博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『武神趙子龍』その6

2016年06月04日 | 中国古典小説ドラマ
『武神趙子龍』第31~36話まで見ました。

公孫瓚の冷遇に嫌気がさしていたところに軽衣が使者としてやって来たということで、宝月の引き留めを振り切り、常山に戻って夏侯傑に仕えることにした趙雲。しかしそこへ趙雲を亡き者にしようと図る高則に雇われた、地元の山賊の親分こと杜厥が生き残った部下とともに常山に向かう趙雲一行を襲撃。このあたりのアクションシーンは(武侠的な意味で)意外にクオリティが高いです。三国志ファンの期待には絶対に応えてくれない本作ですが、武侠ファンとか韓流ファンの期待にはしっかり応えてくれますw


公孫瓚とその娘の宝月。この場面ではなぜか公孫瓚が園芸趣味を披露したりしてますが……

真定県に戻った高則は、李全の持つ兵法書『楽毅百戦術』上巻を奪い取ろうと、まずは無実の罪で娘の飛燕を捕らえ、娘の解放と引き替えに兵法書を手に入れようとしますが、李全もそれを察して一晩で偽の兵書をこしらえて高則を騙そうとします。このあたりの騙し合いというか駆け引きもなかなか面白いです。本当に三国志以外の要素はそこそこ見応えがあるんですよね。このドラマ。しかしその策も高則に見破られ、娘の飛燕の解放と逃亡には成功したものの、李全は高則に斬殺されることに……

一方、趙雲は夏侯傑に暖かく迎えられたものの、実は自分の持つ『楽毅百戦術』下巻を奪い取るのが目的と察知。夏侯府にやって来た高則と激闘のすえに常山から何とか仲間たちとともに脱出。彼を幽州に連れ戻そうとやって来た宝月や、真定から逃れてきた飛燕、そしてなぜか宝月にまとわりつく龐統と落ち合います。


かなり唐突に登場した龐統。見たまんま三枚目系の軍師キャラです (^_^;)

これからどうすべきかと迷う趙雲に対し、劉備に仕えるべきと示唆を与えます。宝月はなおも彼を幽州に連れ戻そうと必死ですが、龐統は「趙雲は天下の明君に仕えるべき知勇兼備の若武者。あなたの父上は果たして明君と言えますかな?」と、宝月に対して割と失礼なツッコミを入れてますw

で、こういった趙雲絡みの話の裏で、呂布が董卓を誅殺し、漂白の末に徐州の劉備のもとに身を寄せて太守の座を乗っ取り、最終的に部下に捕らえられて曹操のもとに突き出され、処刑されるまでの過程が超特急で描かれます。

趙雲絡みのオリジナルエピソード以外は、こんな具合にコーエーのシミュレーション『三国志』の歴史イベントみたいなノリで処理されていきます。このあたりは、それこそコーエーの『三国志』でオリジナル武将を10人ぐらい作って史実モードでプレーしてる感覚に近いような気がします。

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