博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『美人心計』その6(完)

2011年06月25日 | 中国歴史ドラマ
『美人心計』第35~最終40話まで見ました。

夫の金王孫が景帝によって謀殺されたと思い込んだ王娡は仇討ちのために景帝の後宮へ。景帝暗殺に失敗すると、記憶喪失になったふりをして後宮にとどまり、機会を待ちます。しかし思いがけず景帝の寵愛を得た王娡は、高台から突き落とされたり、育ての親沈碧君が殺人に関わったとして告発されたり(この件は薄太后らの面前で王娡が沈碧君の指を切って解決)、疫病で亡くなった薄太后の衣服を着させられて疫病が伝染したりと、様々な嫌がらせが……って、最早嫌がらせのレベルをはるかに超えてますね(^^;)

で、周亜夫から金王孫の死の真相を知らされた王娡はすべてを景帝に告白。しかし景帝は王娡が自分を愛していなかったことにショックを受け、彼女を冷宮に追放。以後、深刻な女性不信に陥ります。これではいかんと焦った栗姫は宮女を刺客に仕立て上げて景帝を襲わせ、自分が身を以て景帝をかばって再び寵愛をゲット。……そ、そんな寵愛のゲットの仕方があってたまるかっ!!

更に彼女の生んだ劉栄を太子の座に着けるべく、景帝の弟(文帝と慎児との間の子)梁王の追い落としをはかる栗姫。漪房の誕生祝いにかこつけて召還された諸侯王たちは栗姫に唆され、梁王を人質に取って謀反をおこしますが、梁王の守り役である竇長君(=恵帝)が命を賭けて梁王を救い出し、周亜夫に諸侯王たちを殲滅させます。……ひょっとしてこれが呉楚七国の乱のつもりなんでしょうか……

その後劉栄が太子となりますが、母妃栗姫の増長っぷりに不安を抱いた漪房は王娡と接触を開始。彼女は冷宮に追放された後、平陽公主と劉彘の2人の子を生んでいたのでした。そして景帝の思し召しにより王娡母子は宮中へと戻され、アレな行動の目立った栗姫は劉栄ともども臨江へと追放。すべてが順調に行くかのように思われましたが、梁王が暗殺されると、漪房は景帝の仕業だと思い込み、景帝と口も聴かなくなります。(実は景帝ではなく姉の館陶公主の仕業だったのですが……)そして母子不仲のまま数年後に景帝が病没。

で、劉彘改め劉徹が新帝となり(すなわち武帝)、武帝の妃嬪として衛子夫が入内し、漪房にお目見えしたところで物語が完結。

……こうしてみると最後までトンデモ展開が連発でしたね。恵帝が死んだふりをして民間に逃れたあたりがトンデモのピークかと思いましたが、その後もこの恵帝が漪房の弟に扮して宮廷に戻ってきたり、あらすじでは端折りましたが張太后(恵帝の皇后)が周亜夫と再婚したりと、よくこれだけトンデモなネタを思いつくもんだなあと感心するばかりです(^^;) 大河の『江』にもこのドラマのように「史実?なにそれ、つおいの?」という開き直りがあればと思わざるを得ませんw
コメント (4)
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