博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大江大河2』その4(完)

2021年02月04日 | 中国近現代ドラマ
『大江大河2』第31~最終39話まで見ました。

一旦まとまったと思われた東海化工と米国企業との合弁話ですが、米国側が条件をつり上げてきたことで宋運輝は対応に追われます。


梁思申に複雑な思いを抱く程開顔、思申に不信感を抱き、当てつけのように彼女のライバル企業に就職した三叔を呼び出す小輝、その三叔に遺恨がある大尋など、様々な思惑と感情が交錯するお食事会 (^_^;)

楊巡は東海に四つ星ホテルを建てるという計画に夢中で、大尋は資金繰りの件などでそれを苦々しく見つめています。結局高級ホテルではなく、事業計画的に無理のない高級市場の開設へと方向転換するのですが、東海唯一のホテルである南都賓館で「三つ星の南都賓館では高級ホテルとしての役割は果たせない」なんて話を堂々とするもんじゃありませんw

さて、その頃程開顔と程工場長(とっくに退職しているのですが、取り敢えずこう呼んでおきます)のもとに宋運輝と梁思申の関係を告発する怪文書が届き、それをめぐって元々雲行きが怪しかった夫婦仲、そして小輝と程家との関係が修復不可能なまでにこじれていきます。程工場長は東海化工の馬工場長にも対応を求め、ラチが明かないと見るや上級の領導に小輝を告発し、関係者のもとに調査団が派遣される騒ぎに。


程開顔は宋運輝との離婚に応じ、彼の仕事までを邪魔するつもりはないと明言しますが、父親の方が収まりません。小輝と開顔というより、小輝と岳父との感情のもつれが事態を悪化させているあたり非常につらみがあります……

結局小輝は地方の農薬工場の工場長へと下放(ただ、これも北京の老徐や路小第の尽力で按配された地位なのですが)。梁思申には東海に留まり合弁をまとめるよう後を託します。楊巡は長年苦労を掛けた母親の末期癌が発覚し、試練の時を迎えます。そして雷東宝はいよいよ出所の日を迎え……

【総括】
ということで1989年頃から1994年頃までを舞台とした第2部。さすがに前作のような現代史物としての要素はそれほどありませんでしたが(強いて言えば天安門事件絡みの描写がチラッとあったのと南巡講話ぐらい)、バイク党だった雷東宝も含めて主人公連が車に乗るようになり、楊巡は初期型の携帯電話を持ち歩き、東海化工の幹部の部屋にはデスクトップパソコンが設置されるようになりと、経済発展の要素は盛り込まれています。

一方で終盤で出てきた宋運輝の故郷の村のように、未だに電気や電話も充分に通らず、経済発展を享受できない地域も多く残されているわけで、このあたりが(あるとすれば)第3部のテーマになってくるんでしょうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする