博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『天意』その10(完)&『天意 超能篇』その1

2018年08月03日 | 中国科幻ドラマ
『天意』第44~最終46話まで見ました。

死刑にされるはずの韓信を張良手製の「亀息丹」で仮死状態にし、蕭何が死刑を監督するということで何とかごまかし通し、韓信を蘇生させます。

そして韓信・銭小芳・張良・天依と、彼らに着いてきた墨舞は「神」こと女羲の計画を阻むため、彼女の星槎(宇宙船)が眠る焔尾島へ。そこに滄海客と漢の水軍が待ち受けていましたが、 韓信らは焔尾島に火山があるのに目を付け、船から「曳影剣」(例のバズーカ)で島を撃って噴火させ、女羲を動揺させます。

そして島で滄海客と決戦となりますが、そこで滄海客が800年前にまだ人間だった頃のこと、「神の使者」となった事情が明かされます。女羲の言うがままに計画を進めれば、彼女の力によって形成されたこの世界の文明が消滅してしまうのではないかという言葉に心を動かされ、韓信らの味方につこうとするが、その長命は女羲から与えられたものなので、その意図を察した彼女によってたちまち消されてしまいます……

滄海客が残した「秦天宝鑑」を使って星槎に乗り込んだ韓信たちですが、クローンとなって甦った項羽たちと戦わされたり、それぞれ幻想の世界に飛ばされて自分の理想を見せられてもとの世界に戻るかどうか逡巡するという割とベタな試練が……

で、天依が実は女羲によって作られた実験体のひとつで、彼女と「精神統一体」であったことが明らかにされる一方で、小芳の「雉神」で女羲が発生させたのと別のワームホールを発生させることに成功した韓信は、敢えて小芳をワームホールに吸い込ませて21世紀の上海へと戻らせます。そして一年後、自らの体験をSF小説としてまとめてベストセラー作家となった彼女の前に……

本編のストーリーはここまでですが、引き続き番外編の『天意 超能篇』(全9話)へ。今回は第1~3話まで鑑賞。

第1話は「韓信捉妖」(実は中国ドラマには珍しく、本編にも1話ずつサブタイトルがついています)。少年韓信が師匠尉繚と出会うまで。

第2話は「大秦秘史」。冒頭で荊軻による秦王暗殺が成功しちゃった!?と思ったら、話は後の始皇帝こと少年趙政と東海君(=滄海客)との出会いにさかのぼります。荊軻の秦王暗殺は東海君による干渉、すなわち歴史改変の結果だったという衝撃的なオチ。


本編では第1話から思わせぶりに登場した割には出番が少なく、ナレ死した始皇帝。喬振宇が演じています。


本編ではOPにだけ登場した荊軻。今回のオチがその説明になっているような気がします。おそらく本編に史実(ここでは史書に書いてあることの意)が歴史改変の結果という話を入れるのはNGだったと……

第3話は「帝国之殤」。引き続き始皇帝がメインですが、彼が慢心によって不老長寿を求めて神に成り代わろうとし、東海君との関係が破綻するまでの話に、孟姜女の話を織り交ぜてます。この話で東海君が始皇帝の天下統一のためにどれだけ力を貸したか、そして始皇帝の不老長寿への関心が東海君と接することで芽生えたことが描かれますが、これもやはり天下統一と不老長寿の探求が歴史改変の結果だったということになりますよね……

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