博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『美人心計』その3

2011年06月02日 | 中国歴史ドラマ
『美人心計』第14~20話まで見ました。

代国では王后の子冉が早産の後遺症で急死。もう他に面子がいないということで、子冉の生んだ劉尊を世子とすることを条件に薄姫はイヤイヤながら漪房を王后とすることを承諾。

一方、長安では呂禄に匿われてその夫人格に収まっていた慎児がフィクサーとして夫の出世に尽力。新たに即位した少帝劉恭を懐柔したり、皇族中の武断派である朱虚侯劉章(後の城陽景王)を味方につけるため、彼に呂禄の妹呂魚を娶せたりしてます。この娘、野心は満々だが少々おつむが足りないというキャラだったはずなんですが、ここに来て不自然なまでに頭脳派になりましたね(^^;) 

ここで登場する呂魚は呂禄の父が妾に生ませた子で、母とともに呂府を追われて長らく民間で暮らしていたという設定。この呂魚と劉章との出会いはドロドロした展開が続くこのドラマの中で一服の清涼剤となってます。が、まったくの庶民と偽っていた呂魚の身元が劉章にバレた時点で、劉章が彼女を憎悪するようになりと、やっぱり不穏な展開に……

で、色々派手にやりすぎたせいで慎児の生存が呂后にバレてしまい、捕らえられることに。少帝に出生の秘密を暴露して呂后から自分を救ってくれるよう懇願する慎児ですが、呂后を廃そうとした少帝が逆に呂后に幽閉され、そのまま餓死。意を決した呂禄は挙兵して呂后を軟禁し、慎児を救出。その後密かに呂后の意を承けた劉章夫婦が挙兵して呂后を救出し、何とか復権を果たしますが、ここで重病に倒れてしまいます。

この間、代国では漪房より恩を受けていた宮女の紫蘇が、漪房への恩返しのため、彼女の生んだ劉啓(後の景帝)を世子の座に据えるべく、劉尊を殺害。……イヤイヤ、そんな展開があるかいっ!(^^;) これで却ってまずい立場に立たされた漪房は、名誉挽回のために長安を訪問し、呂后重病説の真偽を確かめることに。ここで漪房が死んだはずの恵帝と再会したり、呂后の没後を睨んで重臣の陳平・周勃と接触したりしてます。このドラマは女性がフィクサーの役割を担うのが基本なんですね。

漪房のもたらした情報をもとに、代国は劉章やその実家の斉国と連携し、呂氏誅滅を唱えて挙兵。その前後に呂后が没し、呂氏一党はなすすべもなく敗走。復権後の呂后に幽閉されていた慎児はこの時に呂禄との間にできた娘を出産しますが、戦乱の中で離ればなれに…… で、呂氏一党が駆逐された後の宮廷では劉恒と劉章のどちらが新帝となるかで両派が対立しますが……

ということで今回もトンデモ展開が絶好調!少帝が南宋の頃に成立したはずの『三字経』を暗唱させられているシーンなんかも出て来ますが、最早そのくらいでは何とも思わなくなりました(^^;)
コメント
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