妃が誕生するわけであります。ちなみにこの時に鑑真も日本に渡れなかったことになってますが、実際は副使大伴古麻呂の船に乗り込み、ちゃんと日本に渡来しております。先の出国許可の件といい、鑑真の扱いが適当すぎて泣けてきます(;´д⊂)

そして玉環の引き立てで楊が宮廷官吏として引き立てられることに。この時、朝廷では元々仲が良くなかった太子忠王一派と宰相李林甫一派との対立が激化。可毒国征伐から凱旋してきた王仙芝はかねてから親交のあった忠王に頼まれて李林甫排斥を玄宗に奏上しますが、これが玄宗の怒りを買ってしまいます。おまけに宮女である謝阿蛮との交際も明るみに出てしまい……

ということで、ここでついでに安禄山も初登場。まだまだ顔見せ程度ですが…… ちなみに安禄山を演じているのは香港映画や古装ドラマでお馴染みの徐錦江です。

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする