博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『長安十二時辰』その7

2019年08月03日 | 中国歴史ドラマ
『長安十二時辰』第31~35話まで見ました。

林九郎は「太子が事件の黒幕である物証を取りに行く」という李必の言葉を信じ、元載を見張りに付けて邸宅の外に出しますが、李必は守捉郎たちのもとに駆け込み、臨機応変にまんまと逃げおおせます。元載が何とか責任逃れをしようと「林右相、お喜び下さい!李必は守捉郎と結託して見張りの兵を襲撃しました!これで靖安司を監督する太子の新たな大罪が加わりました!」などと言い訳を試み、林九郎に「それで李必はどうした?」と呆れられてますw。

その直後、三司の官印を手元に置いて自分が思うままに文書を決済していたのがバレたということなのか、「聖人」に布衣を贈られ、「これを着て観灯宴に出席せよ」と命じられてしまう林九郎…… 「聖人」は元来林九郎に政務を代行させて自分は厳太真(=楊貴妃)とともに華清池に隠居する心づもりで、彼はこれを機に太子を排除しようと目論んでいたのですが、これでその野望も潰えたようです。

李必が逃亡したということで、姚汝能に棺桶に埋められて殺害されそうになった檀棋ですが、実は仮死状態にして助けようとしていた姚汝能の意図を察し、元載が邪魔立てをしますが、太子の助けを得て戻ってきた李必が救出。しかし檀棋は自分の気持ちが張小敬にあることを自覚し、これまで忠実に仕えてきた主人の李必から離れ、単身張小敬の助命へと動き出します。

その張小敬は、靖安司爆破に巻き込まれて死んだと思われていた徐賓→阿倍仲麻呂の従者だったという鍛冶職人晁分のもとなどを転々とし、龍波の狙いは興慶宮広場に建てられた灯楼を爆破し、観灯宴に臨席する「聖人」や多数の見物客を爆殺することにあると突きとめます。


そして李必も興慶宮広場に駆けつけますが、またもや龍波に取っ捕まり、ともに灯楼の中へ。


そしてここで厳羽幻=楊玉環=楊貴妃登場。檀棋とは旧知の仲らしく、彼女から何とか張小敬を助けられないかと相談を持ちかけられます。


「聖人」こと玄宗もようやく登場。齢60にしては少々老けすぎているような気もしますが…… ここで張小敬による熊火幇虐殺の事情が明らかとなります。「聖人」の十六皇子の永王が外国の使者のための使節駅館の建設用地の確保のため、熊火幇を使って聞無忌&聞染父子の店舗などに立ち退きを迫り、それに巻き込まれて聞無忌が死ぬと、張小敬が熊火幇の面々、そしてそれを支持した上司の万年県県尉を殺害。更には永王のもとに乗り込んで脅しつけ、聞染の身の安全を保証するよう迫っていたのでした。

「聖人」の面前で、死刑囚となったはずの張小敬を起用した責任を太子に押っつけようとする永王と林九郎でしたが、檀棋の願いを聞き入れた厳太真の介入、そして太子と林九郎の政治的妥協があったらしく、張小敬を包囲する元載に対し、太子・林九郎の両者連名で釈放の命令が届けられます。張小敬は急ぎ現場に駆けつけますが、タイムリミットの丑正の刻まであと僅か……というところで次回へ。


コメント (2)
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