博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『人民的名義』その10

2017年06月20日 | 中国近現代ドラマ
『人民的名義』第46~50話まで見ました。

高育良が高小琴らしき女性といちゃついている暴露写真ですが、どういうわけか反貪局の職員用宿舎で謹慎中の侯亮平のもとにも届けられます。


写真を届けたのは宿舎管理員の丁秀萍さん。事の次第は監視カメラにバッチリ映っていたので当局にバレバレで、彼女は呂梁に呼び出しを食らいますが、「侯亮平は気さくで仕事熱心ないい人なのに、大事な仕事を邪魔立てして謹慎させるお前達は一体何を考えているのか」などと言いたいことをぶちまけます。

写真は外部で接触した何者かに手渡されたということですが、実は趙瑞龍のかつての商売敵兼交渉相手である杜伯仲が、趙から多額の融資を引き出すために脅しとして関係各所に送りつけたものでした。「小高」はもともと趙瑞龍が愛人として「老高」こと高育良にあてがったのですが、杜伯仲は二人のために別荘を用意し、二人の関係を熟知し、暴露写真を撮影できる立場にあったというわけです。(無論呂梁や侯亮平らはこの時点ではそういう裏事情は知りません。)

写真を手にした侯亮平は一瞬困惑しますが、「よっしゃ高老師本人に見せたろ。」ということで、休暇を取って漢東にやって来ていた妻とともに高宅へ。「実は今日先生にご報告したいことがありまして」と高育良に暴露写真を見せる侯亮平。こいつ本当にやりやがったwww しかし意外にも妻の呉恵芬が「こんなの夫を陥れるための陰謀よ!」と否定。高育良も表情を少し引きつらせつつ「その通りだ!」と同調します。この少し前に呉恵芬は姉に実は夫のことで思い悩んで抑鬱症を患っていると告白する場面があったのですが、これ以上追い詰めると彼女の抑鬱症がますます悪化してしまいそうです…… 高育良は侯亮平に北京への帰任を薦め、あからさまに厄介払いを図りますが……

帰宅後、管理員の丁秀萍さんが侯亮平に今度は「気をつけて!写真の件で当局がお前を追求しようとしている」という書き付けを送り、再び呂梁に呼び出されますが、今回も「お前達から侯局長を守ろうと思ったんだ!」と逆ギレしてますw 結局彼女は配置転換で宿舎の管理員から外されることになりますが、二回もやらかしてもクビにならないあたり、意外とホワイトな職場なのかもしれません (^_^;)

さて、車を売りに行ったまま行方をくらませていた蔡成功の運転手と会計の尤瑞星ですが、陸亦可の母親の呉法官の機転により、売ろうとした車のナンバープレートが偽造だったということで摘発され、隣の省の苑南県法院で拘留されていることが判明。陸亦可らは二人の身柄を引き取りに行くことに。

祁同偉らも二人の身柄の確保を狙い、携帯電話の盗聴を仕掛けたり現地の警察を動員して道路を封鎖させたりしますが、何とかすり抜けて青山区検察院で二人の訊問を開始。漢東省検察院でも蔡成功の訊問を行い、二限同時訊問となります。その結果、蔡成功のウソが明らかとなり、侯亮平の嫌疑が晴れ、沙瑞金は早速彼の職場への復帰を決定。

蔡成功が侯亮平を陥れるような虚偽の告発をしたのは、息子をたてに脅されたためということですが、果たして元大風厰の工員で蔡成功を怨む王文革がその息子を人質に取ってマンションに立て籠もり……というところで次回完結編へ。蔡成功がウソしか言ってないと見せかけつつ、実はそうでもないというのが面白いところ。籠池氏や前川氏を一方的に嘘つき呼ばわりする人より、本作の制作者の方が人間を見ているという気がしますw
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする