博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『蘭陵王』その3

2013年11月01日 | 中国歴史ドラマ
『蘭陵王』第12~17話まで見ました。

蘭陵王と「天女」楊雪舞を引き離そうという祖珽の陰謀により、蘭陵王のお妃選びが行われることになり、胡皇后(皇太子高緯の生母)の推薦する宮女の鄭児が候補の一人となります。雪舞は、この鄭児こそが蘭陵王の王妃として予言された鄭妃に違いないと確信。そして雪舞を連れ戻しにやって来た祖母とともに一旦は白山村に戻る決心をします。

一方で祖珽は鄭児を騙して蘭陵王府に呪符を隠させ、皇帝(武成帝)を呪詛したと訴え出て蘭陵王を捕らえさせます。彼の危機を知った雪舞は、「今を逃すともう永久に村に戻れなくなる」という祖母の言葉を振り切り、宮廷へと戻って蘭陵王を弁護。結局祖珽や彼と結託した胡皇后の陰謀が明るみに出て蘭陵王は無罪放免となります。そして雪舞の気持ちを知る皇太后の思し召しにより、雪舞に鄭氏の姓が与えられ、鄭妃として蘭陵王との結婚が許されることに。

ここで雪舞は蘭陵王の鄭妃が鄭児ではなく自分であったことを悟ります。このあたりの展開を見てると、このドラマは一時期中国で流行ったタイムスリップ物・歴史改変物の変形版ではないかという気がしてきます。予知夢の能力を受け継ぐ雪舞がタイムスリップ物での未来人の役回りで、タイムスリップ物に対する当局の規制をすり抜けるために占い師の一族という設定にしたのかなと。以降は彼女が蘭陵王の死亡フラグを潰していき、悲劇的な結末を回避することをめざすも、結局は史実通りに事が進んでいくという展開になるのかなと思うのですが……

さて、北周では兄の遺児の貞児が難病にかかり、宇文邕自ら密かに北斉に出向いて雪舞に治療を請い、一ヶ月だけという約束で北周宮廷に赴くことに。こっそり様子を窺っていた蘭陵王も、彼女を守るため北周の衛兵に変装して同行します。

雪舞は持ち前の医術であっさり貞児を快方に向かわせますが、北周宮廷では同時に権臣の宇文護と宇文邕との激しい権力闘争が進行。双方による騙し合いのすえ、宇文邕が宇文護の粛清に成功します。蘭陵王はその隙に雪舞を宮廷より連れ出し、北周から脱出させようとしますが……
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