第2章 七郎殺潘虎(後編)
この時突然台上から悲鳴が聞こえましたが、なんと尤天保に潘虎の暗器が命中しているではありませんか。悪辣な潘虎は尤天保が倒れるのを見るや、すぐさま駆け寄って蹴りを十数発食らわし、そうして彼をつかんで演武台から放り投げたのでした。六郎と七郎は期せずしてともに台へと押し寄せ、手を伸ばして触れてみましたが、尤天保は既に息が絶えていました。
この時、潘虎はまた台上で雄叫びをあげました。七郎は居ても立ってもおられず、両足を地面につけ、サッと放たれた矢のように演武台に飛び上りますと、台の下の観客たちは声を揃えて喝采をおくります。七郎は大声を張り上げて言いました。「私は姓は木易、排行は七番目、死んだ好漢のために仇討ちに来てやったぞ!」言い終わると、猛虎が獲物を捕らえようとするがごとく、潘虎へと飛びかかりました。
潘虎は攻撃を避けようとしましたが、七郎が足払いをかけ、潘虎はどうしようもなくドサッと台上につまずき倒れました。潘虎はすぐさま恥ずかしさのあまり真っ赤になり、またもや暗器で七郎を傷つけようとしますが、七郎はとっくに用心をしており、身をかわして潘虎のかかとをつかんで引っ張り上げ、潘虎の靴をつかみ取ります。潘虎は仰向けになって台上に倒れてしまいました。
七郎が靴を引き裂いて見てみると、驚いたことに、靴の先端に鉄の刃物がはめ込まれているのが見えました。七郎は靴を持ち上げ、台の下に向けて大声で叫びました。「観客のみなさん見て下さい、これこそが潘家の若様のやり口です。数十人の好漢の命がこのようにしてこいつの手によって失われてしまったとは、本当に理不尽ではありませんか!」
潘虎はしっぽをつかまれ、恥ずかしさのあまり真っ赤となり、必死に起き上がろうとします。七郎はいっそのこと毒を喰らわば皿までだとばかりに、潘虎の片足を踏みつけ、もう片方の足を肩まで担ぎ上げ、全身にピンと力を込めました。悲鳴があがると、潘虎は既に真っ二つになっていました。
怒りが収まりきらない七郎はまたもや台前にやって来て左右の鉄拳を伸ばし、二本の木の柱を両断してしまい、柱に掛かっていた対聯も音を上げて地面に落下します。この時六郎が馬に乗って駆けつけ、七郎が馬に跳び乗り、台下の観客たちの騒ぎが収まらないうちに、二人は馬を走らせて北へと飛ぶように去って行きました。
この時突然台上から悲鳴が聞こえましたが、なんと尤天保に潘虎の暗器が命中しているではありませんか。悪辣な潘虎は尤天保が倒れるのを見るや、すぐさま駆け寄って蹴りを十数発食らわし、そうして彼をつかんで演武台から放り投げたのでした。六郎と七郎は期せずしてともに台へと押し寄せ、手を伸ばして触れてみましたが、尤天保は既に息が絶えていました。
この時、潘虎はまた台上で雄叫びをあげました。七郎は居ても立ってもおられず、両足を地面につけ、サッと放たれた矢のように演武台に飛び上りますと、台の下の観客たちは声を揃えて喝采をおくります。七郎は大声を張り上げて言いました。「私は姓は木易、排行は七番目、死んだ好漢のために仇討ちに来てやったぞ!」言い終わると、猛虎が獲物を捕らえようとするがごとく、潘虎へと飛びかかりました。
潘虎は攻撃を避けようとしましたが、七郎が足払いをかけ、潘虎はどうしようもなくドサッと台上につまずき倒れました。潘虎はすぐさま恥ずかしさのあまり真っ赤になり、またもや暗器で七郎を傷つけようとしますが、七郎はとっくに用心をしており、身をかわして潘虎のかかとをつかんで引っ張り上げ、潘虎の靴をつかみ取ります。潘虎は仰向けになって台上に倒れてしまいました。
七郎が靴を引き裂いて見てみると、驚いたことに、靴の先端に鉄の刃物がはめ込まれているのが見えました。七郎は靴を持ち上げ、台の下に向けて大声で叫びました。「観客のみなさん見て下さい、これこそが潘家の若様のやり口です。数十人の好漢の命がこのようにしてこいつの手によって失われてしまったとは、本当に理不尽ではありませんか!」
潘虎はしっぽをつかまれ、恥ずかしさのあまり真っ赤となり、必死に起き上がろうとします。七郎はいっそのこと毒を喰らわば皿までだとばかりに、潘虎の片足を踏みつけ、もう片方の足を肩まで担ぎ上げ、全身にピンと力を込めました。悲鳴があがると、潘虎は既に真っ二つになっていました。
怒りが収まりきらない七郎はまたもや台前にやって来て左右の鉄拳を伸ばし、二本の木の柱を両断してしまい、柱に掛かっていた対聯も音を上げて地面に落下します。この時六郎が馬に乗って駆けつけ、七郎が馬に跳び乗り、台下の観客たちの騒ぎが収まらないうちに、二人は馬を走らせて北へと飛ぶように去って行きました。
