『人民的名義』第31~35話まで見ました。
呂州市での視察を終えた沙瑞金は、かつての同僚李達康の割を食う形で低い役職に留め置かれていた易学習を、呂州市市長代行に抜擢することを決定。その途端に「あいつがデキるやつだとオレは前から知ってた」みたいな昔話を次々と語り始める漢東省の幹部たち…… そして高育良はこの機に祁同偉を副省長へと昇格させようとしますが、こちらはあえなく却下。
その祁同偉ですが、以前から従弟らを地方公安局の要職に就けていたうえ、その身内が性犯罪を犯したということで揉み消しに走ります。有力者の身内の性犯罪の揉み消しに走る……日本でも最近耳にしたような話ですが、それはともかく妻の梁璐がさすがに座視できないと高育良に告発し、高も祁の副省長昇格が却下されたのは、他の省幹部がその情報をつかんでいるからではないか、このことが高自身への攻撃材料にされるのではないかと懸念し、揉み消しの阻止を図ります。

一方反貪局では欧陽菁への取り調べを再開しますが、獄中で誕生日を過ごすことになった彼女のためにバースデー・ケーキを用意するというサプライズもあり、蔡成功からの賄賂とされた50万元の銀行カードが、実は漢東油汽集団の会長劉新建からのもので、蔡成功は賄賂の仲介役にすぎなかったことを告白します。劉新建は前任の省委書記趙立春の元秘書で、今もその息子趙瑞龍や高小琴とのつながりを保持しています。(李達康は劉の更に前任の秘書ということになる模様)
趙東来の捜査により、一一六事件の前後の蔡成功から陳海への二度の通報のうち、一度は蔡成功の名を騙った山水集団の財務部長劉慶祝によるものであったことが判明。劉慶祝は一一六事件の直後に出張先の岩台市で心筋梗塞を発して急死したとされていますが、山水集団側による謀殺ではないかということで彼の妻魏彩霞を取り調べます。

本作に登場する夫婦の多分に漏れずこの夫婦も色々問題があったようで、夫の死因などそっちのけで当世流行の広場舞に夢中。侯亮平は彼女から、夫の死の直後に高小琴が口止め料として彼女に多額の金を渡していたこと、高小琴と高育良との間に往来があったこと、趙瑞龍が山水集団の株主となっていたことなどを聞き出します。劉慶祝は神経症を発しており、陳海と接触して内部告発を図り、山水集団側に消されたということのようです。今話題の加計問題でいうと前川前事務官のような役回りということになるでしょうか。更に彼女が夫と愛人の跡を付けてその会話を録音していたということで、侯亮平はその録音資料を押収。
あとは劉慶祝が残した帳簿が必要ということで、反貪局では山水集団と漢東油汽集団の一斉捜索を決行。ここで陸亦可は高小琴に「山水集団を創造したのは権力か能力か?」と問い掛けますが、汎用性が高そうな台詞が出てきましたね……

一方の劉新建は身柄を拘束するなら窓から飛び降りると激昂。侯亮平に「お前の祖父母は革命のために尽くした党員だろ?祖父母に会わせる顔があるのか?」と言われてブチ切れ、「オレだって党員だ!」と突然マルクスの『共産党宣言』を暗誦しはじめます。しかし籠池問題が下火になったと思ったら加計問題が出てくるように、よくもまあこれだけ次から次へと疑惑の人物が出てくるもんですね……
その裏で忘れられかけつつある新生大風公司の用地問題ですが、光明区側が移転地を用意しないということで、鄭西坡らは区によって封鎖されたはずの旧工場での操業を決行。状況を知った区役所員が駆けつけますが、間に入った鄭乾の「入り口を封鎖して窓から工員を出入りさせればいい。それなら区側の顔も立つ。」という提案に双方が納得。更に人目に付くとまずいという区役所員の要望で、夜間に操業することで双方折り合います。こんな一休さんの頓智みたいな解決法でいいんでしょうか (^_^;)
ということで元から腐敗の教科書という意味合いもあって制作された本作ですが、特に今回見た部分は今の日本の状況ともオーバーラップしていますね。反中意識が強まれば強まるほど日本政治の中国化が進むのはどうしたことでしょうか。本作の日本語版を放映する意義が強まってきたのではないかと思います。
呂州市での視察を終えた沙瑞金は、かつての同僚李達康の割を食う形で低い役職に留め置かれていた易学習を、呂州市市長代行に抜擢することを決定。その途端に「あいつがデキるやつだとオレは前から知ってた」みたいな昔話を次々と語り始める漢東省の幹部たち…… そして高育良はこの機に祁同偉を副省長へと昇格させようとしますが、こちらはあえなく却下。
その祁同偉ですが、以前から従弟らを地方公安局の要職に就けていたうえ、その身内が性犯罪を犯したということで揉み消しに走ります。有力者の身内の性犯罪の揉み消しに走る……日本でも最近耳にしたような話ですが、それはともかく妻の梁璐がさすがに座視できないと高育良に告発し、高も祁の副省長昇格が却下されたのは、他の省幹部がその情報をつかんでいるからではないか、このことが高自身への攻撃材料にされるのではないかと懸念し、揉み消しの阻止を図ります。

一方反貪局では欧陽菁への取り調べを再開しますが、獄中で誕生日を過ごすことになった彼女のためにバースデー・ケーキを用意するというサプライズもあり、蔡成功からの賄賂とされた50万元の銀行カードが、実は漢東油汽集団の会長劉新建からのもので、蔡成功は賄賂の仲介役にすぎなかったことを告白します。劉新建は前任の省委書記趙立春の元秘書で、今もその息子趙瑞龍や高小琴とのつながりを保持しています。(李達康は劉の更に前任の秘書ということになる模様)
趙東来の捜査により、一一六事件の前後の蔡成功から陳海への二度の通報のうち、一度は蔡成功の名を騙った山水集団の財務部長劉慶祝によるものであったことが判明。劉慶祝は一一六事件の直後に出張先の岩台市で心筋梗塞を発して急死したとされていますが、山水集団側による謀殺ではないかということで彼の妻魏彩霞を取り調べます。

本作に登場する夫婦の多分に漏れずこの夫婦も色々問題があったようで、夫の死因などそっちのけで当世流行の広場舞に夢中。侯亮平は彼女から、夫の死の直後に高小琴が口止め料として彼女に多額の金を渡していたこと、高小琴と高育良との間に往来があったこと、趙瑞龍が山水集団の株主となっていたことなどを聞き出します。劉慶祝は神経症を発しており、陳海と接触して内部告発を図り、山水集団側に消されたということのようです。今話題の加計問題でいうと前川前事務官のような役回りということになるでしょうか。更に彼女が夫と愛人の跡を付けてその会話を録音していたということで、侯亮平はその録音資料を押収。
あとは劉慶祝が残した帳簿が必要ということで、反貪局では山水集団と漢東油汽集団の一斉捜索を決行。ここで陸亦可は高小琴に「山水集団を創造したのは権力か能力か?」と問い掛けますが、汎用性が高そうな台詞が出てきましたね……

一方の劉新建は身柄を拘束するなら窓から飛び降りると激昂。侯亮平に「お前の祖父母は革命のために尽くした党員だろ?祖父母に会わせる顔があるのか?」と言われてブチ切れ、「オレだって党員だ!」と突然マルクスの『共産党宣言』を暗誦しはじめます。しかし籠池問題が下火になったと思ったら加計問題が出てくるように、よくもまあこれだけ次から次へと疑惑の人物が出てくるもんですね……
その裏で忘れられかけつつある新生大風公司の用地問題ですが、光明区側が移転地を用意しないということで、鄭西坡らは区によって封鎖されたはずの旧工場での操業を決行。状況を知った区役所員が駆けつけますが、間に入った鄭乾の「入り口を封鎖して窓から工員を出入りさせればいい。それなら区側の顔も立つ。」という提案に双方が納得。更に人目に付くとまずいという区役所員の要望で、夜間に操業することで双方折り合います。こんな一休さんの頓智みたいな解決法でいいんでしょうか (^_^;)
ということで元から腐敗の教科書という意味合いもあって制作された本作ですが、特に今回見た部分は今の日本の状況ともオーバーラップしていますね。反中意識が強まれば強まるほど日本政治の中国化が進むのはどうしたことでしょうか。本作の日本語版を放映する意義が強まってきたのではないかと思います。